電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2023年2月に充電式ラチェットレンチ WR180D/WR101Dを発売する。最大締め付けトルク47.5N・m/最大回転数800min-1の仕様を備え狭所作業でも強力な高速締付けを実現する。希望小売本体価格は26,000円(税抜)
目次
マキタ 充電式ラチェットレンチ WR180D/WR101D
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2023年2月に充電式ラチェットレンチ WR180D/WR101Dを発売します。
WR180D/WR101Dは、マキタ初の充電式電動ラチェットレンチです。
角ドライブsq9.5mmのソケット仕様を備え、最大締め付けトルク47.5N・mと最大回転数800min-1による高速締結作業に対応します。
ソケットアダプタを取り外せば全ネジ(M8)ナットの締め付けにも対応します。手締め構造も搭載しており手動のラチェットレンチと同様の作業も可能です。
製品仕様は18Vモデル WR180Dとスライド10.8Vモデル WR101Dの2仕様で展開します。販売仕様では本体のみのDZで販売します。
- WR180DZ 本体のみ 希望小売価格26,000円(税抜)
- WR101DZ 本体のみ 希望小売価格25,000円(税抜)
製品仕様
製品名 | WR180D | WR101D |
---|---|---|
外観 | ||
角ドライブ | 9.5mm | |
最大締付けトルク | 47.5N・m | |
回転数 | 0~800min-1 | |
バッテリー | 18V | スライド10.8V |
重量 | 1.6kg(BL1860B装着時) | 1.2kg(BL1040B装着時) |
寸法 | 369×79×69mm | 341×67×63mm |
本体価格 | 26,000円(税別) | 25,000円(税別) |
販売年月 | 2023年02月 |
製品の特徴
「マキタ初の充電式電動ラチェットレンチ」
WR180D/WR101Dは、マキタ国内初となる充電式の電動ラチェットレンチです。閉所の締結作業でも最大47.5N・mの締結トルクと800min-1の高速回転で素早い作業が可能です。
付属ソケットは角ドライブsq9.5mm仕様なので汎用的な六角ソケットが装着できます。
M8ナット(対辺13mm)のナット締結作業にも対応
ソケットアダプタを取り外せばM8(体格13mm)ナットが通るので、全ネジ作業のナット通し作業にも活用できます。
手締め・手緩め作業にも対応
電動で回転させていなくても手締め・手緩めで作業ができます。
10.8Vモデル WR101Dも同時発売
スライド10.8VバッテリーモデルのWR101Dも同時発売します。
最大締め付けトルク・回転数は18Vモデルと同じスペックを備えながらも、寸法・重量共にコンパクトサイズでより使い勝手に優れた仕様になっています。
ミルウォーキー M12 3/8インチラチェットレンチとの違い
電動ラチェットレンチを販売する工具ブランドはいくつかあるものの、電動工具ブランドのラチェットレンチではミルウォーキーのM12シリーズが話題を集めています。
マキタが今回発売する電動ラチェットレンチは特に回転数の早いモデルであり、他社比較で2~4倍も速い製品仕様を備えています。
作業フィーリング次第ではあるものの、回転数が早ければ早いほど締結作業を早く行えることから素早い作業性を求めている方には今回のマキタ電動ラチェットレンチがおすすめと言えそうです。
形状の点では、バッテリーをグリップ内に収められるミルウォーキーモデルの方がコンパクトで全長も短くなっているのが特徴です。マキタモデルのほうはバッテリー形状の問題から少し全長が長くなってしまいますが、その分グリップ部は細いのである意味で日本人好みのデザインになっていると言えそうです。
価格的にはどちらのモデルも本体価格で2万5千円程度であり、実売価格ではマキタモデルの方がもう少し安くなると予想されるので、新たに電動ラチェットレンチを考えている方であればマキタモデルも十分有力な選択肢に入れられそうです。
製品名 | WR101D | M12 FIR38 |
---|---|---|
外観 | ||
角ドライブ | 9.5mm | 3/8″(9.53mm) |
最大締付けトルク | 47.5N・m | 75N・m |
回転数 | 0~800min-1 | 0~200min-1 |
バッテリー | スライド10.8V | M12 |
重量 | 1.2kg(BL1040B装着時) | 1.4kg(2.0Ah装着時) |
寸法 | 341×67×63mm | 全長30cm |
本体価格 | 25,000円(税別) | 26,800円(税別) |
販売年月 | 2023年02月 | – |
今後のマキタラチェットレンチ製品展開にも期待
今回のマキタ充電式ラチェットレンチですが、2021年には北米地域で18Vモデル DWR180を販売しており、さらに以前には2019年にスライド10.8Vモデル RW01を販売しています。日本においては2020年に意匠出願は行われていた製品であるものの、日本販売に関するアナウンスが全く行わわれておらず国内販売を行う予定がないモデルだと考えていました。
本機のような製品は、マキタが得意とする土木や建築向けの製品ではなく、インフラ・カーメンテナンス業界向けの製品です。最近のマキタは充電式のポリッシャーや空気入れなど多彩な製品を投入しているので、工具販路の強みを活かした新たな新販路開拓などにも期待したいところです。
製品自体のバリエーションとしても日本市場での販売と連動して、低速高トルク仕様やロングラチェット仕様、さらにはトルク測定機能搭載モデルなど幅広いバリエーション展開も行ってくれればと思っています。
ちなみに本機の国内モデルの発売にあたり、国内正規サポートが受けられない海外モデルのDWR180/RW01を輸入品を購入する必要は無くなったので、マキタの電動ラチェットレンチの購入を考えているのであれば国内正規品として購入するのを推奨します。