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2023年5月23日

マキタ40Vmaxシリーズ「こんな製品が欲しいな・出ないのかな」リスト但し書き

マキタ40Vmaxシリーズ「こんな製品が欲しいな・出ないのかな」リスト但し書き

本記事は編集部による想像を描いたものであり発売動向に関する内容ではありません。記事内に使われている画像は既存製品を参考にした想像図です。

マキタ 40Vmaxシリーズが登場して5年目に突入

2019年に登場したマキタ40Vmaxシリーズは2023年で5年目に突入します。

当初はHiKOKIマルチボルトを強く意識した後追いの36V充電式シリーズの印象だった40Vmaxですが、純粋な製品ラインアップではマルチボルトとほぼ同等数の製品を取り揃えるまでになり、3kW近い出力を出せる高出力製品や80Vmaxによるエンジン機器からの置き換え需要も見据えるなど、次世代充電式シリーズの一角として着実に成長を続けています。

昨今は、「充電製品の総合サプライヤー」を標語に充電式レンジやアシスト自転車などおもしろ方面にも舵を切り始めたマキタですが、その裏で「まだ出ないのかな?」「この製品を出してほしい」など登場が待たれる製品もあります。

今回は、筆者の考えるマキタ40Vmaxシリーズで欲しい製品や出ないのかな、と考えている製品をリストアップしてみました。

STARLOCK-MAX対応マルチツール

40Vmaxマルチツールはなぜ未だに出ていないのでしょう、マキタは他の製品開発や市場動向に優先順位を置いているためでしょうか。しかし、マルチツールは幅広い用途で使用されている電動工具であり、マルチツールが無いために、40Vmaxへの移行に躊躇しているユーザーも少なからずいると考えています。

消費電力的には数100Wクラスの電動工具であるため、40Vmaxバッテリーによる驚異的な性能向上は期待できないかもしれませんが、マルチツール自体が広く普及しているため製品展開を行わないのは疑問が残ります。

市場の評価では、ミルウォーキー マルチツールが旧OIS規格で最も切断スピードが速いと評価されているため、マキタが40Vmax対応マルチツールを開発する際には、業界トップ性能の実現を期待しています。

今後、マキタが40Vmaxマルチツールを開発・販売することによって、移行に踏ん切りがつかない職人さんやユーザーにとって魅力的な選択肢になるかもしれません。

可搬型の40Vmax対応集じん機

個人的に欲しいトップの40Vmax製品が小型集じん機です。マキタ展示会などで「40Vmaxで何欲しい?」と営業に聞かれたらいつもこの製品と答えています。ちなみにこの要望を応えると、大体「VC001Gがありますよ」と答えてくれるのですが、そうではないのです。

細かいところの清掃やちょっとした集じん連動動作に欲しい1台なんです。クリーナーでは足りずに普通の集じん機では大げさすぎる、なんて用途に使いたい製品です。あとは配線やごみの多いイベント設営会場などでも使いたいですね。40Vmaxモデルなら吸い込み仕事率は200Wくらい欲しいところでしょうか。

ちなみにあまりの欲しさに既存の18Vモデルを40Vmaxモデルに改造してしまった方もおり、この製品を待ち望んでるユーザーは意外と意外と多いのでは?と思っています。

マキタのリンサークリーナー

個人的な要望ですが、マキタからリンサークリーナーが登場することを期待しています。

リンサークリーナーはカーペットや布製品に使用する清掃機器で、普段水洗いできない場所に水や洗剤を吹きかけて吸い取ることで汚れを除去できます。同じような作業は乾湿両用集じん機でも可能ですが、専用のリンサークリーナーがあると便利です。

アイリスオーヤマが半年前にコードレスリンサークリーナーを販売しており、2023年春時点でネット価格2万円程度で販売されています。マキタブランドでリンサークリーナーが登場する場合、プロ仕様として本体のみの仕様で実売価格が3~4万円程度になれば、競合他社と差別化しつつプロの清掃需要も十分見込めると考えています。

吐出圧力8MPaくらいあって可搬性に優れる40Vmax高圧洗浄機

コンパクトで取り回しの良い高圧洗浄機には根強い需要があります。想定しているコンセプトの製品としてはHiKOKI AW18DBLはコンパクトで傑作機とも呼べる機種なのですが、吐出圧力2MPa屋外清掃に使用するには物足りない場合があります。

マキタのMHW080Dは充電式高圧洗浄機としては大型モデルでタンクの運搬に少し難があるため、コンパクトサイズのモデルがあると良いなと思っています。

最近はコメリ UBERMANNが良い感じの充電式高圧洗浄機を販売して良い感じなので、それに倣った40Vmax高圧洗浄機がマキタから登場することを期待しています。

80Vmaxの充電式チェンソー

出るんでしょうか出せるんでしょうか、夢が膨らむ80Vmax仕様の高出力充電式チェンソー。

当初の個人的な予測では、BL4040バッテリー×2本装着によるMUC303Dと同じような左右バッテリー配置の80Vmax充電式チェンソーが出ると考えていたのですが、そのクラスはBL4050FバッテリーとMUC018Gとして実現されてしまいました。

