電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2023年4月に40Vmax 充電式保冷温庫 CW004G を発売する。2部屋モード搭載による仕切りに対応し冷蔵と冷凍を同時に使用できる。前後から開けられるドアやドレンなどを備え使い勝手を向上している。標準小売価格は97,500円(税別)。
目次
マキタ 充電式保冷温庫 CW004G
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2023年4月に40Vmaxシリーズ 充電式保冷温庫 CW004Gを発売します。
CW004Gは、マキタの充電式保冷温庫シリーズの新モデルです。29Lの庫内容量と2部屋機能を備え冷蔵と冷凍の同時使用に対応します。
500mLペットボトル30本・2Lペットボトル6本を収納可能で、標準付属のインナートレイやカゴによって小さい食品類の整理収納も便利に活用できます。
対応バッテリーは40Vmaxバッテリーのほか18Vバッテリーにも対応。2本装着も可能なのでBL4080F×2本装着時には最大48時間の連続保冷にも対応します。
販売仕様は本体のみのGZ仕様のみ販売します。カラー展開はマキタブルーとオリーブの2色で展開します。
- CW004GZ 本体のみ 希望小売価格97,500円(税抜)
- CW004GZO 本体のみ 希望小売価格97,500円(税抜)
製品仕様 (40Vmaxシリーズ充電式保冷温庫比較)
製品名 | CW003G | CW001G | CW004G | CW002G |
---|---|---|---|---|
外観 | ||||
説明 | 小型モデル | 標準モデル | 標準2部屋モデル | 大型モデル |
庫内容量 | 7L | 20L | 29L | 50L |
500mlボトル換算 | 6本 | 20本 | 30本 | 50本 |
2Lボトル換算 | – | 4本 | 6本 | 15本 |
2部屋モード | × | × | 〇 | × |
庫内寸法 | 210×150×220mm | 323×240×261mm | 323×240×338mm | 500×320×320mm |
能力 | 冷却時:65W 加熱時:36W |
冷却時:90W 加熱時:42W |
– | 冷却時:120W 加熱時:85W |
温度設定(保温) | 30~60℃ | 30~60℃ | 15~60℃ | 30~60℃ |
温度設定(保冷) | -18~10℃ | -18~10℃ | -18~10℃ | -18~10℃ |
対応電源 | 40Vmax/18V/AC100V/DC12-24 | |||
バッテリ差し込み数 | 1本 | 2本 | 2本 | 2本 |
USB出力 | Type-A 5V – 2.4A |
Type-A 5V – 2.4A |
Type-A 5V – 2.4A |
Type-A 5V – 2.4A |
栓抜き | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ドレン | × | × | 〇 | × |
冷却方式 | コンプレッサ | |||
温蔵方式 | ワイヤヒーター | |||
防水保護等級 | IPX4 | |||
カラー | マキタブルー・オリーブ | |||
重量 | 8.8kg (BL4050F 装着時) |
16.1kg (BL4050F×2 装着時) |
20kg (BL4080F×2 装着時) |
27kg (BL4050F×2 装着時) |
寸法 | 456×245×308mm | 663×341×372mm | 676×345×471mm | 867×465×476mm |
本体価格 | 76,800円(税別) | 78,700円(税別) | 97,500 | 125,800円(税別) |
販売年月 | 2022年4月 | 2021年6月 | 2023年4月 | 2022年7月 |
製品の特徴
「2部屋モードの搭載で冷蔵・冷凍同時仕様に対応」
今回のCW004Gでは、仕切り版を装着することで異なる温度での動作に対応します。-18℃と5度を同時に使用することで冷蔵と冷凍も同時に使用できます(庫内最大温度差は30度)。
庫内容量は2Lボトルは6本・500mLボトルは30本収納可能です。標準付属のインナートレイやカゴを使用すれば内容物をまとめて取出可能です。
前後両側から開閉できるドア仕様
両側から開閉可能なドアを搭載。車載時に車内・車外両方から開閉可能で、本体℃どちら側に置いてもドアを開閉できます。
ドレンコック
水抜きできるドレンコックを搭載。水洗いしたあとに本体を逆さにする必要がありません。
栓抜きをはじめとする便利機能を搭載
瓶飲料を開ける栓抜きをはじめとする便利機能を搭載。引っかけフックや運搬しやすい角度のキャリーハンドルで取り回しも向上しています。
