Synology NAS DS916+レビュー

NTT-XでSynologyのNASがセールで安くなっていたので、ファイルサーバの性能向上を期待してDS916+を導入してみました。

今まで録画サーバーをファイルサーバーとして運用していましたが、録画とファイル転送を同時に行うと録画に支障をきたしてうため、新たにNASを導入して負荷を分散することにしました。

NAS導入前のストレージ構成と諸問題

NASを導入する前のストレージ構成は下図のようになります。

NAS導入前は録画サーバが8TB、メインマシンが2TBあとは無線LANでつなぐノートパソコンやタブレットなどが数台あり、更にクラウドストレージなども追加すると大体15TBくらいありました。

いままでは録画サーバをファイルサーバとして扱い、各種データを保存するようにしているのですが、OSをWindows7にしているためかイマイチ不安定で、その上ファンレス構成にしているため高負荷時にフリーズするという欠点があり、ファイルサーバとしては使い勝手が良くありませんでした。

結局、読み書き頻度の高いデータはメインマシンに保存することになってしまい、外出先でアクセスしたいデータがメインマシンのローカルドライブに置いてきた、という事もしばしばありました。

今回NASを導入することによって、データの集約させると共に冗長性も向上させたいと思います。

SynologyのNASにした理由


Synology DiskStation DS916+ 4ベイNASキット 8GBメモリモデル クアッドコアPentium N3710 1.6GHz CPU搭載 CS6476 DS916+(8GB)

今回、NASを購入するにあたりSynologyのNASを選択しました。NASメーカには色々ありますが、その中で最もSynologyに惹かれた点としてクラウドとの連携の強さが挙げられます。

クラウドストレージとして代表的なDropboxと連携できるのは当然として、OneDriveやGoogleDriveとの連携が可能で、現時点でAmazonS3まで対応しているのはSynology製品だけであり、今後も新しく登場するであろうクラウドサービスに一番早く対応してくれるだろうと期待できるのがSynologyでした。

特にSynologyに関してはパッケージ(アプリのようなもの)を追加することでソフトウェア的な機能を追加できる点が挙げられます、更にサードパーティのパッケージも導入できるので、NAS以外の機能が必要な場合でも簡単に導入ができる点が魅力的です。

サードパーティのパッケージ一覧。ウェブサーバのApacheや開発環境のPHP、Rubyが用意されている。バージョン管理に使うGitLabやWordpressまであり至れり尽くせり

また、NASを操作するUIも従来のNASに多いWebページライクなUIではなく、OSライクなUIという点も魅力的でした。

SynologyNASのUI。LinuxのGUIのようなインターフェースでNASを操作することができる。

参考:買う前にチェックしておきたいNASのキホンINTERNET Watch

NASの組み立て

今回購入したDS916+はHDDを自分で買ってきて組み立てる必要があります、別途HDDを用意しなくてはいけない事と、組み立てる手間がありますが、NAS用の高耐久HDDを選べるところが重要です。

BUFFALOのLinkStationとかIO DATAのLANDISKとかであれば、価格も安く、HDDも初めから内蔵されているためすぐにNASを動かすことが出来ますが、搭載されてるHDDが比較的安いWD BlueシリーズだったりするとNAS用途ではいまいち信用できない所があるので、やはり自分で高耐久のHDDを組み込んだ方がいいと思います。

開封

さっそくDS916+を開封します。値段はNTT-X Storeで¥59,800でした。

NTT-X Storeはたまに意味不明な激安セールをやるから結構好きです。ちなみに、NASとかのネットワーク機器は通販よりも実店舗の方が安い場合があり、ネット通販最安値で¥73,000だったのが秋葉原のTSUKUMOでは¥69,800程でした。(2016年2月現在)

