
電動・エア工具を製造・販売する工機ホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は、電動工具ブランド HiKOKI(ハイコーキ)からHiKOKI コードレスコンクリート釘打機 NC1840DAを2026年1月より全国の電動工具取扱販売店などを通じて発売する。国内初のエアスプリング方式を採用したコンクリートネイラで燃焼が不要で寒冷地や高地などの環境に左右されにくく安定した打込みを実現する。希望小売価格は90,000円(税抜)
目次
HiKOKI コードレスコンクリート釘打機 NC1840DA
電動工具ブランド HiKOKI (ハイコーキ)を展開する工機ホールディングス株式会社は、コードレスコンクリート釘打機 NC1840DAを発売します。

NC1840DAは、国内初のエアスプリング方式を採用したコードレスコンクリート釘打機です。
従来のコンクリートネイラはガスカートリッジによる燃焼式のガスコンクリート釘打機が主に使われていますが、NC1840DAはエアスプリング方式を採用しており、ガスが不要で排気も出ないため快適に使用できるのが特徴です。
打ち込み時に燃焼が発生しないため、寒冷地や高地などの環境に左右されにくく、安定した打込みを実現します。
本製品は銃砲刀剣類所持等取締法の規制対象外であるため、所持許可や申請書が不要で手軽に使用できるのも特徴です。
販売仕様は、蓄電池充電器ケースが付属するNC1840DA(2XPZ)とNC1840DA(NN)で販売します。

- NC1840DA(2XPZ) 蓄電池充電器ケース付属 希望小売価格133,000円(税抜)

- NC1840DA(NN) 本体のみ 希望小売価格90,000円(税抜)
NC1840DA 製品仕様
| 製品名 | NC1840DA |
|---|---|
| 外観 | ![]() |
| 方式 | エアスプリング駆動 |
| 使用釘 | 15~40mm |
| 釘装てん数 | 25本(2連+5本) |
| 断続打ち込み | 1.5本/秒 |
| LEDライト | 〇 |
| 1充電作業量 | 620本 (BSL36A18X) |
| 駆動電圧 | 18V |
| 重量 | 4.9kg |
| 寸法 | 333×400×120mm |
| 本体価格 | 90,000円(税別) |
| 販売年月 | 2026年1月 |
製品の特徴
「国内初のエアスプリング方式を採用したコンクリートネイラ」

NC1840DAは、国内初のエアスプリング方式を採用したコードレスコンクリート釘打機です。
エアスプリングとは、工具本体の中にガスを注入したシリンダを備え、モータによるシリンダ内のガス圧縮と解放による空気圧駆動による強い打ち込み力を実現する方式です。この方式はフライホイール方式よりも軽量化が図れ、スプリング方式よりも小型化できる方式として最も期待度の高い方式です。
NC1840DAは、エアスプリング方式の採用によって打撃エネルギー110Jの打ち込み力を達成しており、コンクリート床やH鋼などの鋼材下地にも直接打込めるパワーを持ち、秒打ち機として求められる高い打ち込み力を実現しています。

また、エアスプリング方式は日本国内において空気銃と解釈される可能性が高い製品ですが、本機はガス燃焼方式のコンクリートネイラと同じく銃刀法対象外製品であるため、所持許可や申請書は必要なく誰でも所持・使用ができます。
垂直での打ち込みをサポートするスタビライザを搭載

安定した垂直打込みをサポートするスタビライザを搭載。不要な場面ではすばやく折りたためて作業の邪魔にもなりません。
明るく照らせるLEDライトを搭載

暗所でも作業部を照らせるLEDを内蔵し、 視認性を確保して安全に作業できます。
ヒルティ 充電式コンクリートネイラー BX 4-IF-22との比較
バッテリー駆動のコンクリートネイラに関しては、海外市場だと普及が進んでいる製品になっていますが日本国内では銃刀法の関係でヒルティ 充電式コンクリートネイラー BX 4が唯一の競合製品となります。