40Vmax/18V/AC100V/シガーソケットに対応
マキタ40Vmax/18Vバッテリー・ACアダプタ100V・シガーライターソケット12-24Vの3電源の動作に対応します。
HiKOKI コードレス冷温庫 UL18DBAとの違い
電動工具メーカーの充電式保冷温庫で競合する製品はHiKOKI UL18DBAです。
HiKOKIコードレス冷温庫シリーズ最大の利点は、2部屋に分けられて冷蔵/保冷または保冷/保温を同時にできる点でしたが、今回のマキタCW004Gの発売によってマキタユーザーでも同時使用に対応するようになりました。ただし、マキタの2部屋モードは温度差30度までなので、冷蔵/保冷の同時使用にしか対応していない点に注意が必要です。
製品的な仕様の違いとしては、マキタの方は庫内容量が大きくドアを両側から開閉できる使い勝手を重視した仕様を備えており、HiKOKIの方は基本性能以外のUSB PD/12V出力でありバッテリー付属で安価な点などで違いがあります。保冷温庫そのものとしてはマキタCW004Gの方が若干優勢とも言えますが、バッテリーが付属しUSB PD出力やバッテリー充電機能が欲しい場合においてはHiKOKI UL18DBAの方がおすすめと言えるでしょう。
細かい使い勝手の違いはあるものの、どちらも甲乙つけがたい製品仕様を備えているので、バッテリーも含めた全く新しい状態から充電式保冷温庫を選ぶのであれば、保冷温庫以外のバッテリーシリーズ対応製品ラインアップも確認した方が良いかもしれません。
製品名 | CW004G | UL18DBA |
---|---|---|
外観 | ||
庫内容量 | 29L | 25L |
500mlボトル換算 | 30本 | 25本 |
2Lボトル換算 | 6本 | 6本 |
2部屋モード | 〇 | 〇 |
庫内寸法 | 323×240×338mm | – |
温度設定(保温) | 15~60℃ | 15~60℃ |
温度設定(保冷) | -18~10℃ | -18~10℃ |
対応電源 | 40Vmax/18V/AC100V/DC12-24 | 14.4V/18V/AC100V/DC12-24 |
バッテリ差し込み数 | 2本 | 2本 |
USB出力 | Type-A 5V – 2.4A | Type-A 5V – 2.4A USB PD 20W |
栓抜き | 〇 | × |
ドレン | 〇 | 〇 |
バッテリー充電 | × | 〇 |
冷却方式 | コンプレッサ | |
温蔵方式 | ワイヤヒーター | |
防水保護等級 | IPX4 | IPX4 |
カラー | マキタブルー オリーブ |
アグレッシブグリーン フォレストグリーン サンドベージュ |
重量 | 20kg (BL4080F×2 装着時) |
16.7kg (BSL36B18X装着時) |
寸法 | 676×345×471mm | 653×340×450mm |
本体価格 | 97,500円(税別) (本体のみ) |
109,800円(税別) (BSL36B18X付属仕様) |
販売年月 | 2023年4月 | 2023年2月 |
登場から3年、いろいろなメーカーが目を付け始めた充電式保冷温庫
今回のマキタ CW004Gは、充電式保冷温庫の分野で後追いながらも先行していたHiKOKIのコードレス冷温庫に迫る製品です。充電機能やUSB PD周りの機能に若干物足りなさは感じるものの、2部屋同時に使用できる利点があれば現場・アウトドア用途で困ることはないでしょう。
この先のマキタ充電式保冷温庫の製品展開としては、50Lモデルの2部屋または3部屋仕様が来年あたりに出ると予想しています。この辺りは開発・販売リソースで勝るマキタの物力作戦で他社競合品を押し込んでいくものと予想しています。
さて、2020年のマキタ CW180D登場から約3年経過し、コンプレッサーを搭載する搭載の充電式保冷温庫は大きな進歩を遂げました。作業現場だけにとどまらず広い分野で話題になり、電動工具メーカーが充電式製品でアウトドア分野を開拓するきっかけになった製品とも言えます。
そして現在、可搬式のポータブル保冷温庫はマキタ・HiKOKI以外のメーカーも目を付け始めています。中国ブランドのDV12V品の販売数が増えたことに加え、直近ではモバイルバッテリー大手のAnker EverFrostなども参入しており、今後の市場拡大と共に競争も激化していく製品になると予想しています。
マキタはこの分野で先行している企業ですが、後発のHiKOKIには製品コンセプトで一度負けており、今後はより強力な競合メーカーが参入してくるものと予想されます。Ankerの参入などは序の口であり、SBD・TTIなどのマキタ以上のシェアを持つ電動工具メーカーや有名家電メーカーなども参入してさらに激化していくのかもしれません。
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