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2024年10月22日

ホームセンターで買える板材の種類と用途を解説

ホームセンターで買える板材の種類と用途を解説

ホームセンターに行くとベニヤ・コンパネ・MDFなど板材一つ選ぶだけでも様々な材料が並んでいて、どれを選べばよいのか分からなくなってしまう方も多いと思います。板材それぞれに様々な種類・用途があって、適材適所に使えば最適なDIYを楽しむことができます。今回は木材の板材の構造や用途について解説します。

合板|使いやすくて多用途な板材

DIYで使う板材で最も一般的な材料が合板です。合板とは木からかつら剥きに薄い板を切り出して接着剤で張り合わせた板で、用途に応じて「普通合板」「構造用合板」「コンパネ」の3種類に大別されています。

合板 ホームセンター販売

合板は薄い板を切り出して張り合わせて作られており、無垢材と比べて歪みが少なく厚みやサイズが豊富なのが特徴です。

合板そのものは外見が良くないので、実際の使用では家具や下地などの見えないところに使用したり、表面に仕上げ材を張り付けるなどで工夫が必要です。

合板の製造には接着剤が使用されているため、合板を使用する際には接着剤によるアレルギーやシックハウスなどの影響も考慮しなくてはいけません。建物内で使用する場合にはホルムアルデヒドの放散グレードを表すF☆☆☆☆グレードを使用する必要があります。

合板の作り方
合板の製造イメージ。丸太から薄い板(ベニヤ)を切り出して、積層接着することで板材にする。

普通合板|広く使える汎用材料

特定の用途が指定されていない合板を普通合板と呼びます。

普通合板 シナ合板 ラワン合板 一般合板 ベニヤ合板

材料によってシナ合板ラワン合板一般合板など様々な呼称で呼ばれます。単純にベニヤと呼ぶ場合もありますが、ベニヤとは薄くスライスした単板を表す言葉なので、正しく表現するとベニヤ合板が正しい呼び方です。。

表面に節が無く、硬く重くて強度があるのが特徴です。表面はザラザラしていてそのまま使用する用途には向かないので、人の手に触れるところにはやすり掛けなどの表面処理が必要になります。

明確な用途が指定されていない合板なので、DIYから日曜大工的な棚を作る用途まで幅広い分野に活用できる板材です。

構造用合板|壁や床などの建築材料に

床・壁・屋根など建物を構成するのに使われるのが構造用合板です。ラーチ合板とも呼ばれます。

外観の特徴として原料に針葉樹を多用しているため、表面に節がたくさん見えている方法で判別できます。一見すると見栄えは悪いですが、合板の中で安価なので外観を気にしなければ最も使いやすい板材です。

構造用合板の強度はJAS規格で定められており、強度が高いので釘の保持力も非常に高く強固な取り付けが可能です。

コンパネ|コンクリートの型枠に使用

コンパネとは、正式名称コンクリートパネルと呼ばれ、名前の通りコンクリート作業に関係する合板です。

コンパネ コンクリートパネル 合板

コンクリート建築に使う型枠に使用する板材であり、流し込まれたコンクリートに耐えらるよう耐水性に優れているのが特徴です。画像のように、表面が剥離剤でコーティングされているコンパネもあります。

剥離剤でコーティングされたコンパネは塗装済みの合板としても転用できるので、屋外に設置する簡易的な看板としても使用されることの多い板材です。

コンパネは仮設現場や屋外作業で使用する合板なので、低ホルムアルデヒドのF☆☆☆☆のグレードがありません。屋内に使用する場合には換気などの十分な注意が必要です。

ランバーコア合板|厚みが必要ならこれ、家具の下地などに

ランバーコア合板とは、ファルカタ材と呼ばれる軽量木材をラワンと呼ばれる木材で挟み込んだ合板です。見た目では判別できませんが、切断側面の形状が独特なのでそれで判別できます

普通の合板と比較すると、厚くて価格も安いので、厚みのある低価格な合板が欲しい場合はランバーコア合板を選ぶのがおすすめです。

強度的には構造用合板より落ちてしまう傾向があり、切断すると中心のファルカタ材の切れ目から空洞が見えてしまう場合もあるので切断面を気にする場合には装飾が必要になります。

集成材|無垢材と合板のいいとこどり

集成材とは細かい木材を接着剤で張り合わせて作られた材料です。

パイン集成材 集成材 

無垢材では難しい幅の広い板材を作ることができて、無垢材よりも反りやねじれの少ない寸法的に高品質な材料です。

製造に手間がかかり他の板材と比べ大量生産に向かないので、若干高価なのが欠点です。また、集成材は湿気や紫外線に弱く、木材の僅かな隙間に水気が入り込むと、接着剤が剥がれて分解してしまうことがあります。

材質によって様々な集成材がありますが、DIYでは価格も安く見た目も良いパイン集成材が人気です。

ファイバーボード|歪みが少なく小物DIYに活躍

ファイバーボードとは、木を線維化させて接着剤で圧縮硬化させた材料で木と紙の中間のような板材です。

材料が繊維状で均質なので、木材の持つ異方性や質感などは失われていますが、寸法精度や加工性に優れ、屋内などの特定の環境下で非常に優れた特性を発揮する材料です。

強度は低く湿気・水分にも弱いので、構造材のような強度を求める使い方ではなく小物や補助的な部分に使用します。

MDF|緻密な材料、幅広く使えてルーター切削などにも最適

MDFとは正式名称で中質繊維板と呼ばれ、密度0.35g/cm3以上のファイバーボードを指します。

MDF 中質繊維版

一般的な木材のように軽量でありながら高い加工性を持ち、曲線切断や切削などを行っても仕上げ不要のまま使える良質な板材です。

材料の素材が粉状の繊維質を接着しているので、水に対しては注意が必要で水跡やカビの影響を受けやすい材料です。

用途は、木材的な厚みを必要とする家具や小物などが中心で、家具や扉・カラーボックス・スピーカーのキャビネットなどが中心です。

インシュレーションボード|断熱・吸音に優れる安定した板材

MDFよりさらに低密度なファイバーボードをインシュレーションボードと呼びます。

インシュレーションボード

インシュレーションとは日本語で絶縁・孤立・隔離の意味を持ち、その名前の通り高い断熱性・吸音性を持ちます。

この特性を活用して、畳の芯材として使用されたり、押し入れ内装の結露防止などに使用されます。

パーティクルボード|家具や床下地など幅広く

パーティクルボードとは、木材のチップを破断・圧縮して成形した板のことです。パーティクルとは「小片・細片・粒子」の意味を持つ英単語です。

パーティクルボード

先ほどのファイバーボードは木材を繊維状にまで細かくしているため強度が低下する欠点がありましたが、パーティクルボードの場合、木の原型は残っているので木の特性を十分に有しており、構造材としても使用できる強度を持ちます。

構造用パーティクルボードなど床下地に使われるほか、化粧板が張られたパーティクルボードなどもあり、カラーボックスや家具・棚板などに使われます。

OSB|価格が安くて高強度、独特な見た目に愛好者も多い

板材の中でも強烈な個性を放つのがOSBです。

OSB OSB合板 配向性ストランドボード

OSBとは配向性ストランドボードと呼ばれ、木材を薄い削片状にして熱硬化性接着剤でプレス圧縮した板材です。

構造用としても使用できる強度を持ち、断熱性・気密性・防虫に優れているので、幅広い用途で使用することができます。

価格も安く切断時のささくれなども立ちにくく、加工しやすい板材なのでDIYの入門材料としてもおすすめな板材です。

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