電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2021年1月に40Vmaxシリーズ 260mm充電式丸ノコ HS011Gを発売する。本体希望小売価格は72,000円(税抜)。国内唯一の最大切込み深さ97mmの仕様を備える。
目次
マキタ 260mm充電式丸ノコ HS011G
電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2021年1月に40Vmaxシリーズ 260mm充電式丸ノコ HS011Gを発売します。本体希望小売価格は72,000円(税抜)。
Φ260mmチップソーを搭載し最大切込み深さ97mmの切断能力を実現、充電式丸ノコとしては国内最大の切断仕様を備えます。
防じん防水保護等級IP56に適合し、マキタの無線連動AWSにも対応。これまで電源コード式の丸ノコでしか対応できなかった作業の充電式化を促進します。
販売仕様は本体のみのHS011GZのみで展開し、バッテリー充電器は別売です。
- HS011GZ 本体のみ 希望小売価格72,000円(税抜)
製品仕様 (前機種 比較)
製品名 | HS001G |
---|---|
外観 |
|
最大切込み深さ(傾斜0°) | 97mm |
最大切込み深さ(傾斜45°) | 68mm |
最大切込み深さ(傾斜90°) | 48mm |
傾斜範囲 | 左1°~右60° |
無負荷回転数 | 3,500min-1 |
重量 | 6.0kg |
寸法 | 453×196×335mm |
本体価格 | 72,000円(税抜) |
販売年月 | 2022年1月 |
製品の特徴
「最大切込み97mm仕様」
最大97mm(直角時)の切断能力を備え、90mm角材などの厚手材料の一発切断に対応します。
高出力仕様 BL4050Fバッテリー推奨製品
HS011Gは高出力仕様のBL4050Fバッテリーの使用を推奨しています。
BL4050Fは仕様上2kW近い放電能力を備えており、大径260mmチップソーともなると快適に作業を行うために高出力仕様のバッテリーを必要とするようです。
BL4025やBL4040でのバッテリーも使用可能ですが、その場合は切断スピード低下などが懸念されるかもしれません。
材料 | ノコ刃 | バッテリー | 作業量 |
---|---|---|---|
メラピ材 90×300mm |
鮫肌260mm | BL4025 | 約57本 |
BL4040 | 約91本 | ||
BL4050F | 約126本 |
防じん防水保護等級IP56に適合
防水保護等級IP56に適合。屋外作業での急な雨天や切断くずが入り込んでも安心です。
使い勝手を向上する各構造
大径260mmチップソーを装着する大型丸ノコながらも、使い勝手を損なわない各種機能を搭載。
- 高性能デプスガイド
- 平行度微調整寄稿
- 平行定規として使えるサブベース
- ロックオフボタン
- 長尺用溝付け
- 傾斜ポジティブストップ
90mm切断や刻み作業向けに需要があるか
従来の充電式丸ノコはΦ165mmのチップソー仕様が一般的ですが、今回のHS011Gはそれを大きく超えるΦ260mm仕様を備えています。
用途的には90mmの角材切断が中心となりそうですが、プレカットの普及以降、現場での柱材切断や刻み作業は減り、現場で大径丸ノコを必要とするケースも少なくなりました。現在の丸ノコの需要は型枠工事や内装用途向けの小型で取り回しに優れる125~165mm丸ノコが中心です。
ただし現場の刻みが少なくなったと言っても、各地域には伝統工法を強みとする大工さんがいますし、工法上、手刻みを必須とする木造建築もあるので、マキタはそれらの需要を汲み上げた結果Φ260mmの日本発売を決定したのかもしれません。
また推奨バッテリーを高出力仕様のBL4050Fとする仕様からも、Φ260mm径の充電式丸ノコは従来18Vバッテリーや競合他社のHiKOKIマルチボルトシリーズのバッテリー仕様では実現が難しい製品と考えられます。この仕様を備える充電式丸ノコはマキタ一強の製品となるでしょう。
このHS011Gは、売上よりも、僅かな需要の汲み上げと40Vmax優位性をアピールするための製品と言えるのかもしれません。