筆記試験合格に臨むにあたり、押さえなければいけないポイントが3つあります。
- 問題の4.5割は暗記しているだけで答えられる問題
- 合格点は高くない(60点以上で合格)
- 効率的に合格点に近づくには過去問での勉強を中心にすること
目次
電気工事士の筆記試験合格のための具体的な勉強法
第二種電気工事士の筆記試験の問題は4.5割、およそ半分が「この器具の用途は?」「この図記号の名前は?」など、覚えてさえいれば簡単に答えられる問題です。
得点についても80~90点も取らなくても、たったの60点で合格となります。
項目 | 内容 |
問題数 | 50問 |
配点 | 1問あたり2点 |
満点 | 100点 |
合格点 | 60点 |
試験時間 | 120分 |
回答方式 | 4肢マークシート |
極端に言ってしまえば、暗記問題を間違いなく答えることができれば、合格点までは残り2~4問程度。そのくらいなら鉛筆を転がしてマークしても運さえ良ければ合格できそうな気がしますよね。
勿論、それだけで試験に挑むのはもう少し点が足りずに不合格になるリスクが大きいので他の分野も勉強して力をつけるべきではありますが、まずは電気工事で使用する工具、器具、図記号に着目して勉強していけば確実に合格に近づけるということですね。
筆記と聞いて身構えてしまう方でも、運転免許試験で標識を覚えたように、暗記問題を答えられるようになるように勉強を進めてみてください。
以下から紹介するのは実際に私が実施して合格した勉強方法ですが、自論に乗っ取ったものなので、これも一つの勉強法として参考にしてもらえると幸いです。
①.「ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 筆記試験すいーっと合格」を一周読む。(参考書)
まずは「これからこういうところを勉強するんだな」と下見をする感覚で機械的にスラスラと読み進めていきます。まだ分からなくて当然なので難しくても悲観することはありません。最初に全体像を把握しておくと以後の勉強がスムーズになります。ただし難しくても省略せずにしっかり目を通して読むことが大切です。
②.「ぜんぶ解くべし! 第2種電気工事士 筆記過去問」を一周読む。(過去問)
①と同じく過去問も読み進めていきます。解くのではなくて読みます。
この時点で難しい問題は難しいけど、少し勉強すれば簡単に答えられそうな問題も意外と多いことに気が付けると思います。
③.「工具」「器具」「材料」「図記号」を暗記していく。
ここが筆記試験で一番点数を稼ぎやすい分野です。暗記のコツは繰り返すことです。空き時間も利用してコツコツと暗記していきましょう。
【α】参考書と重要ポイント丸暗記ノート(筆記試験すいーっと合格に付属)を「工具」「器具」「材料」「図記号」のページに絞って一周読む。
【β】過去問の「写真鑑別」「図記号」「電気機器」までを一周読む
②のようにスピードを意識して読み進めていき、問題と解答をセットで暗記してしまいます。
【α】【β】を繰り返す。
過去問の「写真鑑別」「図記号」「電気機器」の問題をほとんど答えられるようになるまで繰り返します。
覚えにくいと思った箇所には伏せんをしたり、暗記カードを作るのも有効です。
体感で過去問を9割くらい理解できるようになったら次項に行きましょう。この時点で試験でおおよそ50点くらいを取れる力はついているはずです。
④.「配線設計」「電気工事」「配線図」「検査」「法令」「理論」「複線図」を勉強する。
ここからは計算問題が出たり、覚えることも複雑になって難しく感じるようになりますが、試験では公式などを覚えていれば当てはめるだけで簡単に解けるサービス問題も出題されます。
この分野にも簡単な問題があるので、そこから理解していけば合格点に近づきます。読むだけでは覚えにくい箇所もあったのでそういうところはひたすらノートに書きなぐったりして暗記しました。
【γ】参考書と重要ポイント丸暗記ノートの「配線設計」「電気工事」「配線図」「検査」「法令」「理論」「複線図」を二周程度読む。
前項よりも範囲が広くて大変になりますが、ここで時間をかけ過ぎては得点に結びつきません。ここでもスピードを意識して二周程度読んで過去問に移りましょう。範囲が広くて一周では要領を掴めなかったので二周としてあります。自信がある方は一周読み終えたら過去問に移っても問題ありません。
【δ】過去問の「配線設計」「電気工事」「配線図」「検査」「法令」「理論」「複線図」を二周程度読む。
読んでいきながら「この問題は簡単だな」「これはまだ無理だ」などと自分の中で得意、不得意なところを見極めて得意なところから理解を深めていきます。
ページ順にとらわれずに分かる問題から取り掛かるのも有効です。
【γ】と【δ】を繰り返す。
何度も繰り返していくうちに合格点に届くようになります。既に理解できているところはどんどん飛ばして、分からないところを重点的に勉強していきましょう。
明らかにレベルが違って難しい問題に限って多くは出題されないので、そういった問題はいっそのこと捨ててしまって他の問題に時間を割いたほうが効率的に勉強が進みます。
⑤.試験日が近づいてきたら過去問を最初から通しで解いて再確認。
特に最初に勉強した「写真鑑別」「図記号」「電気機器」を重点的に復習します。
筆記試験では一番大事な分野なので忘れてしまったところは復習して試験本番ではここで得点を稼いで下さい。
まとめ|過去問を中心に要点を確実に抑えていこう
ここでは出来るだけ早く筆記試験に合格できるだけの力を身に着ける効率的な勉強方法を紹介させていただきました。もっと時間をかけてノートにまとめたりする方が良いという方は、勿論その方法でも大丈夫です。あくまでも勉強方法の一つとして参考にしていただけたら幸いです。
筆記試験対策をする上で大事なのは、モチベーションを保つことと隙間時間の使い方かと思います。特に社会人の方は仕事で疲れてしまって勉強に身が入らないことも多いかと思います。
私も「今日は疲れたから勉強したくないな…」と思うことが多くありました。そんなときでも最低でも30分でいいから勉強しようと決めてマイペースに勉強を続けました。少しの時間でも毎日コツコツ続けるのが資格勉強では大切なのかと思います。
どうしても勉強で行き詰ってしまったというときは、講習会に参加してみるというのも手段の一つとしては有効です。プロの講師から直接学べるというのは独学とは一線を画すものがありますし、こんなに電気工事士の勉強している人がいるのだと良い刺激になるはずです。
皆様の筆記試験合格をお祈りいたします。
※必ず問題用紙を持ち帰って自己採点しましょう※
筆記試験では回答用紙に答えをマークすると同時に問題用紙にも回答番号を記入して持ち帰ることを忘れないで下さい。
試験終了後に間もなくインターネットで解答速報が公開されるので自己採点できます。公式な合格発表は一ヶ月も先になってしまうので、素早く技能試験対策に取り掛かる為の一つの目安になります。