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2020年5月11日

通販サイトで人気の電動工具メーカー「KIMO」とは

Amazonで電動工具を検索すると、上位のページにKIMOと呼ばれる電動工具メーカーの製品が並びます。低価格で性能も良さそうでシリーズ展開もされていて魅力的に見えますが、本当に使える製品なのか気になるところも多いと思います。本記事ではKIMOの製造国や販売元、メーカーの評価について解説します。

ネット通販を中心に存在感を増す「KIMO」電動工具

KIMO 電動工具

ここ1年の間に、Amazonで急速に存在感を増した電動工具ブランドがあるのをご存じでしょうか。緑色のボディが特徴の電動工具ブランド「KIMO」です。

KIMOは低価格電動工具ブランドでありながらバッテリーを共通化したシリーズ展開を行なっており、20Vシリーズのほかに12Vの電動工具シリーズまで製品展開を進め、国内の電動工具プライベートブランドに近い製品ラインナップを揃えています。

KIMOは中国の電動工具メーカー、1998年創業の新興企業

KIMO 電動工具

KIMOは2019年から展開が始まった電動工具ブランドで、海外Amazonの取り扱い開始日も2019年以降でそれ以前の情報がありません。電動工具ブランドとしては新興のブランドです。

公式ホームページ(www.kimotool.com)を確認すると、記載されているのは米国法人の情報のみで、生産工場の情報や資本関係等の記載はなく、KIMOブランド発足の経緯から経営の実態までに至る一切の情報がありませんでした。

企業情報ページ内には「1990年代に設立された」と記載されています。

KIMOブランド設立を推測すると、欧米・日本の電動工具部品下請けメーカー、または中国国内のローカル電動工具メーカーが自社製品のグローバル化・ブランディングを目的に発足させた新たな電動工具ブランドと推測しています。

※2020年4月14日追記(Twitter上で詳細についてご指摘を頂きました)

KIMO 電動工具 QIMO  永康市奇磨电动工具有限公司

KIMOは中国の電動工具メーカー「永康市奇磨电动工具有限公司」によって展開される電動工具ブランドです。1998年創業で永康市天海工業区に位置しています。

中国国内ではQIMOブランドが流通しています。

リンク先:永康市奇磨电动工具有限公司

スペックの過大表現や安全・構造の不安点もあるため要注意

KIMO電動工具は取扱説明書や製品PVが日本語ローカライズされており、日本市場を強く意識した製品展開が行われています。

いくつかの製品は仕様及び製品の用途や用途に過大な表現などがあり、実際の製品スペックそのものは国内品同等または国内品以下と推測されます。

KIMO 販売ページ 締付トルク
KIMOインパクトのAmazon製品販売ページ。このサイズのインパクトで300N・mは実現不可と考えられるであり、M14ボルト(強度区分12.9)の締付トルク適応値(200N・m)を大きく超えている。電動工具はPSEの「特定以外」に区分される製品であり、PSE認証と表記するのも不適切。
KIMOコードレスインパクトドライバーの付属ビットはビットのくびれから9.5mmの海外普及タイプ。国内普及のくびれから13mmのビットも装着可能。付属の9.5mmビットを差し込むと高確率でビットが噛みこんで抜けなくなる可能性があるため注意が必要
KIMO 20Vブラシレスコードレスグラインダー(日本未発売) このPVには研削盤等構造規格に不適切な表現があり、0:35~ではディスクグラインダーにチップソーを取り付けて木材を切断しているほか、金属切断も研削用カバーで切断。

KIMO電動工具ラインナップ

KIMOの電動工具は低価格な電動工具としては珍しく、バッテリーを共通化させた電動工具シリーズとして展開が行われています。

日本ではKIMOシリーズ電動工具の一部しか展開されていませんが、今後の日本市場でのラインナップ拡充が期待されます。

KIMO 「20V SHARE」シリーズ

KIMO 「20V SHARE」シリーズ

20Vシリーズでは、全12製品がラインアップされています。海外はリチウムイオンセルを1セル4Vで表現するので、実際は国内と同じ18Vバッテリーです。

このうち、日本のAmazonで販売されているのはインパクトドライバ・ドライバドリル・レシプロソー・ブロワの4機種です。

KIMO 「12V SHARE」シリーズ

KIMO 「12V SHARE」シリーズ

12Vシリーズでは、計8機種の製品がラインナップされています。こちらも12Vと記載されていますが、実際は10.8Vバッテリーです。

日本Amazonでは、インパクトドライバ・ドライバドリル・レシプロソーの3機種が販売されています。

ついに日本に到来した低価格中国電動工具ブランド

これまでの中国製低価格電動工具はAmazonや楽天などのECサイトで単発的に販売はされていたものの、シリーズ製品としてのラインナップ展開は行われていませんでした。

今回のKIMOブランドは製品を見る限りでは従来の中国メーカーより高品質な印象を受け、これまでの中国製の電動工具の前例を覆す電動工具ブランドになると期待されます。

製品だけで評価するなら、KIMOは低価格ながら比較的高品質な電動工具を展開しており、非常にコストパフォーマンスの良い電動工具メーカーである印象を受けます。

ただし、製品以外の評価としては、製品安全やスペック表記に疑問を感じる部分もあり、あくまでも「今後に期待できるメーカー」に留まります。安全性やPLリスクの観点からこれ以上の製品ラインナップ強化も難しいと考えられ、総合的に国内メーカーには一歩及ばないと評価しています。

電動工具そのものはモーターと数点のメカ部品で構成されており、製品原価は決して高くはありません。大手メーカーの電動工具が中国品より高価格なのは、各国安全規格への適合・サービス窓口などが販売価格に含まれているためです。

海外輸入電動工具全般に言える点ですが、電動工具は使用者や周囲に危険が及ぶ製品であり、販売の際は日本法人設立か正規代理店販売での展開が望ましい産業製品です。特に、PSE適合や製品安全の観点からは多少疑問の残る部分もあります。

KIMOに関しても、最低限のラインとして国内販売のサポート窓口を備える公式サイトが開設されるまで様子見とするのをおすすめします。

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