Arduinoにはピンソケットが搭載されていて、外付けの部品を装着して制御させることができます。ピンソケットにLEDを接続すれば、様々な色のLEDを制御したり、セグメントLEDによる数字表現もできるようになります。
「Arduinoで電子回路を始めたいけどどうすればいいのかわからない」という方も多いと思います。今回はArduinoを始めて使う方や、Arduinoを買って使ってみたけれど他の使い方を考えている方に向けて、LEDの制御を中心としたスケッチや回路の実例集を紹介します。
- Arduino
- USB Aケーブル
- LED(発光ダイオード)
- 抵抗器
- ブレッドボード
- ジャンパワイヤ
目次
ブレッドボードを使って市販のLEDを光らせる
Arduinoを本格的に楽しむのであれば、Arduinoボードのコネクタピンから線を取り出して、外付けの電子回路に接続する必要がありますが、その前段階の試作や動作検証などにブレッドボードが使用されます。
電子部品やジャンパ線をボードの穴に差し込んで結線できるので、はんだ付けや圧着を行わなくても手軽に電子回路を組むことができます。
LEDのデータシートから抵抗値を計算
前回の内蔵LEDの場合は、ArduinoボードにLEDを光らせるための抵抗が初めから内蔵されているため、スケッチを書くだけでLEDを点灯できますが、LEDを外付けで光らせる場合には電流制限抵抗も乗せなければいけません。
電流をどれくらい流すかは、使用するLEDやどれくらい光らせるかを目安に計算を行います。ここでは秋月電子で販売されている白色LED「ESL-R5BUWT018」を例に計算を行います
LEDではVF(順方向電圧降下)は最低限加えなければいけない電圧、IF(順方向電流)はどれくらい光らせるかの電流量を表す値で、この2つの値に注目して計算します。
データシートと同条件で15,000mcdの光量で光らせるには3.5V以上の電圧を加えて、20mAの電流を流さなければいけません。Arduinoの場合だと電圧は5Vで固定ですが、電流は抵抗値で調整する必要があります。
これを図示すると、下記のようになります。
- ESL-R5BUWT018を光量15,000mcdで光らせる場合の回路構成
- 電圧 5V(Arduino固定)
- 電流IF 20mA(光量に応じて任意の値を決定)
- 順方向電圧VF 3.5V(LEDごとに固定)
- 抵抗値 75Ω(上記の値から計算)
これらの計算は、秋月電子のLEDの抵抗値計算ページを使って計算することもできます。
ブレッドボードに電子部品を実装
ブレッドボードは縦の5本のラインがつながっているので、その部分に結線させたい電子部品を差し込むとつながるようにできています。
ダイオードと抵抗器をブレッドボードでつないで、ジャンパワイヤでD12とGNDに接続すればOKです。
ブレッドボード上のLEDを点滅させるスケッチ
今回はD12端子を使用してLEDを点灯させます。前回のスケッチの13と書かれた部分を12に変えるだけでOKです。
動作も前回と同じように、「D12ピンを出力端子」にして「1秒ごとに点灯と消灯を繰り返す」シンプルなスケッチです。