フリマアプリ「メルカリ」は4月14日付で禁止出品物に関するガイドラインを改定し、非純正(互換品)の電動工具用バッテリーの出品を禁止した。
メルカリ 電動工具の互換・中古バッテリー出品を禁止へ
フリマアプリを運営する株式会社メルカリ(東京都港区)は、同社の運営するアプリ「メルカリ」の出品ガイドラインを改定し、電動工具の互換・中古バッテリーの出品を禁止する項目を追加しました。
今回のガイドライン改定では、「危険物や安全性に問題があるもの」に下記の4項目が追加されています。
- バッテリーが膨張した電化製品(スマートフォン・スマートウォッチ・PC本体など)
- 新品ではないモバイルバッテリー(スマートフォン・タブレット・PC用)
- 新品ではない純正電動工具用バッテリー(およびバッテリーが付属する工具本体)
- 商品状態に関わらず、非純正(互換品)の電動工具用バッテリー(およびバッテリーが付属する工具本体)
出品中の製品についてはメルカリ事務局にて削除され、取引中の商品はキャンセルされます。該当の製品を出品しているユーザーについても、自身での出品停止や削除が推奨されています。
2021年4月19日時点では、メルカリの検索画面から「マキタ バッテリー」「HiKOKI バッテリー」等のキーワードで検索しても互換バッテリーや中古バッテリーがほとんどヒットしない状態になっています。
強硬策ではあるものの、取り組みは評価
近年は電動工具非純正バッテリーによる発煙・発火を伴う製品事故が多発しており、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)や経済産業省でも購入に際し注意を呼び掛けています。今回のガイドライン改定は、それに先行した動きと推測されます。
今回のガイドライン改定は、充電式電気掃除機やデジタルカメラの互換バッテリーは対象外となっており、あくまでも電動工具の互換バッテリーのみを出品禁止対象としています。
経産省は非純正品のバッテリーに対し「法令上の基準を満たさない製品排除に向けた対策の検討を行う1」としており、今後、互換バッテリーを取り巻く販売環境の規制は今後も厳しくなると予想されます。
今回のガイドライン改定は強硬的ですが、安全性の問題や個人売買間のトラブルを考えれば販売プラットフォームとして取り扱いを禁止にするのは当然の対応であり、他のネット販売プラットフォームに先行して明確にガイドライン化したことは評価できると言えます。
ほかのオンライン販売プラットフォームやJOMC(オンラインマーケットプレイス協議会)がどのように動くか注目されます。