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2020年12月26日

電気工事士の資格を取ろう!活躍の場が広がり学歴・経歴関係ナシ!【電気工事士勉強方法①】

電気工事士の資格を取ろう!活躍の場が広がり学歴・経歴関係ナシ!【電気工事士勉強方法①】

電気工事士の資格とは?

第二種電気工事士に合格し免状を取得すると、「一般住宅や店舗などの600V(ボルト)以下で受電する設備の工事に従事できます。」※加えて「認定電気工事従事者」の資格が必要な場合もあります。

600V以下というのが一つのポイントで、主に一般的な住宅やコンビニ、飲食店など、小規模の建物がこれに当てはまります。これに対して、600V以上で受電する大規模な建物の工事に係る場合には「第一種電気工事士」の免状が必要になります。

「え? それなら第一種電気工事士を取れば、第二種は必要無いんじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。 第一種電気工事士の免状交付には、第二種電気工事士として五年の実務経験の証明が必要になり、 いきなり第一種電気工事士として工事に係ることができず、第二種電気工事士の資格は不可欠なのです。

電気工事を行う建設会社・量販店・工務店の他、電気設備が必要なビル管理会社の保守業務などにも需要があり、就職や賃金で優遇される資格の一つなので、就職活動する上でも役立つ資格です。

大手の会社ほど有資格者で実務経験が豊富な人ほど転職活動で有利とされています。 よく電気工事士は食いっぱぐれがないと噂されていますが、実務経験を積むことも欠かせない要素と言えます。

取得しようと思ったきっかけ

元々、電気工事会社に勤めていたと言うのもあり、取得すると資格手当がついて給与を上げてもらえる。というのがきっかけではあるのですが、当時は技能講習資格しか持っていなかったので、何か他の会社に行っても通用する資格が欲しいと思っていました。

第二種電気工事士は手に職をつければ全国どこででも通用する仕事であるし、生活の土台である電気工事は決して無くならない仕事であることに魅力を感じました。

そして歳を取ってから現場の第一線で働くことが難しくなっても、他にも設備管理系の資格を取得すればビル管理の仕事に転職できるという選択肢も増えるので長い目で見ても役立つ資格でもあります。

電気工事士の受験について

第二種電気工事士取得には、筆記試験技能試験の両方に合格する必要があります。

どちらの試験も合格率で言うと、比較的高い水準を占めています。 これは工業高校電気科の生徒や電気工事の見習い社会人など実際に電気工事の実戦経験が豊富な方が多く受験しています。

電気工事士には年に上期・下期の試験があるにも関わらず、以前はどちらか一度しか受験できませんでした。

したがって、試験のどちらかを落としてしまうと再試験までに半年から一年も待つことになってしまうので、スピーディーに資格取得を目指すならば、当然ですが一発合格が望ましいです。

十分に準備してから試験に臨んでいる人が非常に多いことが、合格率の高さに影響していると私は考えています。再受験しやすくなったとはいえ、一回毎の受験料は変わらず約10,000円と高めなので、受験するからには、やはりサクッと一発合格したいところです。

受験申込の方法を確認しよう

受験申込開始日を確認しましょう。電気技術者センターの公式ホームページから確認できます。

学習の進度によって前期か後期か選びましょう。申し込み方法は下記の二通りです。

  • インターネットによる申し込み ―9,300円+手数料―
  • 払込取扱票(郵便局)による申し込み ―9,600円+手数料―

受験料が安くなり手続きも簡単なインターネット申し込みがオススメです。電気技術者の公式ホームページから申し込みが可能です。 画面の手順に従い、必要な情報を入力して支払方法を選んでコンビニなどで支払いします。

払込取扱票で申し込む場合、受験案内に挟まれた受験申込書に必要事項を記入した上で、郵便局などで支払いします。

テキスト、工具、技能試験用練習材料は自分に合ったものを選ぼう

必要な教材テキストと工具、技能試験の練習材料を購入しましょう。

第二種電気工事士の試験対策は、筆記試験からですが、筆記試験を終えてからの技能試験日までの間は長いようで短いので、筆記試験のテキストと一緒に技能試験対策の工具・資材も用意します。この用意を後回しにすると、工具・資材の手配が遅れて練習時間をろくに取れずに試験日を迎えてしまいます。筆記試験に合格したらすぐに技能試験対策に取りかかれるように準備しましょう。

