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2023年7月31日

BITURBO(倍ターボ)が実現する、インパクトレンチのコードレス化

BITURBO(倍ターボ)が実現する、インパクトレンチのコードレス化

建築現場から製造現場、自動車整備まで様々な現場で使われる資材と言えば、材料同士を繋げ合わせるボルトナットだ。ボルトとナットによる締結はネジを締め付けるだけの単純な作業だが、作業者への負担も大きい作業なのでインパクトレンチは無くてはならない電動工具になっている。

これまで、大径ボルトナットを締結するためには、高い締付トルクを発揮するためにAC電源やエアーで動くインパクトレンチが必要とされてきた。

そんな状況も昨今のリチウムイオンバッテリーとモーター技術の向上により、コードレス化の波が広がっている。ボッシュが開発した新型のインパクトレンチはBITURBO技術により、18Vバッテリーで動くインパクトレンチながらも、AC電源(コード)式・エアー式の大型インパクトレンチを置き換えられる可能性を持つ。

BITURBO(倍ターボ)コードレスインパクトレンチ

インパクトレンチは、自動車・重機のメンテナンスや鉄骨接手の組立などに無くてはならない電動工具だ。従来、大型インパクトレンチは高い締結トルクと作業量を必要とするために従来のバッテリーでは対応しきれず、AC電源(コード)式やエアー式のインパクトレンチが使われてきた。

そんなインパクトレンチも、昨今のリチウムイオンバッテリーの性能向上に合わせて、大型インパクトレンチのコードレス化が進み始めている。

ボッシュBITURBOシリーズのコードレスインパクトレンチ GDS 18V-1050HCは、18V動作のコードレスモデルながらも、最大1,050Nmの締結トルクと1,700Nmのゆるめトルクを備え、従来のAC電源(コード)式やエアー式のインパクトレンチに匹敵する性能を有している。

BITURBO コードレスインパクトレンチ GDS18V-1050HC

1,050Nmの締結トルクと高度なカスタム機能を搭載

インパクトレンチの種類は大まかに分類すると、単管パイプや座金を締結する300 Nm前後の「小型クラス」・鉄骨の仮止めや座金の締結に使用する600Nm前後の「中型クラス」・プラントや重機・大型設備機器のメンテナンスに使用する1,000Nmの「大型クラス」に分けられる。

BITURBOコードレスインパクトレンチ GDS 18V-1050HCは、1,050Nmの締結トルクを備える「大型クラス」に位置しており、大型トラックのタイヤ交換や構造物へのボルト締結作業など、高トルク締結を必要とする作業のコードレス化に対応できる仕様を備えている。

また締め付けたボルトを緩めるための”ゆるめトルク”は、最大1,700Nm仕様を備えており、トラックのような固着して緩め難くなったボルトも強力な打撃で早く緩めることができる。

従来はAC電源(コード)式やエア式のインパクトレンチが必要とされていた作業でも、BITURBOによるコードレス化で十分に対応できるようになった。
[写真は作業イメージです]
付属のフックは太径仕様で、単管パイプや手すりなどに引っかけることができる。
工具本体の側面部には傷つき防止のエラストマが装着されており、地面に置いたときに工具本体や床材が傷つくのを防止する。

作業モードの多彩なカスタマイズを実現する「コネクト機能」

さらにGDS18V-1050HCでは、スマホと連携したコネクト機能による動作モードの変更にも対応している。ボルト作業のカスタマイズを例に挙げると、以下のようなモードが設定されている。

  • シャットオフアフタータイム:ボルトを締める際に、着座してから設定された時間だけ打撃を継続して停止。締めすぎ防止に最適
  • ABR機能: ボルトを緩める際に、緩んでから一定の時間で回転を停止。外れたボルトの落下を防ぐ
  • 自動スローダウン: ボルトを緩める際に、緩んだ瞬間に回転数を落とし、徐々に外していくことが可能

カスタマイズとしては、正転動作にシャットオフアフタータイムを指定してボルトの締めすぎを防止し、逆転動作に自動スローダウン機能を割り当てることによりボルトの脱落防止と取り外しを効率よく行えるような動作モードに変えるなど、作業に応じた動作モードを割り当てることができる。

GDS18V-1050HCでは標準でBluetoothモジュールが付属している。他社のBluetooth機能と異なり、コインバッテリーも内蔵する方式なので、工具側の操作を必要とせず常にアプリ側から通信できる。
コネクト機能のカスタマイズ上では、動作モードの具体的な動作をアニメーションで確認できるので直感的に理解できる。動作の調整も複雑な操作なく簡単に変更できる特徴を持つ。
アプリ上の画面では電動工具の製品仕様のほか、実稼働時間なども確認できる。

性能と使い勝手を両立する次世代インパクトレンチ

様々なニーズに対応するコードレスインパクトレンチのGDS 18V-1050HCは、固着したボルトを確実に緩められる高いゆるめトルクや、使用する作業者の用途に応じて作業モードを設定できるスマホを用いたコネクト機能、工具の状態が一目でわかるLEDランプなど使い勝手にも細かい配慮が見られている。

Bluetoothを使ったコネクト機能による動作のカスタマイズは、全てのユーザーが必ずしも必要とする機能ではないものの安全対策や作業効率の向上には最適なツールであり、コードレス化を伴った業務改善を考える上で最適な製品と言えるだろう。

ボッシュの電動工具開発スタイルは、インパクトレンチのような単機能の製品でも、グローバル企業ならではの開発力や最先端の技術を惜しみなく投入しているのが特徴だ。大型のコードレスインパクトレンチを購入する際には、一度検討してみてはいかがだろうか。

問い合わせ先

提供:ボッシュ株式会社 電動工具事業部
〒150-8360 東京都渋谷区渋谷3-6-7
TEL:0120-345-762 (携帯電話からは03-5485-6161)
HP:https://www.bosch.co.jp/pt/
BITUBO特設サイト:https://www.bosch-professional.jp/jp/ja/biturbo

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