前回パーツクリーナーでシールが剥がせることを紹介しましたが、今度はフラックスを洗浄してみます。
電子工作用途に販売されている半田は無洗浄タイプなのでフラックスを洗浄する必要はありません。
しかし、半田に含まれているフラックスが基板に残ったりすると汚く見えてしまい外観がよくありません。また、洗浄が必要ないフラックスでも高湿度環境や粉塵の舞う環境であれば電子回路の不良原因となるためやはりフラックスは除去したいところです。
ですが、フラックスクリーナーは取り扱い店舗も少なく価格も高いという欠点があります。今回はフラックスクリーナーの代わりにパーツクリーナーで代用できるか試してみます。
目次
基板の洗浄
基板の洗浄工程とはプリント基板に付着したフラックス残渣の洗浄を指します。ほとんどの場合ハンダに含まれているフラックスは無洗浄フラックスなので無理に洗浄する必要はありません。
しかし、透明のケースなど電子回路基板をむき出しにさせる場合フラックスが残ってると汚く見えてしまいます。また、絶縁や防塵を目的に基板の上にコーティングを行う場合もフラックスを除去することが望ましいとされています。
今回洗浄する基板は秋月電子の実験室用 定電圧安定化電源キットです。
洗浄前の基板
洗浄後の基板
小瓶の蓋にこびりついたフラックスの洗浄
個人でフラックスを購入する場合、たいていの場合20mlの蓋にハケが付いたものを購入すると思います。
内容量も丁度いいのでとても使いやすいのですが、使ってるうちに蓋にフラックスが付着して瓶が開け難くなってしまう事があります。最終的には蓋が空かなくなったりもします。
蓋のネジ部分にパーツクリーナーを吹きかけてフラックスを洗浄すれば新品の時のようにスムーズに蓋を開け閉めすることができます。
フラックスがこびりついた蓋
洗浄して蓋を開けやすくする
まとめ
フラックスの洗浄にはフラックスクリーナーを使いますが、成分は同じ石油系溶剤なのでパーツクリーナーでも洗浄することができます。
電子工作に使う半田は無洗浄タイプのフラックスが使われているので洗浄する必要はありませんが、展示の電子回路基板などはフラックスの除去が必要になります。
また、フラックスの小瓶は使ってるうちにほとんどの人が空かなくなってしまった経験があるのではないでしょうか。一回固着してしまうと簡単には開けられないので瓶をダメにしたり新しいのを買いなおしたりした人も多いと思うので、一度パーツクリーナーで瓶を洗浄するのがおすすめです。(中のフラックスにはたらさないように)