次に、実際に使用した参考書や工具類を紹介します。

筆記試験対策のおすすめテキスト

電気工事士の教材の中ではオーム社の「すいーっと合格」シリーズが有名どころで、毎年、最新版が出版されています。

勉強を始めたばかりの頃の私は適当な参考書で勉強していたのですが、「文字列ばかりで全然頭に入ってこない」「分厚くてモチベーションが保てない」で、久しぶりにまともな勉強する身にはかなりしんどかったのを覚えています。

オーム社の「すいーっと合格」シリーズは合格に必要な要点がまとまっていて、かつ文字列ばかりではなく絵を使って解説しているので自然に頭に入ってくる感じがとても良いです。

過去問題集は分野別に問題がまとまっているので、一つの分野に一点集中で勉強に取りかかれるところが非常に良かったです。一問毎にテキストの何ページからの出題なのか書いてあり、分からなかったところをすぐにテキストで引けるのもポイントです。

一から電気工事の勉強を始める方には勿論、ある程度知識がある方にもオススメできる参考書です。

技能試験のテキストや必要な工具

技能試験でも同じく「すいーっと合格」シリーズの技能試験テキストを使いました。

技能試験の基本となるVVFストリッパー圧着ペンチ等の工具の使い方、ケーブルの剥き方から詳しく記載されていて、施工手順も一つ一つ写真で詳しく解説されているので、全くのゼロから始める方でも安心できる技能テキストです。

付属の「複線図の練習帳」では、候補問題の複線図の書き方。「実演指導DVD」では、工具・器具・電線の扱い方を見ながら練習できます。

他社の工具セットと比べても安い上に、有名メーカーの工具なので、試験に合格してからもそのまま使い続けることが出来ます。

VVFストリッパー」が付属しているセットを強くオススメします。

現役の職人さんでもない限り、電工ナイフでケーブルを剥くのは大変で、ちょっとした手の狂いから心線に傷がついてしまったりして、これだけで欠陥にされ不合格にされます。昔はストリッパーの使用が禁止されていたそうですが、今では問題なく使えます。ほとんどの人がストリッパーを使用して受験しています。

毎年出題される候補問題に合わせた電線・器具(スイッチ・コンセント・ランプレセプタクルなど)がセットになったものが販売されているので、それを購入するのが間違いありません。

電線〇回分+器具一回分セットという形で販売しています。

これを購入するにあたって「候補問題1~13(1回分)を何回練習するか」を考えなければいけません。器具は使いまわしができますけど電線は練習回数分を見越して選ばなければいけません。

最低でも二周分。可能であれば三周分をオススメします。理由は後述(技能試験対策の冒頭にて)。

しかし作り切れず余らせてしまうのは勿体無いので、やれるだけの回数を選びましょう。

その他あれば便利なもの

基本的には「技能試験すぃーっと合格」で十分ですが、基礎固めを中心としているのに対して、こちらでは施工作業に重点を置いて解説されており、全ての候補問題の施工方法をDVDで見ながら勉強できます。

技能試験に不安がある方は加えてこちらのテキストも用意すると心強いです。

ホーザンの技能試験工具セットには布尺がついていますが、ペラペラするのが嫌だという方に。

ストッパー機能付きのもので、伸ばして固定して手前に置いておけばあてがうだけで計測できます。また、机の上を圧迫しないように小ぶりな物の方がオススメです。

技能試験の試験時間40分の逆版タイマーとして使えます。

技能試験では筆記試験以上に残り時間が気になるので、時計よりも秒単位ですぐに分かるストップウォッチのほうが精神的に落ち着きます。

音が出るものは不可とされているのでキッチンタイマーではNGです。また、ストップウォッチの中にも何分か毎に時間経過音が鳴るものもありますので購入の際には気をつけて下さい。言うまでもないですが携帯電話のストップウォッチ機能もNGです。

まとめ|電気工事士の受験は油断は禁物

合格率の高さに惑わされて簡単な試験だと思い込んでいる方は注意が必要です。ノー勉強で合格できるほど甘い試験ではありません。ですが、働きながらでも少しずつコツコツ勉強を進めていけば合格できる試験でもあります。

電気工事やビル管理会社などへの就職を目指している方。第二種電気工事士を取得し仕事でステップアップしたい方。また、未経験だけどスキルアップしたい方にも是非オススメしたい資格の一つなので、お役に立てれば幸いに思います。

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