電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2024年7月に充電式スピーカ MR014Gを発売する。高剛性スピーカコーンと磁性流体ツィータでクリアな音質を実現する。本体標準小売価格は46,000円(税抜)。
目次
マキタ 充電式スピーカ MR014G
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2024年7月に充電式スピーカ MR014Gを発売します。
MR014Gは、40Vmaxバッテリと14.4V/18Vバッテリで動作する充電式のBluetoothスピーカです。
Φ140mmウーハーとΦ40mm磁性流体ツィータ、Φ100mmパッシブラジエータ2基による大型スピーカー構成で迫力ある重低音と高音質を実現し、現場に響く上質なサウンドを提供します。
2台のスピーカの接続によってTWSによるステレオモードも可能で、最大10台までの接続で同じ音を撮影できるダブルモード機能も搭載しています。
音に合わせて全面パネル部が点滅するライティング機能やスマートフォンスタンド構造とUSB Type-Aによる給電機能を備えます。
販売仕様は、本体のみのMR014GZで販売します。
- MR014GZ 本体のみ 希望小売価格46,000円(税抜)
MR014G製品仕様 (充電式スピーカMR203比較)
製品名 | MR014G | MR203 |
---|---|---|
外観 | ||
実用最大出力 | 14.4V:15W 18V:20W 36V:20W ACアダプタ:20W |
10.8V:3.5W 14.4V:6.0W 18V:10W |
スピーカ構成 | Φ140mmウーハー Φ40mmツィータ Φ100mmパッシブラジエータ×2 |
低音Φ101.6mm 高音Φ36mm |
入力 | AUX Φ3.5mm マイク Φ6.3mm Bluetooth |
AUX Φ3.5mm Bluetooth |
Bluetooth | Ver 5.1 | Ver 5.0 |
オーディオコーデック | SBC aptX™ aptX™HD AAC |
SBC |
送信出力 | Class1 | Class2 |
TWSモード | 〇 | 〇 |
ダブルモード | 最大10台 | 最大10台 |
USB給電 | Type-A 5V-2.4A | Type-A 5V-2.1A |
防じん防水 | IP65 | |
対応電源 | 14.4V 18V 40Vmax ACアダプタ |
スライド10.8V 14.4V 18V ACアダプタ |
重量 | 3.8kg | 2.7kg |
寸法 | 243×236×313mm | 217×206×199mm |
本体価格 | 46,000円(税別) | 21,800円(税別) |
販売年月 | 2024年07月 | 2019年11月 |
製品の特徴
「スピーカのサイズアップにより重低音と高音質を実現」
MR014Gは従来モデルからスピーカ構成を増強し、Φ140mmウーハーとΦ40mm磁性流体ツィータ、Φ100mmパッシブラジエータ2基による大型スピーカー構成で迫力ある重低音と高音質を実現し
さらに、高剛性のスピーカコーンと磁性流体ツイータを搭載しクリアな音質を実現しています。
40Vmaxと14.4V/18Vバッテリーに対応
電源は40Vmaxと14.4V/18Vバッテリに対応。標準付属のACアダプタによる100V動作にも対応します。
BluetoochコーデックがaptX™とAACに対応
Bluetoothオーディオ標準コーデックのSBCのほか、Android端末が対応するQualcomm aptX™とiOS端末が対応するAACに対応します。
標準のSBCよりもサンプリング周波数が広くなり最大ビットレートも向上、通信による遅延も少なく、良質なBluetoothオーディオを実現します。
マイクジャックΦ6.3mmを搭載、マイク接続に対応
Φ6.3mmジャックを搭載しマイクの接続に対応。現場での朝礼やカラオケにマイクを使用可能。
複数台を接続してTWSモードや最大10台のダブルモードを搭載
2台を同時接続してステレオ状態にできるTWSモードと最大10台まで接続可能なダブルモードを搭載。ダブルモードでは1階と2階など、離れた場所でも同じ音楽を再生可能です。
MR014GではBluetoothの送信出力がClass 1に向上し、より広い範囲でのBluetooth接続が可能になり広い範囲に設置できるようになりました。
本体上部にスマートフォンを設置可能
本体上部にはスマートフォンを設置できるスペースを搭載
LED装飾ラインが音に合わせて点滅するライティング機能
前面スピーカー部にはLED装飾ラインを搭載、音に合わせて点滅します。
USB給電機能を搭載
USB Type-A端子を搭載、最大2.4A(Apple 2.4A)の給電仕様でスマートフォンを素早く充電できます。
意欲作ではあるのだが、コンセプトが現場ユーザー向けとは言い難い
今回の充電式スピーカに関しては、HiKOKI US18DAの影響を強く受けた製品ではないかと思っています。
HiKOKI US18DAは、当時の現場向け充電式Bluetoothスピーカーとしては珍しいスピーカ構成であり、バランスの取れた音域を実現している優れたスピーカーだった記憶があります。
そういう意味で、今回のMR014Gはスピーカー構成を全体的に増強してスピーカー出力の向上や音域の増強などを実現しており、ミドル~ハイエンドクラスのBluetoothスピーカーとして悪くない構成になっているのではないかと考えています。
さて、ここからはオーディオ機器としての個人的な所感となりますが、今回のマキタ充電式スピーカは色々と思うところも多い製品です。
最も気になってしまうのが、カタログで大きく記載しているBluetoothコーデック Qualcomm aptX™ HDに関しては、スピーカのサイズアップと合わせ「重低音、高音質を実現する」謳っているところです。実際、この10年程のユーザー検証によってBluetoothコーデックはSBCでも十分な音質を確保できると言われており、aptX対応を前面に出してアピールポイントとするのは、却ってBluetoothオーディオ機器のアピール方法として前時代的な印象を受けます。と言うよりも、aptXの対応はBluetoothスピーカーとして当たり前の機能であり、今更感の強い印象です。
普通にアピールポイントとするならば、スピーカー構成を前面に出しても良かったと思いますし、技術的な方面でアピールしたいならハイレゾ対応を言える製品にするべきだったと思っています。それでも敢えてコーデックをアピールするのであれば、iOSのAACとAndroidのaptXの両対応について記載するべきでしょう。
細かい難癖はあるのですが、今回の製品を純粋にBluetoothオーディオスピーカーとして評価すれば、仕様や付加機能、そして価格帯も考慮して、家電量販店のオーディオコーナーに置いても遜色のない製品であると言えます。
それ故、職人需要としてこの手の製品を金物屋やプロショップに置くことは理解できるとして、オーディオ製品として家電量販店や専門店のオーディオコーナーのような、本来Bluetoothスピーカーが置かれるべき売り場へ挑戦しないことに違和感が出てきてしまいます。
この辺りはマキタ電子レンジが家電量販店に置かれていないことやマキタアシスト自転車がサイクルショップに置かれていないのと同じ感覚なのですが、マキタファンの庇護の元で細々と売れる前提の製品を企画し、既存の販路でこじんまりと売っているのは充電式製品のサプライヤーとは程遠い状況であり、マキタファンに向けた身内向けの製品展開にしかなっていないのではと思っています。
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2019年11月発売