Milwaukee M18 コードレス 1tチェーンホイストを発表、場所を選ばずどこでも重量物昇降

Milwaukee Tool (米国ウィスコンシン州)は、2024年3月20日にM18™ Compact 1-Ton Chain Hoist w/ One-Key™を発表した。M18 Fuelシリーズのバッテリーで動作するコードレスチェーンホイストで、最大1tまでの昇降作業に対応する。販売予定価格は3,999.00 USD

M18™ COMPACT 1-TON CHAIN HOIST W/ ONE-KEY™

北米Milwaukee Toolは、2024年3月20日のプレスリリースで、M18コードレスチェーンホイスト M18™ COMPACT 1-TON CHAIN HOISTを発表しました。

本機は、同社の電動工具用 M18 Fuelバッテリーで動作するコードレスの電動チェーンホイストです。

持ち運び可能な21kgの本体重量ながらも6.1mのチェーン長と最大1tの吊り重量を備え、可搬式になったことでどこでもチェーンホイストを活用できるようになり、現場作業での輸送作業を的確にサポートして負担の大きい作業を低減するとしています。

販売仕様は、コードレスチェーンホイスト本体と充電器・12.0Ahバッテリー×2・リモコン・PACKOUTの一式仕様で販売します。

販売時期は北米地域で2024年7月、販売参考価格は3,999.00 USDです。

2983-22HD 　北米販売価格 3,999.00 USD

製品仕様

製品名	2983-22HD
外観
最大吊り重量	1t
チェーン長	6.1m
マウント	フック
バッテリー	M18 Fuel
重量	21kg
寸法	450×291×233mm
本体価格	3,999.00 USD
販売年月	未定

製品の特徴
「電動工具バッテリーで動作するコードレスのチェーンホイスト」

M18™ COMPACT 1-TON CHAIN HOISTは、電動工具用バッテリーで動作するコードレスのチェーンホイストです。

持ち運び可能で電源環境に関係なくチェーンホイストを取り付けられるので、設備設営作業のような一時的な重量物昇降作業やイベントスペースの設営、屋外での積載作業など幅広いシーンで活用できます。

最大20m離れて操作できるワイヤレスリモコンが標準付属

昇降操作は本体付属のワイヤレスリモコンで操作できます。最大20mまで離れて操作でき、バッテリー残量不足時にはリモコンのLEDランプで通知します。

ワイヤレス通信機能 ONE-KEYでメンテナンス予告と動作記録を確認可能

Miuwalukeeのワイヤレス通信機能 ONY-KEYを搭載。スマートフォンやパソコンから作業量やメンテナンス時期を確認できます。

ONE-KEYによるスマホアプリからの昇降操作には記述が無く非対応と推測されます。

PACKOUTを含む一式付属仕様で販売

M18™ COMPACT 1-TON CHAIN HOISTは、PACKOUTを含む充電器バッテリー一式で販売します。

本体重量は21kgと持ち運ぶには少し重い製品ですが、キャリー付きのPACKOUTに収納することで手軽に運搬できます。

キワモノ臭もする製品だが、活用シーンは意外と多そう

今回のバッテリー搭載のチェーンホイストは、前例となる製品の情報が見つからなかったので、恐らく業界として初の製品だと推測しています。一応、可搬式のチェーンホイストとしては手動の製品やDC12Vで動作する直流電動ホイストは存在しているものの、今回のコードレスチェーンホイストとは若干コンセプトが異なるものと考えています。

一般的な電動チェーンホイストに関しては、倉庫や建築現場での積み下ろしに使用し、設備の据え置きとして使用する製品でしたが、運搬容易なコードレスモデルになったことで、これまで思いもしなかった新しいシーンでのチェーンホイスト活用方法があるかもしれません。

例えば、一般住宅屋根の張替工事などを想定すると、従来の人力による荷揚げではなく今回のチェーンホイストを活用によって省力化と作業効率の向上が実現できるかもしれませんし、設備の撤去や解体業、災害時の救援作業などにも活かせるのではないかと考えられます。

実際の価格としては、北米地域で参考価格 $4,000での販売となっており、日本円に直すと現在の為替レートで約60万円と高価な製品に分類されます。日本市場向けの販売が実現しても相当厳しい価格になってしまうと考えられます。国内展開についてはミルウォーキージャパンの采配次第になるのでしょうが、価格的に相当難のある製品になるだろうと予想しています。

電動工具として考えた場合、価格の高さはネックにはなりますが、既存品として存在する電動はしごや瓦揚げ機のような高所に資材を持ち上げる製品の価格を考えると、仮に日本販売価格が60万円だとしても、価格比較くらいはできるポジションには入れると考えています。その分野の需要層に上手くアピールできれば、国内市場でも十分戦えるのではないでしょうか。