京セラインダストリアルツールズ株式会社(本社:広島県福山市)は、2024年末に充電式剪定ばさみ DSH1120を発売する。クラストップの切断速度0.3秒により手ばさみと同じスピード感で切断が可能。本体希望小売価格は68,000円(税別)
目次
京セラ 充電式剪定ばさみ(電動はさみ) DSH1120
京セラインダストリアルツールズ株式会社は、2024年末に充電式剪定ばさみ DSH1120を発売します。
DSH1120は、京セラインダストリアルツールズが販売するプロ仕様の充電式剪定ばさみ(電動ばさみ)です。
クラス最速の切断速度0.3秒により、手ばさみと同じスピード感で切断できるのが特徴です。ブレードの開口角度はスイッチを2秒引くことで25mmと18mmの2段階で切り替え可能です。
開口幅や電池残量が確認できるモニターを搭載して目視での確認が可能で、電源のON/OFFや開閉幅変更の時に音が鳴るブザーも搭載しています。
販売仕様は、バッテリー充電器が付属するDSH1120L2と本体のみのDSH1120で販売します。
- DSH1120L2 電池パック充電器付属 希望小売価格85,500円(税抜)
- DSH1120 本体のみ 希望小売価格68,000円(税抜)
DSH1120製品仕様(家庭向け BSH-120比較)
製品名 | DSH1120 | BSH-120 |
---|---|---|
外観 | ||
最大切断径 | 25mm | 12mm |
バッテリー | 10.8V | 3.6V |
重量 | 0.9kg | 0.6kg |
寸法 | 272×65×99mm | 300×52×98mm |
本体価格 | 68,000(税別) | 12,900円(税別) |
販売年月 | 2024年末予定 | 2013年12月 |
製品の特徴
「クラス最速 切断速度0.3秒の充電式剪定ばさみ」
DSH1120は、クラス最速の充電式剪定ばさみです。0.3秒の切断速度によって手ばさみと同じスピード感で切断できるので、果樹や樹木の剪定作業から剪定した枝の切り分け作業にも対応できます。
状態を確認できるモニターを搭載
DSH1120には開口幅やバッテリー残量を確認できるモニターを搭載しています。
バッテリー残量は1%単位で確認できるので、バッテリーが無くなって作業できなくなる前の適切なタイミングでバッテリー交換ができます。
マキタ 充電式せん定ハサミ UP100Dとの比較
主要な電動工具メーカーが販売する充電式せん定ハサミとしては、2022年10月発売のマキタ UP100Dが競合します。
今回のDSH1120は、マキタUP100Dとほぼ同等スペックの製品であり、実際の用途や使い勝手についてはほぼ同等となります
展示会ではDSH1120の実物に触れられたので、実際に軽くトリガーを引いてみたところ、感覚的な印象ではあるもののトリガーを引いたときの反応が他社製品よりも優れている感じがあり、実際の作業性も悪くなさそうな印象を受けました。
DSH1120の優位点はマキタ UP100Dとの価格差です。UP100Dの本体価格よりも、DSH1120L2の電池パック充電器セット価格の方が安いため、マキタスライド10.8Vバッテリーを持っているとしても、価格としてはDSH1120L2を買った方が合理的になります。この辺りは実際のユーザーの好みによって変わると思いますが、マキタスライド10.8Vバッテリーを持っていても、せん定ハサミだけは京セラにする選択肢も十分あり得る形となっています。
製品名 | DSH1120 | UP100D |
---|---|---|
外観 | ||
最大切断径 | 25mm | 25mm |
バッテリー | 10.8V | スライド10.8V |
重量 | 0.9kg | 0.89kg |
寸法 | 272×65×99mm | 285×64×98mm |
本体価格 | 68,000(税別) | 90,600円(税別) |
販売年月 | 2024年末予定 | 2022年12月 |
性能的には恐らくトップクラス、あとは価格とコスパの問題
充電式剪定ばさみに関しては、製品的な適正価格がいまいち定まっておらず、価格の違いと性能の差が分かり難い製品となっています。市場的にはマキタのUP100Dが特に高い製品となっていて、ボッシュ PROPRUNERが実勢3万円以下で販売、その下にはさらに中国ブランドの製品が1万円台で販売しています。
今回の京セラ DSH1120はマキタ UP100Dのクラスに位置するプロ向け製品となっていて、京セラの狙いとしてはUP100Dを買おうとしている層を狙い打ちした感じだと想定しています。実際、展示会で説明してくれた営業マンも、「マキタのバッテリーラインナップには勝てないが、価格や性能面では絶対の自信がある」と説明してくれていました。
モニター搭載に関しては、無くても困らない機能ではあるものの、あれば使うかなくらいの機能だと思っています。1%単位のバッテリー残量表示機能は少し無理があるんじゃないかなとも思っているのですが、もしかしたら京セラ10.8Vバッテリーにはガスゲージを内蔵しているちょっと高性能なバッテリーだったりするのかもしれません。あとは、モニターを搭載するならカット数表示とかも欲しかったのですが、数値リセットボタンなども必要になるので、その辺りは部費点数が増えるために見送ったのかもしれません。
少し気になるのが、今回のDSH1120は京セラインダストリアルツールズがこれまで展開してきたプロ向け・家庭向けの製品カテゴリのどちらにも属していない製品である点です。京セラ電動工具のプロ向けコードレス製品はDP(36V)、18V、14.4Vのみであり、今回の10.8Vシリーズは基本的に家庭向けに位置するPowerシリーズのバッテリーとなっています。
カラーとしてはプロ向けモデルの灰色ハウジングなので、今回のDSH1120はプロ向けに位置する製品なのでしょうが、こういうシリーズ展開の一貫性がごちゃごちゃになってくるとユーザーとしては色々とややこしくなるので、もうちょっと上手くやってほしかったなと思ってしまいます。
まとめ
京セラ 充電式剪定ばさみ DSH1120
VOLTECHNO製品評価 (4.5 / 5)
京セラ10.8Vシリーズの充電式剪定ばさみ
- 切断スピードがクラス最速0.3秒
- プロ向け10.8Vとしては価格が安め
- モニター搭載
発売前製品
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