昨今のコードレス式電動工具は、”より優れた”作業性を求めて高出力化が進んでいる。DCモータやバッテリー技術の進化もあり、AC電源式の電動工具からリチウムイオンバッテリー搭載のコードレス電動工具への置き換えは加速している。
電動工具には様々な種類があるが、その中でも高出力を求められる電動工具こそ”コンクリートへの穴あけ”や”はつり作業”に使用する「ハンマードリル」だ。
従来は、AC電源方式や高電圧バッテリーモデルでしか対応できなかった電動工具だが、ボッシュは18VバッテリーながらもBITURBO技術によってハンマードリルの性能を大きく向上させることに成功した。今回はBITURBO コードレスハンマードリルの特長や実力を見てみよう。
目次
BITURBO(倍ターボ) コードレスハンマードリル
BITURBOシリーズの中核をなす「BITURBOコードレスハンマードリル」は18Vバッテリーで動作する仕様ながらも、BITURBOテクノロジーにより従来の18Vハンマードリルを大きく超える性能と安全性を実現している。
BITURBO コードレスハンマードリルは、最大穴あけ径が異なる3モデルを展開しており、既存の36VシリーズやAC電源方式のハンマードリルにも劣らないスピードの穴あけやハツリ作業を実現しているのが特徴だ。
18Vコードレス仕様ながらもハイパワー
従来の18Vハンマードリルを使っている方は「18Vで本当に作業ができるのか?」と思ってしまう方も多いと思うが、結論から言えば、BITURBO コードレスハンマードリルは18Vながらも既存の36Vシリーズにも劣らないスペックを持つ製品だ。
実際にボッシュの36Vシリーズ GBH 36VH-PLUS(発売2015年)とBITURBOコードレスシリーズのハンマードリル GBH 18V-34 CF (発売2021年)を比較してみると、穴あけスピードや実際の取り回し性が大きく向上しており、36Vモデル以上に快適に作業を行うことができた。
先代モデルのGBH 36VF-PLUSは600W相当のモータ出力を搭載し、36V-4.0Ahのバッテリー容量で性能と使い勝手でバランスに優れたハンマードリルとして話題になったが、BITURBOテクノロジー搭載のGBH 18V-34 CFではさらに性能に磨きがかかっている。モータ出力は950W相当まで上昇し穴あけスピードは大きく向上している。
さらにはスマホとつなげて、使用する人に合わせてカスタマイズできるコネクト機能の搭載により、使い勝手の面でも優れたモデルになっている。加えて安全性も大きく向上している。高出力になると、大口径の穴あけ作業で使われるケースが多くなるが、それに伴い穴あけ時に鉄筋に嚙みこむなどのリスクが上がってくる。
BITURBOコードレスハンマードリル3機種には、最新のキックバック防止機構や振動低減機構を搭載しており、高出力であっても誰もが安全に使用できることを考えた仕組みにも大きく共感するところだ。
AC電源(コード)式のハンマードリルとも遜色ない作業性
BITURBOシリーズのコードレスハンマードリルは、AC電源式で主流のサイズであるΦ45mmクラスのハンマードリル GBH 18V-45Cも展開している。
GBH 18V-45CはAC電源式1,500Wに匹敵する消費電力を持つコードレスハンマードリルで、12.5Jの打撃力を持つ業界トップクラスのモデルだ。圧倒的なパワーを持ちながらも、本体重量もバッテリーを含む状態で9.3kgなので、ボッシュが販売している同クラスの穴あけ能力を有するAC電源式のハンマードリルGBH8-45DV(8.9kg)とほとんど重量差が無く、電源コードが無くなった分だけ取り回しに優れたモデルとなっている。
もちろん先に説明した通り、安全性も十分配慮されており、トルク調整クラッチとキックバック防止機構を搭載し、突然制御できなくなった状況でも瞬時にシャットダウンして身体への怪我を最小限に抑えることができる。
18Vバッテリーの真価を見せるBITURBOハンマードリル
ハンマードリルは、コンクリートに効率よく穴あけするために高出力モータや打撃機構を搭載する大型の電動工具だ。電動工具の中でも高負荷な製品になるため、AC電源や高電圧バッテリーで製品化されてきた歴史がある。
コードレスハンマードリルの他社動向としては、18Vバッテリーモデルで穴あけ径φ26mm前後までの対応に留まり、昨今の36Vバッテリー化によって、ようやく穴あけ径φ40mmモデルが出始めた状況だ。
他社は36V化への移行によって性能向上を実現したが、ボッシュのやり方は大きく異なり、18V動作のままでも電動工具の性能を向上できることを知らしめている。
電動工具の性能を上げるためには、動作電圧を上げるのが最も楽な方法ではあるが、バッテリー買い替えの負担や他の電動工具との互換性が取れなくなるため、ユーザーに大きな買替負担を強いることになる。
今回のハンマードリルを見ていると「バッテリーの電圧を上げなくても、電動工具のパワーは上げられる」というボッシュの信念が伝わってくるようだ。
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提供:ボッシュ株式会社 電動工具事業部
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