電動工具を製造・販売するマキタは、Makita NewzelandのFacebookページ上で充電式電動工具の新シリーズ 80Vmaxの展開を発表した。80Vmaxシリーズは40Vmaxバッテリー2本搭載で動作する。
※本記事の内容はMakita NZの情報を記載しています、マキタ日本法人への直接の問い合わせ等はお控え下さい。
目次
80Vmax(XGTx2)シリーズが始動、72V電動工具展開へ
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2020年12月1日にMakita NewzelandのFacebookページ上で充電式電動工具の新シリーズ 80Vmaxの展開を予告しました。
80Vmaxは、40Vmaxバッテリー 2本挿しで動作するマキタの新たな高電圧電動工具シリーズになると予想されます。情報公開の2020年12月時点では、対応製品・シリーズ展開時期・構造等は不明。
動画で確認できる内容
- 40Vmaxバッテリー2本構成
40Vmaxバッテリー BL4040が2個セットで映っているため、バッテリー2個挿し直列構成を示唆。 - 80Vmax製品のイメージ画像がない
80Vmaxの構造や対応製品の予告が無く、どのような製品が80Vmaxで展開されるのか不明。 - シリーズ名・シリーズロゴは完成している
シリーズ名は80Vmaxで確定。XGTは40Vmaxの海外シリーズ名で、2本挿し構成なのでX2が付く。 - シリーズ展開時期は未定
COMING SOONの表記によりシリーズ展開時期は未定。
80Vmaxシリーズはどのようなシリーズになるか
今回の80Vmaxの情報は、Makita NZのSNSアカウント上でのみ公開されており、日本マキタやその他海外マキタからの情報公開はありません。
昨年の40Vmaxの広報手法を考えれば、日本マキタ本社が新シリーズ展開動画を海外販社1社だけの公開に踏み切るとも考えにくく、今回の80VmaxはMakita NZが独自に作成したイメージムービーと考えられます。
動画公開に至った理由に大した理由は無いと踏んでいますが、Milwaukee MXFuel(72V)やDeWALT FLEXVOLT(120V MAX)のような他社が先行する高電圧電動工具へのけん制の意味合いも強いと予想しています。現在のマキタは36Vより高い電動工具シリーズを持たないため、高電圧製品の新シリーズの予告によって、他社高電圧電動工へのユーザー流出を防ぎたい意図があるのかもしれません。
80Vmaxのシリーズコンセプトとしては、他社高電圧シリーズのMilwaukee MXFuel(72V)やDeWALT FLEXVOLT(120V MAX)に追従するシリーズになると予想されます。主な製品としては、建設工具・園芸機器などの高出力・大型の製品がシリーズ主力の製品になるでしょう。
40Vmaxシリーズは、BL4040バッテリー単体で約1.5kW出力に対応しているので、80Vmaxの2本構成なら3kW出力の電動工具も実現できるようになります。
40Vmaxのバッテリーがそのまま流用できるので、既存の18V×2本シリーズと同じく導入のし易さが強みとなりますが、搭載バッテリー本数は従来の18V×2シリーズと同じ20本なので、バッテリーの容量面では不利になります。3kW級の高出力電動工具が実現できても、現在のバッテリーでは5分程度しか動かせません。
80Vmaxは、40Vmaxと同じく今後のバッテリー技術が進んでから本領を発揮するシリーズではありますが、「マキタ初の高電圧充電式電動工具シリーズが始動する」という意味では期待の持てるシリーズとなりそうです。