電動工具を展開するマキタは、2021年2月に80Vmaxハンマドリル HR006Gを発売する。40Vmaxバッテリー2本装着による72V動作によって打撃エネルギー20.0Jを達成。コアドリル径は52mmに対応する。
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Makita 80Vmaxシリーズ第一弾 HR006Gを発表
電動工具を展開するMakita NZ Corporationは、2021年1月配布の40Vmaxグラインダ GA037G/GA038Gの製品カタログ上で、80Vmax対応のハンマドリル HR006GZを発表しました。日本市場での発売は2021年2月から販売開始します。
HR006Gは、40Vmaxバッテリーを2本装着する72Vで動作し、打撃エネルギーは同社最大となる20.0Jを達成。充電式ハンマドリルとしては業界初1のコアビット径Φ52mmに対応。
対応バッテリーは40VmaxシリーズのBL4040またはBL4050Fバッテリーの2本挿しで動作する。
- HR006GZK 本体のみ 希望小売価格150,600円(税抜)
HR006G製品仕様 (HR005G比較)
製品名 | HR006G | HR005G |
外観 | ||
能力 | 超硬ドリル:52mm コアビット:160mm |
超硬ドリル:40mm コアビット:105mm |
バッテリー | 40Vmax×2 | 40Vmax |
打撃エネルギー | 20.0J | 8.0J |
無負荷回転数 | 150~310回転/分 | 250~500回転/分 |
打撃数 | 1,100~2,250 回/分 | 1,450~2,900回/分 |
重量 | 12.8kg (BL4040×2) 14.5kg(BL4050F×2) |
7.4kg (BL4040) 8.2kg(BL4050F) |
製品の特徴 充電式最高の打撃エネルギー 20.0Jを実現
HR006Gは、充電式ハンマドリルとしてAC製品を凌駕する52mmドリルビット対応・打撃エネルギー20.0Jを実現しています。これは同社のACハンマドリル HR5212Cの打撃エネルギー19.1J2よりも高い値です。
重量に関しては40mmハンマドリルの7.4kgと比較すると12.8kg(BL4040×2装着時)と重くなっています。ただし、同クラスAC電源ハンマドリル HR5212Cの重量は11.9kgであり重量面で大きな違いはありません。
マキタ充電式工具は新たなステージへ
これまでの充電式ハンマドリルはΦ40mmクラスまでの製品しかなく、52mm対応の製品ではAC電源のHiKOKI DH52ME/DH52MEY、マキタHR5212Cの3機種しか選択肢がありませんでした。
大型ハンマドリルのような大型で高出力を必要とする電動工具は、バッテリー容量や出力の問題からバッテリー対応が難しく、コードレス化最後の砦とも言える製品カテゴリでした。これを乗り越えられるバッテリープラットフォームはDeWALT FLEXVOLTとMilwaukee MXFuelしかありません。
マキタは今回の「80Vmaxシリーズ」の展開によって、高出力電動工具に対応できるバッテリープラットフォームを持つ3番手の電動工具メーカーとなります。今後は高出力分野の充電式電動工の拡充も行われ、ハンマやコアドリルのような大型建設工具の製品も展開されるでしょう。
当初はHiKOKI マルチボルトシリーズに追随する形で展開が始まったマキタ40Vmaxシリーズですが、ラジオやクリーナーなどの40Vmax対応も進んでおり、現在では小型製品から大型工具まで揃う期待のバッテリープラットフォームに成長しています。
製品ラインナップ数としては既存の18Vシリーズがまだまだ優位な製品シリーズですが、40Vmaxもそう遠くないうちに18Vシリーズと遜色のないシリーズになると期待されます。