電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2024年1月に充電式鉄筋カッタ SC001Gを発売する。40Vmaxバッテリー搭載により切断スピードが約65%向上し全長も短縮した。本体標準小売価格は302,000円(税抜)
目次
マキタ 充電式パンチャ PP001G
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2024年1月に充電式パンチャ PP001Gを発売します。
PP001Gは、油圧でパンチを駆動して鋼材に穴をあける専用工具です。
40Vmaxバッテリー対応により従来18Vモデル比で85%の高速化を実現しながらも、19mmの全長短縮によって取り回しも向上したモデルです。
販売仕様はケースが付属するPP001GZKを展開し、バッテリ充電器は別売です。
- PP001GZK 本体のみ 希望小売価格434,000円(税抜)
PP001G 製品仕様(18Vモデル PP200D比較)
製品名 | PP001G | PP200D |
---|---|---|
外観 | ||
最大穴あけ能力 (mm) |
一般鋼材:φ20 t9 ステンレス鋼材:φ20 t6 |
一般鋼材:φ20 t8 ステンレス鋼材:φ20 t6 |
最大奥行 | 40mm | – |
穴形状 | 丸穴, 長穴 | – |
バッテリー | 40Vmax | 18V |
重量 | 11.6kg | 10.7kg |
寸法 | 398×129×315mm | 417×127×315mm |
本体価格 | 434,000円(税別) | 434,000円(税別) (セット品) |
販売年月 | 2024年01月 | – |
製品の特徴
「従来モデル比で作業スピード約85%アップ」
PP001Gは、40Vmaxバッテリー搭載によって従来18Vモデルより切断スピードが向上したモデルです。
従来18Vモデル PP200D比較で、Φ20mm丸穴 板厚9mm SS400穴あけ時作業時において約85%の切断スピードアップを実現しています。
従来18Vモデルより全長短縮で取り回しが向上
切断スピードが向上しながらも、本体ヘッド部の全長は321mmのコンパクト化を実現。従来18Vモデルから39mm短縮しています。
複動型で抜き打ち抜き上げも油圧で作動
ヘッド部360°回転で幅広い作業シーンに対応
こちらも同じくオグラ N209WMXがベースのOEM品
先日紹介した充電式鉄筋カッタ SC001Gと同じく、こちらも株式会社オグラがマキタドライバドリルを転用して油圧ユニットを取り付けた製品で、マキタがOEM品として発売している製品です。
オグラの製品形名はN209WMXであり、こちらも先日の鉄筋カッタと同じくオグラ品の方が安く価格設定されており、コストパフォーマンス的な面で言うとオグラ品の方に軍配が上がります。
さて、充電式のパンチャーにはいくつかの競合がおり、その競合企業としてIKK、育良精機、亀倉精機が挙げられます。いずれもマルチボルトアライアンスに参画によってHiKOKIのマルチボルトバッテリーで動くのが特徴です。
バッテリープラットフォームを含めた評価としては、40Vmaxシリーズはバッテリー単体最大容量が大きくバッテリーの耐久性にも優れているのはメリットですが、マキタ最大の利点である18Vシリーズの多様性が失われてしまっているのは欠点です。
一方のマルチボルトアライアンスに関しては、工場用途でHiKOKI製品が普及している背景や、AC電源が使用できるET36Aが存在する関係などを考慮すると、工場で使用することが多いパンチャのような製品はマルチボルトアライアンス参画企業製品の方が優位ではないかなと思う部分もあります。
この辺りは、製品の品質や性能がどうのと言うよりも、ユーザーの作業シーンやひいきにしている販売店、既に置いてある電動工具類との兼ね合いを含めて選ぶ製品なので、メーカー選択の余地はほとんど無いのかもしれません。