電子工作や電気工事に欠かせない道具と言えばテスターです。
テスターとはマルチメータとも言い、電圧や電流、抵抗値などの複数の測定機能を切り替えて計測できる機器のことを指します。
目次
デジタルテスターとは?
SANWA デジタルマルチメータ バックライト搭載 CD771
デジタルテスターとは、表示部分にLCDディスプレイを使用したテスターを指します。測定値が数値で直接表示されるため測定者による測定誤差が発生しません。
デジタルテスターは通常のテスターの測定機能の他「ダイオードテスト」「コンデンサ容量測定」「周波数測定」などが測定できるようになっており、機能面でも「ホールド機能」「最大・最小ホールド」「オートレンジ」など一昔前では高級機にしか搭載されていなかった多彩な機能が付加されています。
また、通信ケーブルを使いPCと連携することによってレコーダとして使用できるデジタルテスターもあり、最近ではBluetooth接続でスマートフォンから制御できるテスターも販売されています。
特徴
- 測定値が数字で直接表示されるため、測定誤差がない。
- 測定する極性を逆にしてもマイナス表示になるだけでテスターは故障しない。
- テスターの内部抵抗が高く、端子間電圧降下が少ないため測定ロスが発生しない。
- 基本測定機能に加えダイオードやコンデンサ容量の測定機能があり、測定機能も豊富。
- 電池が必要。
アナログテスターとは?
アナログテスターとは表示部分にメーターを使用したテスターを指します。測定値を針と目盛りの測定するため、変化を捉えやすい特徴があります。
アナログテスターは内部抵抗値が低く、端子間の電圧降下が大きくなるために高インピーダンスの測定には不向きと言う特徴があります。一般的な回路測定では問題になりませんが、この注意点を覚えておかないと測定誤差の原因となります。
また、アナログテスターの基本構造は倍率器と分流器で構成されているため、構造がシンプルになっています。この特徴を活用したアナログテスタの教材キットなどもあり、動作試験や構成方法などを学ぶこともできます。
一般的なアナログテスターは「電圧」「電流」「抵抗値」と言った基本測定機能しか搭載していませんが、多機能アナログテスタでは増幅器による測定範囲の拡大やゼロセンサーメータ機能、オートレンジ機能などを搭載した製品などもあります。
特徴
SANWA アナログマルチテスタ 保護ケース一体型 SP18D
- 測定値が変動する場合、針の振れ方で視覚的に変化を捉えることができる。
- 構造がシンプルなので修理が可能。(多機能機種は不可)
- 抵抗測定以外は電池を必要としない。
- 内部抵抗が低いため、端子間電圧降下が大きく測定ロスの影響が大きい。
- 針と目盛りによるメーター読み取りのため読み取り誤差が発生する。
- メーターを使用しているため落下や衝撃に弱い。
その他テスターの選び方のポイントまとめ
- 測定レンジ
- 最大の測定レンジとレンジ刻みで選定します。
- レンジ刻みには2.5/5/10/50/250/500Vの5系列レンジと3/12/30/120/600Vの3系列レンジがあります。車のバッテリー測定などでは3系列レンジのほうが便利でしょう。
- 真の実効値対応か
- 歪正弦波や非正弦波(方形波・三角波等)を測定する場合、通常のAC測定では正確な値が出ないので真の実効値(True RMS)タイプのテスターを選定します。
- 基本測定機能以外の測定機能
- ダイオードテストやコンデンサ容量テストなど、必要な機能があればその機能が搭載されたテスターを選定します。
- テスター機能
- ホールド機能やオートレンジ機能、最大値・最小値ホールド機能など
- サイズ・形状
- ポケットタイプ・フック付き・マグネット内蔵等