ケース筐体はプラスチックでできており非常に軽い。値段の割の重量感が全くなくてちょっと物足りなさがある

裏面はファンが2個、USBが2個、LANも2個、HDD拡張用のeSATAが1個と12V電源が1個という構成になっています。

ファン2個のため音が気になりそうだが、負荷に応じてファンの回転数を調節できるようになっているため、動作音は案外静か

HDDの実装

DS916+は4ベイ構成なのでHDDを4台搭載することが出来ます、今回は3TB×4台のRAID5相当の構成で9TBのストレージを構築します。

WDのNAS用HDD WD30EFRXを4台購入。TSUKUMOで1台¥10,980。HDDについてもネット最安値よりも秋葉原の週末セールを狙った方が安い。

HDDを取り付けるには、前面のカバーを外してトレイを引き出してHDDを実装します。

HDDトレイを取り外す。PUSHと書かれた部分を持ち上げてトレイを引っ張るとNASからトレイを外すことが出来る。

トレイを外したところ。2.5inのSSDを固定する場合はトレイに空いた穴を使ってSSDの下から下からねじ止めする

3.5inのHDDを固定するには、まずトレイ側面の固定パーツを外す

両側面の固定パーツを外したらHDDを載せる。

HDDを載せたら先ほどの固定パーツをはめなおす。これでちゃんと固定できるのかと不安になるが、案外しっかりと固定できている。

NASのインストール

起動時の初回画面

HDDを実装後、電源投入後5分くらいはLEDが点滅していますが、ブザー音がなってLEDが点灯するとネットワーク上のNASにアクセスできるようになります。

NASへは、ブラウザを開いてhttp://diskstation:5000/にアクセスします。

初回起動時はNASのOSのインストールから始まる。

全て自動でやってくれるので特にやることがない。インストールは10分ほどで完了する。


インストールが完了すると、次はサーバ名と管理者アカウントを決定する。

次にOSのアップデート設定を指定する。特に問題がなければ自動的にインストールでよい

最後にSynologyアカウントの認証を行う。今回はSynologyアカウントを持っていなかったためアカウント作成を行う。必要がなければこの工程をスキップしても良い

インストールが完了するとWebブラウザ上にLinuxライクな画面が表示される。この画面でNASの設定や管理を行う。

ストレージの作成

NASの初期設定が終わったら次はいよいよストレージの作成に入ります。

NASにデータを入れるまでの大まかな流れとして「HDDのボリュームの設定」と「共有フォルダの設定」を行います。

ボリューム(RAID)を構成する

今回はHDD4台構成なので、ある程度容量を有効利用したうえで耐障害性も確保できるよう、RAID5相当の設定を行いたいと思います。

SynologyのNASにはSynologyハイブリッドRAID (SHR) という独自のRAIDシステムが搭載されており、RAID下でも大容量ディスクへの拡張が行えるなど、従来のRAIDでは行いにくかった作業が簡単にできるようになっています。(この辺の機能はNASであれば大体搭載されていますが)

左上のタイル表示ボタンをクリックして、ストレージマネージャを起動する

ストレージマネージャの左タブのボリュームをクリックして、作成ボタンを押す。

ボリューム作成ウィザードが開く。今回はSHRでボリュームを作るので、上のクイックを選択する(従来のRAIDを使う場合はカスタマイズを選ぶ)

使用するディスクを選択する。今回は全てのドライブをSHRにする。

SHRの保護レベルを選択する。1台か2台の保護レベルを選択できる。今回はディスクの容量を確保するため1台にする。

最後にファイルシステムを設定する。特に必要がないのであればBtrfs(バター エフエス)を設定する。

共有フォルダを設定する

ボリュームを設定したら、次は共有フォルダの設定に移ります。アクセス権や暗号化などの設定はここで行います。

コントロールパネルを開いて共有フォルダのアイコンをクリックする。

作成ボタンを押す。

共有フォルダを作るだけであれば、名前を入力してOKボタンを押すだけで完了する。

最後に共有フォルダの権限を確認する。必要があればユーザーを作りユーザー毎に権限を付与する


これで設定は全て完了しました。NASにアクセスするにはアドレスバーに”\\サーバ名”と入力するとアクセスすることが出来ます。

認証画面が表示されたら、NASのファイル共有設定で設定したユーザー名とパスでログインします。

初期設定の時に決めたサーバ名を入力するとアクセスできる。一度ログインできたら、ネットワークドライブの割り当てを行っておこう

おまけ 壁紙を変更する

SynologyのOSインターフェースはブラウザで動くものだからともっさり気味かと思いきや、ストレスフリーにキビキビ動くので気に入っています。

ここまで不自由ないインターフェースだと、画面の壁紙も変えたくなってしまうので、最後に壁紙の変更方法も説明しておきます。

右上の人型のアイコンをクリックして、個人を選択する。

オプションのデスクトップタブをクリックすると、壁紙のカスタマイズ画面が出てくる

壁紙は初めから入っている標準の他に、NASの共有フォルダからも直接選択することが出来る。

このNASを今後どう使うか

DS916+は個人用途のファイル共有機能だけを使うのであれば非常に高価格なNASですが、ビジネス用途やマルチメディアサーバとして考えるのであれば非常にコストパフォーマンスの高いNASです。

特に、DS916+はVMware、Hyper-V、Citrixなどの仮想化環境への対応やリンクアグリゲーションに対応しているため、ビジネス用途でも十分使えるスペックを持っており、メディア用途でもハードウェアベースのコード変換エンジンを搭載によって4K HDにも対応しているという性能を持っています。

他にもパッケージを追加することで、WebサーバやVPNサーバ、クラウドとの連携や高度なバックアップ管理など安価なNASでは行えないことを実現できるようになっています。

今後、少しずつ調べていきながらDS916+の活用方法の記事を書いていきたいと思います。とりあえず昨年少し話題になっていたRoonを入れてみる所からやってみようと思います。あと録画サーバの3TB×3台が余ってしまったので、拡張ベイのDX513も購入することも視野に入れようと思っています。