ミルウォーキーツール・ジャパン合同会社(本社:東京都板橋区)は、2024年11月1日(金)よりM18 FORGE™ 8.0AH バッテリー M18 FB8の日本正式販売を開始する。12Ahバッテリー同等のパワーを小型サイズで実現し、8.0Ahパワーブーストバッテリーと比べて約50%パワー向上する。販売価格は36,080円(税込)
目次
ミルウォーキー M18™ FORGE™ 8.0AH バッテリー
ミルウォーキーツール・ジャパンは2024年11月1日(金)よりM18™ FORGE™ 8.0AH バッテリー M18 FB8の日本正式発売を開始します。
M18 FB8はミルウォーキー M18バッテリーの高出力シリーズ FORGEの8.0Ahバッテリーです。
出力性能はパワーブーストバッテリーシリーズ 12.0Ahバッテリーと同等のパワーながら小型サイズを実現しており、パワーブースト 8.0Ahと比べて約50%のパワーアップを実現しています。さらに、低温性能も向上し-40℃環境での使用にも対応します。
バッテリーケースにはオイル、グリース、溶剤に対する耐性を強化した耐久ケースを使用しており、特許取得の防じん防水保護機能による高い耐久性を実現しています。
- M18 FB8 公式ストア価格36,080円(税込)
製品仕様
モデル番号 | M18 FB8 |
---|---|
外観 | |
バッテリー容量 | 8.0Ah |
パワースケール | PWR4 |
バッテリーシリーズ | M18 |
セル | 円筒型リチウムイオンセル |
重量 | 1.08kg |
寸法 | – |
本体価格 | 36,080円(税込) |
販売年月 | 2024年11月 |
製品の特徴
「M18 12.0Ahパワーブーストバッテリーと同等の出力性能」
「M18 12.0Ah パワーブーストバッテリー」同等のパワーを8.0Ahサイズで実現した高出力バッテリーです。
同じ8.0Ahクラスのバッテリーには「M18 8.0Ah パワーブーストバッテリー」もありますが、最大出力性能は約50%パワーアップしており、低温耐性も約35%向上して-40℃環境でも使用できる高い放電性能を備えています。
ミルウォーキーバッテリー パワースケールはPWR4に相当
北米ミルウォーキーは、M18 FORGE 6.0Ahバッテリー展開の頃からパワースケールと呼ばれるバッテリー出力を表すカテゴライズを行っており、今回のM18 FORGE 8.0Ahは上から2番目のPWR4に位置しています。
高耐久なバッテリーケースと温度コントロール機能の向上
温度コントロール機能の向上によりバッテリーの高速冷却を実現しダウンタイムを短縮します。
さらに、バッテリーケースには一般的なオイル、グリース、溶剤に対する耐性を強化した耐久ケース使用しており、特許取得の防塵・防水保護機能により、ミルウォーキーツール製品の中で長寿命化を実現しています。
電圧と容量表記で出力性能を表すのはそろそろ苦しいところ
さて、今回のミルウォーキー M18 FB8は、昨年発売した積層リチウムイオンセル採用のM18 FB6と同じクラスに位置するFORGEクラスに位置するバッテリーになります。
ミルウォーキーのバッテリーは性能のカテゴライズとして、普通のRED LITHIUMと高出力仕様のHIGH OUTPUT、そして高出力超急速充電長寿命のFORGEの3つに区分されています。ここからさらに個別のバッテリーごとにパワースケールで5段階に分けられているので、色々と複雑な状況になっています。
M18 FB6バッテリーが登場した時は、FORGEは積層リチウムイオンセル採用のバッテリーにカテゴライズされる製品と思っていたのですが、Milwaukee EUが公開しているM18 FB8の内部イメージを見る限り、どうやら採用しているのは円筒型セルのようです。
最近は21700セルで高出力セルやタブレスセルを採用している競合他社が増えたように、ミルウォーキーもそれに追従して高性能21700セルを採用したバッテリーを展開したものと想定しています。実際、積層セルのM18 FB6の価格を考えれば、8.0Ah仕様に出来たとしても3万円台では済まないはずなので、高出力バッテリーの展開としては妥当な製品展開かもしれません。
話は逸れますが、昨今の電動工具用バッテリーはハイレートセルやタブレスセルなど、似たような外観であっても出力性能が異なるバッテリーが増えてきました。
例えばコンピュータ向け半導体業界では、パソコン向けのCPUの性能を表す指標として長らくクロック周波数が仕様されてきた時代がありました。しかし、技術が進んで1クロック当たりの命令実行数 (IPC)が拡張すると、クロック周波数の高さがCPUの性能を表すものではなくなり、00年代の半ばからはモデルナンバーと呼ばれる独自のクラス分け指標を使うように変わりはじめました。現代においてはCPUの性能比較にクロック周波数を使うことは無くなり、各社独自の名目規則によってクラス分けを行うようになっています。
筆者は最近、電動工具のリチウムイオンバッテリーも電圧と容量のみでバッテリー性能を表すことは難しくなっていると考えており、ニッカド時代から引きずる電圧表記はいい加減削って「バッテリーシリーズ名+容量+出力性能+備考」な感じの出力性能を品名に盛り込んだ表記のほうがユーザーにとって親切なのではないかなと思っています。