各種電設工具・電気製品の製造販売を行うマクセルイズミ株式会社(本社:長野県松本市)は、2022年6月1~3日開催の第70回電設工業展(開催:東京ビッグサイト)において電動機械式工具 nano18を発表した。裸端子1.25~8.0mmの圧着作業に対応しマキタ10.8Vスライドバッテリーによって動作する。発売は2022年7月を予定。
目次
マクセルイズミ 電動機械式工具 nano18
マクセルイズミ株式会社は、2022年6月1~3日開催の第70回 電設工業展(開催:東京ビッグサイト)で新型の電動機械式工具 nano18を発表しました。
nano18は、裸端子の圧着作業に対応する充電式圧着工具です。裸端子1.25~8.0mmの圧着作業をバッテリーとモータで行い、バッテリーを含む本体質量0.87kgと軽く取り回しに優れているのが特徴です。
電源には電動工具国内最大手 マキタのバッテリーを採用し、10.8Vスライド電動工具シリーズと共通の10.8Vバッテリーで動作します。
1充電当たりの作業量は、マキタBL1020Bバッテリー装着時で1.25mm裸端子圧着作業 約770回の作業量に対応します。
販売仕様はnano18本体・マキタバッテリ10.8V・マキタ充電器DC10SA・収納ケースの一式で販売が行われます。
- nano18 バッテリ・充電器・収納ケース付属 希望小売価格147,000円(税抜)
nano18 製品仕様
製品名 | nano18 |
---|---|
外観 | |
圧着形状 | 裸端子 |
圧着適応範囲 | 1.25mm/2.0mm/5.5mm/8.0mm |
電源 | マキタ 10.8Vスライドバッテリー |
1充電作業量 (BL1020B時) |
1.25mm:約770回 2.0mm:約620回 5.5mm:約490回 8.0mm:約410回 |
重量 | 0.87kg |
寸法 | 273×102×64mm |
本体価格 | 25,500円(税別) |
販売年月 | 2022年06月 |
製品の特徴
「マキタスライド10.8Vバッテリーに対応」
nano18はマキタのスライド10.8Vシリーズ(CXT)のバッテリーで動作します。標準付属バッテリーは10.8V-2.0AhのBL1020Bで、マキタ純正の10.8V-4.0Ahバッテリー BL1040Bでも動作します。
小型シリーズの10.8Vバッテリー採用によってバッテリー込みで約0.87kgと軽く、本体サイズも圧着ペンチの一回り大きい程度に収まっているため、作業・移動時の取り回しも快適です。
裸端子1.25~8.0mmの圧着作業に対応
nano18は裸端子の圧着作業に対応する機械式の圧着電動工具です。
圧着適応範囲は1.25mm/2.0mm/5.5mm/8.0mmの4サイズに対応します。
好みや作業方法に応じて切り替えられる「自動/手動モード」
圧着動作は、開閉・仮抑え・圧着を自動で行う「自動モード」と圧着のみを行う「手動モード」の2パターンで切り替えられます。
本体側面に切替ボタンは3秒長押しでの切り替わりなので不意に動作モードが変わってしまうこともありません。
マキタバッテリー対応の軽量圧着機な部分に優位性あり
今回マクセルイズミが発売した電動圧着機 nano18は、業界として珍しい小型サイズのハンディタイプです。本機は2022年7月発売予定の製品であり、販売価格は今のところ未定です。
マキタ10.8Vスライドバッテリーを採用しているので、電気系の現場ユーザーにとってはバッテリーを共通化できるのは最もうれしい点と言えるのではないでしょうか。
他社類似品の電動圧着機から実販売価格を予想すると、安くても7~8万円になると想定しており、圧着作業で一般的に使われる4~5千円の圧着ペンチと比べてしまうとコストパフォーマンスの点では利点を感じられる製品ではありません。
ただし昨今の現場事情については、電気工事士の高齢化や人手不足・低賃金化などの課題もあり、機械化による作業効率の上昇が求められている時代でもあります。圧着作業全てのケースにおいて有効に働く製品ではないものの、端子圧着を専門とする業者や、短期間で数百~数千の圧着作業が必要となるケースがあり得るユーザーにとっては十分検討に値する製品です。
ちなみに類似する製品では独クラウケ社の10.8V充電式圧着機もありますが、クラウケの10.8Vモデルは専用バッテリー採用なので、マキタバッテリーを採用するnano18は汎用性の面で大きな優位となるでしょう。