
記事内で紹介する製品は海外地域の情報を元に構成しております。記事公開時点で正式情報は開示されておりません。当記事の内容によるマキタ日本法人及びマキタ取扱店へのお問い合わせはお控え下さい。
目次
Makita BL1890 (18V-9.0Ah) Battery & BL18120 (18V-12.0Ah) Battery
Makita Brasilは、ブラジル サンパウロで行われたFEICON 2025 (2025年4月8〜11日)で、新型のマキタ18VバッテリBL1890 Battery と BL18120 Batteryを展示しました。
本製品の詳細な情報は開示されていませんが、BL1890はマキタ18Vバッテリの容量9.0AhモデルでBL18120は容量12.0Ahモデルとなるようです。
動画から確認できる情報は僅かですが、バッテリラベルの情報から、BL1890は18650セルの5S3P構成、BL18120バッテリは動画を投稿したCassio Camilo氏のコメントで現行のBL1860Bバッテリよりも少し幅が広いと記述しているため21700セルの5S3P構成と想定されます。
2025年4月時点では、ブラジル FEICON 2025での製品展示のみが行われた状態であり、製品仕様及び日本発売に関する情報は今後の続報待ちとなります。
新型バッテリの真偽性について
「複数のイベント取材動画でもマキタ9.0Ahバッテリを確認」
情報の発信源はCassio Camilo氏の投稿動画のみなので信憑性としては乏しいのですが、それを補填するソースとして他のFEICON 2025年イベント取材動画でもBL1890バッテリの存在が確認できます。
例えば、下の動画はブラジルのDIY動画配信者 Adilson PinheiroによるFEICONイベント取材の動画です。
動画内ではマキタ18Vバッテリには触れられていませんが、4:45秒から3秒ほどの間にDBN900らしき製品に装着しているBL1890バッテリを確認できます。

この動画はブラジルの展示会 FEICONのマキタブースの取材動画であり、マキタブラジル公式が発信しているFEICON 2025のマキタブースと同じ展示内容とみられることから、BL1890及びBL18120がマキタ純正品である可能性は極めて高く、フェイク動画や中華ブランドによるコピー品ではないものと判断しています。
18Vと40Vmaxの共存がほぼ確実となった18Vバッテリの大容量化展開
さて、今回のマキタ18Vバッテリの大容量化に関しては、日本を含む世界的な電動工具フォーラムでその存在が噂されていた存在であり、ここ最近のマキタの傾向からも遅かれ早かれマキタは大容量18Vバッテリを展開するだろうと考えていました。筆者の推測では、21700セル構成にしたBL1880Bバッテリが来ると予想しUL認証情報サイトを見て回っていたのですが、初動の情報がブラジルで、しかもBL1890となるのは予想外でした。
マキタ18Vシリーズのバッテリに関しては、2015年12月に発売したBL1860Bを最後に新型バッテリの展開が行われておらず、今回のBL1890及びBL18120が正式発売となった場合、約10年ぶりとなるマキタ18Vバッテリラインナップ追加となります。
マキタは40Vmaxと18Vシリーズの製品展開の方向性についてお茶を濁している状態であり、これまでの製品展開や特許出願のここ最近の状況から、2つのシリーズは共存していくのだろうと推測気味に考えていましたが、今回のBL1890及びBL18120の登場によって、40Vmaxと18Vシリーズの共存はほぼ確実視されることとなりそうです。
40Vmaxと18Vシリーズの共存は経営的に良いと言えるような戦略ではなく、設計や部材手配、在庫管理や販売店の陳列棚の関係なども含め、マキタがどんなに「40Vmaxと18Vシリーズを共存させる」と発言したところで、それを裏付けるものはなく経営的な合理性からいつかは1本化してしまうのだろうと想定していたのですが、今回の18V新バッテリーの登場はマキタが40Vmaxと18Vシリーズの共存に本気で動き始めたものと捉えています。

特に、ここ最近の傾向としては中国ブランドのマキタ互換バッテリーと互換電動工具が本格的にマキタ市場への浸食を始めている状況です。そのような中、例えマキタが18Vシリーズの展開を終了させたとしても、マキタ18Vバッテリのプラットフォームが世界市場から消えてなくなることは無いと判断し、それならばマキタ18Vバッテリの開発と製品展開を続けて売上の維持になるように判断した結果なのかもしれません。
マキタ18Vバッテリの大容量化に関しては、18V×2シリーズの存在や保護回路の仕様的な観点から完全な互換性の確保は極めて難しいだろうと想定しています。実際、初期のマキタリチウムイオンバッテリーに見られた一部製品の互換性の排除なども覚悟しなければならないと考えています。
これは筆者の希望的観測も含みますが、マキタは開き直ると相当強い企業です。BL1860Bサイズの制限や稼働時間から完全解き放たれたマキタは、今後、大容量18Vバッテリに対応する製品の拡充を驚異的なスピードで行うのではないかと想定しています。
まとめ
Makita BL1890 (18V-9.0Ah) Battery & BL18120 (18V-12.0Ah) Battery
VOLTECHNO製品評価 未評価
マキタ18Vシリーズの新型大型バッテリ(未販売製品)
- マキタ18Vバッテリの大容量化
- 大型化による一部製品の互換性の排除
未販売製品