そうなるとBL4050FやBL4080Fバッテリーの2本装着による5kWクラスのチェンソーが次のモデルとなりそうですが、1充電あたりの作業量の不足やバッテリー重量の問題などが表面化してエンジンチェンソーに対する優位性が薄くなるとも考えられるので、バッテリー性能がもう少し向上してからの話になるかもしれません。

太陽光パネルでも充電できるパワーコンディショナ充電器

マキタはアウトドア分野にも進出しており、ケトルやレンジなどを提供していますが、充電環境についてはあまり配慮されていない印象があります。

充電式製品の数が増えても、バッテリーが増えるとコスト面で負担が大きくなるとバッテリーのコスト的な利点は薄くなります。ポータブル電源市場を参考に太陽光パネルからの電源出力に対応する変換充電機があれば、アウトドア需要で伸びる余地もあるのではないでしょうか。

製品展開としては、展開できるタイプの太陽光パネルを搭載したオールインワンソーラー充電器があればよいかもしれません。性能的に実現可能なラインとして日中3~5時間の充電でBL4080Fが1本充電できれば御の字でしょうか。

とは言えこの手の製品は市場的に成功例が少なく、昨今はアウトドアブームによる需要も落ち着きが見えており、既存のマキタユーザー向けにも売れ行きが見えない製品です。保守的な指向性の強いマキタにとって、このような製品は難しいジャンルかもしれません。それ以前に、バッテリー+コンディショナでバッテリー4~5本のコストになってしまうかもしれません。

中長期的には、技術や市場環境が変化することで将来的にはこういった製品が開発される可能性もあるんじゃないかと思っています。マキタが新しい市場やニーズに対応してアウトドア分野での充電環境にも力を入れることを期待しています。

USB PDで充放電できるバッテリーアダプタ

充電製品の総合サプライヤーを謳っているマキタですが、普及が進んでいる汎用給電規格であるUSB PDに対しては積極的ではありません。

偏見にも近い考えですが、マキタの経営層や企画部門はこの辺りの技術動向や市場への見識について見識が無いに等しいがために、手を出していないものと思っています。北米の電動工具メーカーでは既に同じコンセプトの製品を販売しており、DeWALTのDCB094はUSB PDアダプタとしてほとんど正解に近い製品に仕上がっています。このあたりは流石世界トップメーカーSBDと言えるものであり、このあたりがマキタとSBD/TTIの超えられない大きな技術認識の壁になっていると思っています。

ただし、Type-CやUSB PDは便利さとは裏腹に電動工具ユーザーへの認知度が低く、USB PD対応機器を持っていないユーザーには利便性が理解しにくいため、普及には難があるとも考えています。個人的には2023年発売のiPhone15がType-C搭載モデルとの噂もあるので、その直後にマキタも製品開発に乗り出すことを期待しています。

最近のマキタは非工具ユーザーへの認知度も高いため、実際に発売されればMacbookとマキタ40Vmaxバッテリーを使ったリモートワークスタイルが隠れたマキタ活用術として話題になるかもしれません。

テレビ受信以外の映像入力がある充電式テレビ

40Vmaxシリーズの製品ではありませんが、マキタテレビ TV100もそろそろリニューアルの時期ではないでしょうか。

当時のマキタテレビ TV100発売に際しては、に2017年に発売したHiKOKI UR18DSMLの後追いの印象しかなく、マキタも根底の部分は日立工機と同じ考え方の企業だよね、と少しガッカリした記憶があります。

話を戻して、屋外におけるテレビ視聴は受信感度の問題やテレビ以外の配信サービス見たい要望も増えており、最近の視聴トレンドはネット配信にシフトしつつあるため、新製品が出るとするならそのあたりの機能の搭載は必須と予想しています。

次の現場向け充電式テレビが登場するとすれば、HDMI入力でゲームやパソコンの画面を映せる機能、Amazon PrimeやTVerなどのストリーミング対応、Miracast/AirPlayなどの無線ミラーリング、スマホアプリでのリモコン操作などが求められるでしょう。と言うよりも今のテレビはそれくらいの搭載が当たり前と言えます。

さらに要望を加えると、フルHDパネル・タッチパネル搭載、さらにSIMスロットを搭載しマキタMVNOサービスによる通信サービスも提供すれば現場テレビの覇権は確実にマキタのものになると考えられます。ただ、ここまで機能が充実してしまうとテレビではなくタブレットで十分になってしまう問題があるため、根本的な問題として、ポータブルテレビのような製品自体この先の発展性はないのかもしれません。

40Vmaxバッテリーで動くマキタモビリティ

多分期待している方は多いと思います、マキタバッテリーで動く電動モビリティ。

最近発売した電動アシスト自転車 BY001Gもモビリティには違いないのですが、ユーザーが本当に求めているのはバッテリーでフル走行できる電動バイクやEVカーではないでしょうか。

しかしながら、マキタ40Vmaxバッテリーの容量は最大モデル BL4080Fでも36V-8.0Ah(288Wh)であり、本格的なモビリティ用途に使うには体積容量が少なめのバッテリー仕様となっています。本質的な問題として、バッテリー仕様の問題からマキタバッテリーはモビリティ向けの仕様にはなっていないと考えています。

とは言え、マキタバッテリーの幅広い製品に使える利点は魅力的なので、その製品多様性の一環、さらにか市場の注目も集めるためにEV関連の製品も加えてほしいと願っているのが全マキタユーザーの隠れた要望ではないでしょうか。

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