ヒルティ 充電式コンクリートネイラー BX 4はスプリングを用いた打ち込み機構を採用しているため、日本の銃刀法に抵触する可能性がある空気銃や燃焼方式に該当しないのが特徴です。前モデルのBX 3は工具本体のサイズが大きく、取り回しも難がある製品でしたが、BX 4ではコンパクト化が進み製品本体重量も3.38kgと軽量化が進みました。
今回発売したHiKOKI N1840DAに関しては、エアスプリング方式の採用によって工具本体のサイズが大幅に抑えられているのが特徴であり、さらに本体価格も90,000円と圧倒的な取り回し性とコストパフォーマンスを実現しているのが特徴です。
日本市場において、ここまでの価格差と小型化が進んだ製品の投入となれば、一種のゲームチェンジャーにも近い製品であり、国内における充電式コンクリートネイラに関してはNC1840DA一択になる可能性は十分に考えられます。
とは言え、全ての面において優れている製品ではなく、重量面において4.9kgと重くなっている点に注意が必要です。一般的なガスコンクリートネイラが3kg後半の重量であり、ヒルティBX 4も4kg前半で収まっている事を考えると、NC1840DAの釘込み重量5kg台は若干辛いかもしれません。
とは言え、ガス不要の手軽さや工具本体の製品価格、ランニングコストを考えれば市場の選択としてはNC1840DA一択となりそうです。
| 製品名 | NC1840DA | BX 4-IF-22 |
|---|---|---|
| 外観 | ![]() |
![]() |
| 方式 | エアスプリング駆動 | スプリング駆動 |
| 使用釘 | 15~40mm | 14~45mm |
| 釘装てん数 | 25本(2連+5本) | 30~40本 |
| LEDライト | 〇 | ? |
| 1充電作業量 | 620本 (BSL36A18X) | – |
| 駆動電圧 | 18V | 21.6V |
| 重量 | 4.9kg | 3.38kg(本体のみ) |
| 寸法 | 333×400×120mm | 475×387×149mm |
| 本体価格 | 90,000円(税別) | 234,780円(税別) |
| 販売年月 | 2026年1月 | 2025年3月 |
遂に日本市場に登場したエアスプリング方式のコードレス釘打ち機
今回発売したNC1840DAは、釘打機と書かれていますが正式なカテゴリはコンクリートネイラであり、用途的にはコンクリートや鋼材などの硬い母材に鋲を打ち込む”鋲打機”に該当する製品です。
実際の用途としては、LGS下地のランナーや電気設備のサドル・ハンガーの固定に使われることが多いため、電気設備の通らない段階の作業としてバッテリーをほとんど使用しないガス燃焼式の製品が多く採用されてきました(画像:日立工機 NC40GA)

従来のガス燃焼方式のコンクリートネイラは、使用に専用のガスボンベが必要なためランニングコストが高く、加えて着荷用にバッテリーも必要となるため運用的には難点もある製品でしたが、今回のエアスプリング方式のコンクリートネイラの登場によって国内市場の方向として、ガス燃焼方式のコンクリートネイラは一掃されるのではないかと想定しています。
銃砲刀剣類所持等取締法の規制対象外に関しては、筆者の認識として空気銃に酷似するため日本市場での発売が難しいものと認識していましたが、ガス燃焼で打ち込みを行うガスコンクリート釘打機が銃刀法対象外なこともあり、用途的に同等であるとして、本機も同じような安全基準を満たせる形にして発売に至ったものと考えられます。
さて、日本国内でエアスプリング方式が発売されたことで、銃刀法規制を回避した新たなコードレス釘打機の登場にも期待も集まりますが、実際のところ国内市場での今後のエアスプリング方式の展開、特にロール釘打ち機での製品展開は難しいと考えています。
コンクリートネイラであれば、既存のガス燃焼式でも本体重量は3kg台であり、エアスプリング方式が5kg台になっても重量差は相対的に小さく、実用面での利点が上回れば受け入れられる余地があります。そのため、海外向けに開発した製品を日本向けとして展開することによる利が大きかったため今回の発売に至ったものと考えられます。
一方、高圧ロール釘打機は本体が2kg台と軽量なため、4~5kg級のコードレス釘打機を展開しても重量やサイズから評価が大きく下がり、悪評につながりかねません。こうした事情から、コンクリートネイラとロール釘打機では前提が異なり、リスクの高い開発には踏み切らない可能性が高いと予想しています。

加えて、HiKOKIが国内でのエアスプリング方式の釘打ち機展開に本腰を入れるとするなら、コードレス釘打機と競合し得るハイブリッドコンプレッサ EC4516HYを開発した経営判断は選択と集中の観点から合理的と言いにくいでしょう。以上を踏まえると、国内向けエアスプリング方式のコードレスロール釘打機が今後、展開される可能性はそこまで高いものでは無いと見ています。






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