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草刈りシーズンオフ前に刈払機をクリーニング、刃物クリーナーでツールを綺麗にしよう

草刈りシーズンオフ前に刈払機をクリーニング、刃物クリーナーでツールを綺麗にしよう

草刈り作業で付着した汚れを落とす刃物クリーナー

草刈りや剪定作業を行っていると、使用していたに道具は草木の樹液や飛び散った葉片などが付着します。

先日、DCKの58V草刈り機を使用した後、飛び散った草やヤニが付着してしまったので、刃物クリーナーを使用してクリーニングします。

数回使っただけの刈払機でも、これだけの草やヤニが付着する。これでも作業後にエアダスタで払っている。
今回使用するのはアルス 刃物クリーナー GO-3。ヘッジトリマに付着した汚れなども落とせる

ヘッジトリマに付着したヤニを除去

早速、ヘッジトリマに付着した汚れを刃物クリーナーで除去します。ヘッジトリマは構造上ハサミのように刃を交差してせん断する刃物なので、切れ味の劣化やバッテリー消費電力低減のために細かいメンテナンスが必要になります。

軽く刃物クリーナーを吹きかけて、ブラシでこすった後にウェスで噴き上げるとこんな感じに簡単に汚れが取れます。

これは刃物を動かして汚れが取れたところと汚れた語れてない所を比較したところです。刃物クリーナーで軽くふくだけでヤニが除去できていることが分かります。

刃物クリーナーを使うと洗浄で油膜が落ちて錆の原因になってしまうので、再潤滑も忘れないようにしましょう。

刈払機のカバーに付着した草染み

刈払機の性能には直接関係ありませんが、樹脂部品も刃物クリーナーで綺麗にできます。

例えば、下の写真はカバーを外してブラシで水洗いした飛散防護カバーですが、水洗いした後でも乾かすとうっすら草染みが残っています。

拡大するとカバーの端の方にうっすら緑のシミが残っていることが分かります。

これも、刃物クリーナーを吹き付けて軽く吹くと簡単に綺麗にできます。

もう一か所も綺麗にしてみます。これはカバー上面のチップソー回転方向を表しているシボの部分です。この部分はざらざらしているため、一度汚れが付くと綺麗にするのが難しい部分です。

そこもこんな感じに刃物クリーナーを吹き付ければ、汚れが浮き上がってくるので。

軽くウェスで噴き上げれば綺麗にできます。

ちなみに、刃物クリーナーの主要成分は界面活性剤とアルカリ材が主成分なので、使用する素材には注意が必要です。

写真の飛散防止カバーはPP(ポリプロピレン)なのでアルカリ溶剤には良好な耐性がありますが、PC(ポリカーボネート)はアルカリに弱いため注意が必要です。例えば、電動工具用バッテリーは外装ケースにPCまたはPC+ABSが使われていることが多いので、バッテリーの汚れ落としには使わないようにしましょう。

チップソーに付着した草染み

チップソーの汚れを取ることにあまり意味はありませんが、チップソーも綺麗にしてみます。

下の写真のチップソーは、数回使ったマキタのDCホワイトチップソーです。刈払機用のチップソーは過酷な環境で使われるので、ホワイト塗装も剥げたり変色して当然と思っている人も多いのではないでしょうか。

スリット部分の茶色くなった部分に刃物クリーナーを吹きかけて少しの時間置いてみます。

ウェスで拭き上げたら、ホワイトチップソーの元の色が出てきました。筆者も少し驚いたのですが、使用済みの刈払機用チップソーが茶色くなるのは変色や塗装ハゲではなく、草木を切断した時に付着したヤニの汚れで、汚れを落とせば綺麗にできるようです。

実は汎用性の高い刃物クリーナーだが使用には注意も必要

刈払機などの園芸機器のメンテナンスに関しては、燃料やオイル・フィルターなど動作周りのメンテナンスは行っていても、汚れのメンテナンスを行う方は少ないのではないでしょうか。草木のヤニ汚れは普通の洗浄で綺麗にすることは難しいのですが、刃物クリーナーを使うと簡単に綺麗にできます。

刃物クリーナーの本来の用途は、せん定ハサミなどに付着したヤニを除去するものですが、洗浄力が高いのでヘッジトリマーや刈払機の洗浄用途としても活用できます。実は、ヤニ汚れ落としだけではなく、台所周りのコンロや換気扇などのアルバ汚れにも使える優れものです。

刃物クリーナーは各社が色々なものを販売していますが、洗浄力が高いものはアルカリ材+界面活性剤+キレート材入りの物です。界面活性剤が入っているため固着したヤニも強力に落とせますが、洗浄力が高すぎるが故にギア部分などのシール内に入り込んで潤滑に影響が出たり、刃に残留した界面活性剤が植物に悪影響を与える場合もゼロではありません。

普段使いであれば、界面活性剤の使われていないアルカリ電解水のものを使用するのが安心です。ただし、洗浄力はその分落ちてしまうため、日常的なメンテナンス用途として使用するのがおすすめです。

刃物クリーナーを使う注意点としては、アルカリ材に弱い素材に対しての使用は避けなければいけません。

例えば、コーティングされていないアルミ材やPC(ポリカーボネート)などの樹脂材料はアルカリ材に対して弱いため、基本的には使用できません。特に刈払機はパイプやギヤケースにアルミが採用されていることが多く、長年の仕様でコーティングや塗装が剥げているとアルミに直接作用してしまうため、却って外観を損ねてしまう場合があります。

また、刃物クリーナーを使うと刃の潤滑油も流してしまうので、必ず注油も忘れないようにしましょう。

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