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2024年7月7日

グルーガンとは【工具の特徴・選び方解説】

グルーガンとは【工具の特徴・選び方解説】

グルーガンとは樹脂を熱で溶かして接着するツール

グルーガンとは低温で溶ける樹脂(グルースティック)を熱で溶解する接着ツールです。挿入したグルースティックをヒーターで熱して溶かす仕組みになっていて、溶けた樹脂を塗布・張り付けることで接着します。

熱を加えてから冷やして固着するグルー接着は、硬化させるための溶剤や水分を使わないので毒性も無く、素早く大量の接着が可能で作業性にも優れています。ある程度の強度もあるので手芸品の接着や木工作業時の仮止めに使用します。

資材が安く素早い接着が可能な一方、熱によって軟化する熱可塑性樹脂(熱を加えると軟化して柔らかくなり冷却すると固化する樹脂)なので一般的な接着剤よりも接着強度で劣り、熱にも弱いため、強度や耐久性が求められる用途には向きません。

グルーガンの’glue’は「接着剤」を意味し、グルーガンは「接着剤銃」と直訳されます。ホビー・手芸用途ではグルーガン、産業向けではホットボンド・ホットメルトと呼ばれています。

接着素材は選ぶものの、安くて素早い接着作業が可能

グルースティックは熱によって軟化・固化するので、一般的な接着剤よりも接着が早く、短時間で固着します。

主に表面がざらざらして熱伝導率の低い材料に適しており、木・紙・布・コルクなどの素材に対して高い接着力が得られます。その一方で金属・石材・プラスチックに対しては接着するものの着強度は低いため、これらの素材に対しては仮止めに留まるので注意しましょう。

グルーガンは木工手芸用途で活躍する。

グルーガンは元々工業用途に使われていた製品ですが、一般家庭での需要が高まるにつれ、170~210℃の高温タイプと120~130℃の家庭向け低温タイプの2種類に分かれました。グルースティックは樹脂それ自体が比較的低温で溶けるので作業自体は可能ですが、温度が異なると見かけ上溶けていても接着力が発揮できない場合もあるので注意が必要です。

ただし昨今は高温・低温両対応のデュアルタイプ グルースティックも広く普及しているので、一般的なDIY用途であればそこまで気にする必要は無くなりました。

装飾用途のグルースティックも

グルースティックの中には、色付き・ラメ入りのグルースティックそれ自体に装飾効果を持たせた製品も存在します。

板や紙にグルースティックで文字や模様を描くこともできるので、小物のデコレーションやポップアートにも使用できます。

またシーリングワックス風のグルースティックもあるので、封筒と印璽を用意すれば封蝋としても活用できます。

グルースティックの材質について

ホームセンターや通販サイトで入手できるグルースティックは、透明度や溶融温度に違いこそありますが、多くの場合EVA系の材料が使われています。

EVA以外のグルースティックを使うことで特殊な用途にも対応できますが、使い勝手は大きく異なるため、必要とする樹脂の特性やグルーガンの仕様などを確認して調達するようにしましょう。

材料用途
EVA系(エチレン酢酸ビニル)一般的なグルースティックに広く使われる素材。
段ボール・化粧箱・紙・布・木・一部プラスチックの接着
オレフィン系ポリプロピレンやポリエチレン等の通常の工業用接着剤では接着しにくい材料
ポリアミド系電気特性に優れ電気・電子部品のポッティングやモールディングに対応する
吸湿性が高いので保管に注意が必要。飴色が特長
アクリル系ポリプロピレン・ポリ塩化ビニル・PETの接着向け
ポリウレタン系湿気と反応する。一度硬化すると軟化しない。

グルーガン おすすめピックアップ

グルーガンは「ノズル温度」「グルースティックサイズ」「電源」の3点を中心に選びます。

一般的な手芸・DIY用途であれば「160℃」「7mm径」「AC電源」のグルーガンがおすすめです。段ボール梱包や本格的な木工作業で使う場合には「190℃」「11mm径」のグルーガンを選ぶと良いでしょう。

通販サイトでは1,000円前後の低価格な中国ブランドのグルーガンが多数販売していますが、元々シンプルな製品なので国内ブランド品でも数千円程度と比較的安めの価格で何倍されています。製品安全のことを考えた場合、日本ブランドの製品を選ぶのがおすすめです。

グルースティックはグルーガンの温度と径さえ適合すればメーカーに関わらず使いまわせるので、用途や価格に応じて調達しましょう。

SK11 ピタガン GM-130

藤原産業のスタンダードブランド SK11の定番グルーガン GM-130です。

「160℃」「7mm径」「AC電源」と家庭向けで使いやすい仕様を備えており、一般的な木工作業や手芸用途ならこのグルーガンで十分対応できるスペックを持ちます。

SK11 ボンドガン GM-1000

藤原産業 SK11の高出力仕様のグルーガン GM-100です。

「190℃」「11mm」「AC電源」の仕様を備えており、グルースティックを大量に消費する段ボール梱包作業などに最適なグルーガンです。

白光(HAKKO) メルター 804

はんだごてメーカーの白光が販売するメルター804です。

温度調整や先端ノズルの交換機能を搭載する業務用モデルで、電子部品の絶縁保護向けのポリアミド系スティック810に純正オプションで対応します。

SK11 コードレスピタガン 乾電池式 GMB-80

SK11(エスケー11)
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藤原産業 SK11の乾電池式のバッテリーグルーガン GMB-80です。

乾電池式で手軽に使用できるので、ちょっとした補修作業などに最適なグルーガンです。ノズル温度は125℃と低めなので、純正指定のグルースティックの使用がおすすめです。

EARTH MAN 充電式グルーガン GG-37LiA

高儀 EARTH MANのリチウムイオンバッテリー充電式グルーガンがGG-37LiAです。

予熱時間が約60秒と短いので直ぐに作業を開始でき、バッテリーが無くなったらUSB端子から充電できるので、使い勝手に優れたグルーガンです。

ボッシュ コードレスグルーペン グルーイ

BOSCH グルーイはデコレーションに特化したグルーガンです。

ペンを持つように使用できるので細かな作業に最適で、グルースティックの長さが短いミニグルーを使用するので細かなグルー差替えができるのも特徴です。

一般的なΦ7mmのグルースティックを2cm程度に切断すれば挿入できるので、専用ミニグルー以外のスティックも活用できます。

グルーガンまとめ

グルーガン

熱可塑性樹脂を溶かして接着するツール

良い点
  • 接着時間が早い
  • 接着資材の単価が安い
  • 装飾グルーもある
  • 溶剤不使用
悪い点
  • 作業に電源が必要
  • 熱に弱い
  • 接着強度は低め
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