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3端子レギュレータで必要な電圧まで降圧する
この回路は「3端子レギュレータ」と「コンデンサ」の2種類の電子部品で動作します。入力側にはACアダプタなどの高い電圧を入力し、出力側にはマイコンやLEDなど低い電圧で動作するデバイスを接続します。
『3端子レギュレータ』と呼ばれるICを使用すると、高い入力電圧を目的とする低い電圧まで下げる事ができます。ACアダプタの12V出力をマイコン電源用の5Vに降圧したり、複数の電圧が必要な回路に対して何種類かのレギュレータを使って1つの回路内に複数の電圧を作り出したりします。
3端子レギュレータの選び方
3端子レギュレータは製品ごとにOUT側の出力電圧が決まっています。NJM78シリーズを例に挙げると、NJM7805は5V出力、NJM7812は12Vとなっています。
3端子レギュレータを選ぶ場合は、データシートから電気的特性やピン位置などを参照します。絶対最大定格の入力電圧や消費電力、接合部温度などを確認して、実使用範囲が仕様内に収まっているかを確認します。
3端子レギュレータは、降圧した電圧分をそのまま熱に変換するので放熱器を必要としますが、マイコンのみを動かす場合やLEDを数個点灯させるだけであれば、放熱器を装着しなくても問題ない場合もあります。
アプリケーションによっては保護ダイオードを追加
想定されるアプリケーションによっては、3端子レギュレータのIN – OUT間に保護ダイオードを追加します。
3端子レギュレータの電圧は、常にIN側が高くOUT側は降圧されて低い電圧が出力されている状態となっています。
入力端子が短絡すると、IN側が急速に放電されて0Vまで低下するため、OUT側の電圧の方が高くなる場合があります。この状態になるとレギュレータが破損する可能性があるため、保護ダイオードを挿入して出力側の電圧が高くなった場合に入力側に逃がすことで、3端子レギュレータのIN – OUT間を同じ電位に保ち破損を防ぐことができます。