VOLTECHNO(ボルテクノ)

ガジェットとモノづくりのニッチな情報を伝えるメディア

2020年9月4日

マインクラフトのMOD適用サーバーを立てるメモ

マインクラフトのMOD適用サーバーを立てるメモ

マインクラフトって楽しいですよね。芸術方面にクラフトする人もいれば、資源採掘をどこまで効率化できるかなど、様々な楽しみ方があって、どんな人でも楽しめるサンドボックスゲームって感じです。

一人でプレイしても十分楽しいんですが、やはりこういうゲームは大人数でやってこそ楽しいゲームだと思います。更に、MODなどを追加すればさらに楽しく遊べるのですが、それなりのスペックが必要になってしまうため、そこそこの価格で借りる事の出来るサーバーなどではマイクラのバニラでしか遊ぶことが出来ません。

今回は、サーバー構築の手法を紹介するというより、制限されたネット環境下でサーバーを構築する概念的アイデアノートとなっています。

自宅サーバーでマイクラ鯖を構成する場合の諸問題

Minecraft 1.7.10 MOD : OreSpawn

自宅サーバーを構成するのにあたり、最も問題となるのはIPアドレスの問題です。この問題を解決しなければサーバーを公開することが出来ません。

一般的なプロバイダ契約ではグローバルIPが割り振られても、割り振られるIPは動的IPアドレスであることが多いため、IPアドレスが変わってしまうという問題が発生します、この場合、IPアドレスが変化する度にIPアドレスを通知しなくてはいけません。DDNSを使用することによってサーバーを公開する事は不可能ではないのですが、IPアドレスが変更される度に接続できない期間が発生するため、サーバーとしては不便になります。

動的IPアドレスが割り振られると、IPが定期的に変更されるため、マインクラフトサーバーの接続先が不明になることがある。

また、賃貸物件などに多いのが、プライベートIPによるネットの提供です。プライベートIPが割り振られてしまうと、ポート開放が不可能であるため外部からの接続が出来ず、自宅でサーバーを構築しても外部から接続できないという問題が発生します。

プライベートIPの場合、多くの場合ポート開放が行えないためサーバーを公開することが出来ない。

クライアント間のマルチプレイならhamachiでいい

これらの解決方法としてhamachiを使う方法もありますが、最大接続数の制限やhamachi独特な挙動によって別の問題が発生するなど、サーバー運用には向きません。(hamachiはminecraft serverを使用しないマルチ環境であれば最適だと思います)

VPNとVPNを組み合わせることで諸問題を解決する

これらの問題を解決する方法としてVPNに着目します。VPNとはVirtual Private Networkの略で、仮想的にLANを構築することのできる技術の一つです。(先述のhamachiもVPNの一種です。)

VPNを使うと、WAN経由であっても任意のパソコンとLAN接続しているように通信することができるため、プライベートIPが割り振られたサーバー構築が難しいネット環境下などでもサーバー構築が可能になります。

VPSとはVirtual Private Serverの略で1台の物理的なサーバーの上に構成された仮想的なサーバーを指します。また、今日ではVPSの事をネットワーク上で操作できるサーバーのレンタルサービスのことを指す場合もあります。

レンタルしたVPSには固有のグローバルIPアドレスが付与されており、このIPアドレスを活用することで、前項で説明したIPアドレスの問題を一気に解決することが出来ます。

理想であれば、VPNを構成することなくVPS上でマイクラサーバーを運用するのが最も理想的ですが、MOD適応されたマイクラを十分に動かせるVPSは月額料金が高くなってしまいます。マインクラフトのサーバーを構成するためだけに高価なVPSをレンタルするのは現実的ではありません。

具体的にどのようなサーバー構成になるか

VPNとVPSを使ったサーバー構築する場合は、具体的に下のような方法を取ります。

  • VPSを借りて、VPNサーバーを構成する
  • 自宅サーバーをVPNサーバーに接続し、VPN経由で他のパソコンを接続させる。

マイクラサーバーは自宅サーバーで動作させているため、VPSに必要な能力は通信のみとなります。そのため、サーバースペックはそこまで高くなくても問題ないと考えられます。

実際にVPN経由でマインクラフトに接続する場合

Minecraft 1.7.10 MOD : AE2 + MFR2 酪農マシンの設定を間違えて牛を大繁殖させてしまったが、マイクラサーバーは処理堕ちしなかった。

現在、この方法でマインクラフトサーバーを構成しており、問題なくマルチプレイを楽しむことが出来ています。

VPSはさくらのVPS 1Gプランを契約し、VPNの構成にはSoftEther VPN serverを使用しています。サーバーはWindows7上にVMwareで仮想化したCentOS7を使用しています、マインクラフトはMinecraft1.7.10でMODを30個ほど導入して常駐しています。

VPNで構成したサーバーに接続する場合は、Windowsから新規VPN接続先を構成する必要があります。

[colwrap] [col2]

Windows10の場合右下のアクションセンターからVPNの項目を開くことが出来る。

[/col2] [col2]

VPNの追加は『VPN接続を追加する』から行う。一度VPNの接続設定を追加すればIDやパスワードを再度入力する必要はない。

[/col2] [/colwrap]

まとめ

本記事はマイクラサーバーをVPNで構成するノート的な記事であり、実際のVPN構成やサーバー構築などの技術情報についての記事は後日記載したいと思います。

この記事ではVPNを使ったマイクラサーバーの公開について記述していますが、VPNサーバー全般での活用方法が可能であり、例として外出先からLANのファイルサーバーを参照したり、クローズドなWebサーバーを観覧できたりします。

ちなみに、現在稼働しているマインクラフトサーバーはこちらで実況プレイやMODの解説ページなどの記事を書いています。

Return Top