目次
光の強さを表す3種類の単位
ライトを選ぶときに、製品仕様をみてると明るさを表す単位がルーメンだったりルクスだったりと色々な単位で表示されていて困ってしまった方も多いと思います。
これらの光の明るさを表す単位は、光をどのように捉えるかで考え方が変わってきます。今回は光の強さを表す代表的な3つの単位について解説します。
単位 | SI | 意味 |
---|---|---|
ルーメン | lm | 光源から放たれた、全ての光の量 |
カンデラ | cd | 光源から放たれた、特定の範囲内の光の量 |
ルクス | lx | 光源から放たれた、特定の面積を照らす光の量 |
光束 単位:lm(ルーメン)
光束とは、光源から発せられる光エネルギーの総量を表す単位です。ここでは、全ての方向に発せられる光を合わせた全光束について解説します。
光束の考え方は、ある光源に対して球体の囲いを被せて、通過している光のエネルギー量を全てカウントしている状態をイメージすると良いでしょう。
光源から発せられる光のエネルギー総量を表しているので、距離や位置・周囲物の有無・配光等を考慮する必要は無く、純粋な数値の大小のみで光源の明るさを比較できる単位です。
光束は、ほかの光の単位の基準として使われます。
光度 単位:cd(カンデラ)
実際の照明では方向に応じて明るさが異なる場合があります、このような場合には光度を使用します。
光度とは、特定の方向の単位立体角あたりの光束を表す単位です。立体角はあまり聞きなれない言葉ですが、2次元図面で表す角度を3次元的に表すのに使われています。
考え方としては、全光束の球体の囲いから特定の部分を丸く抜き出して、その部分の光束量を光度としてイメージすると良いでしょう。
1方向に強い光を発する機器の明るさを表す単位なので、ヘッドライトや投光器のような機器に用いられます。
ちなみに後述の照度と同じく、「度」の漢字が使われる単位には方向性を含む特徴があります。
照度 単位:lx(ルクス)
照度とは、面積に当たる光束の量を表す単位です。
照度は主に環境の明るさを表す単位です。点光源の照明の場合、光源から離れるにつれて面に当たる光束の量も減るので照度も減る特徴があります。
基本的に距離によって照度の数値は変わるので、照度で明るさを表すのは勝手が悪く感じられますが、距離を条件として明るさを表すことができるので実仕様的な明るさを表す用途としては最も向いています。
その特徴故、照明機器の明るさを表す単位として使われていましたが、光源同士の明るさの比較には向いていないので、最近は光束[lm]表記に変わりつつあります。