電動・エア工具を製造・販売する工機ホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は、電動工具ブランド HiKOKI(ハイコーキ)からコードレスピン釘打ち機 NP3635DA/NP1235DAを2023年7月26日(水)より全国の電動工具取扱販売店などを通じて発売する。希望小売価格は59,300円(税抜)/54,000円(税抜)
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HiKOKI コードレスピン釘打ち機 NP3635DA/NP1235DA
電動工具ブランド HiKOKIを展開する工機ホールディングス株式会社は、コードレスピン釘打ち機 NP3635DA/NP1235DAを2023年7月26日(水)から発売します。
コードレスピン釘打ち機 NP3635DAは、2016年に発売したNP18DSALのモデルチェンジの製品です。マルチボルトバッテリー36V動作とブラシレスモータ搭載によって、打ち込みレスポンス時間が約35%短縮しました。
現場でのメンテナンス性も向上した構造になり、付録の六角スパナで手軽にドライバブレードを交換できる機構を備え釘詰まりが発生しても素早く除去できるカバー構造になりました。
同時発表の10.8Vモデルは軽くて取り回しのしやすいモデルで、バッテリー装着時で約1.9Kgの軽量ボディを実現しています。
販売仕様は、36Vモデルではバッテリー充電器が付属する(XPZ)とケースのみ付属の(NNK)の2仕様、スライド10.8Vモデルではバッテリー充電器が付属する(LS)とケースのみ付属の(NNK)の2仕様で販売します。
- NP3635DA(XPZ) バッテリBSL36A18X・充電器UC18YDL2・ケース付属 希望小売価格88,200円(税抜)
- NP3635DA(NNK) 付属ケースのみ 希望小売価格59,300円(税抜)
- NP1235DA(LS) バッテリBSL1240M・充電器UC12SL・ケース付属 希望小売価格65,500円(税抜)
- NP1235DA(NNK) 付属ケースのみ 希望小売価格54,000円(税抜)
製品仕様
製品名 | NP3635DA | NP1235DA |
---|---|---|
外観 | ||
釘装填数 | 100本 | 100本 |
対応釘長さ | 15/19/25/30/35mm | 15/19/25/30/35mm |
釘線径 | Φ0.6mm | Φ0.6mm |
バッテリー | マルチボルト36V | スライド10.8V |
重量 | 2.3kg | 1.9kg |
寸法 | 227×270mm | 227×264mm |
本体価格 | 59,300円(税抜) | 54,000円(税抜) |
販売年月 | 近日発売 | 2023年07月 |
製品の特徴
「レスポンス約35%短縮で使い勝手が向上 (NP3635DAのみ)」
36Vマルチボルト蓄電池とブラシレスモーターの採用により、レスポンス(トリガを引きモーターが動作してから釘が打ち込まれるまでの時間)が向上し、より軽快な打込みが可能になりました。
先端スリム化で打痕が目立ちにくく
ドライバブレードの先端を細くし、さらに先端のストレート部を長くしたことで、ドライバブレードを押し付けたことによる部材への打痕を目立ちにくくしました。
また、反動低減機構の採用により、反動によって生じる打込み力の低下や打込み時の反動によるドライバブレード先端の振れを抑えられ、釘浮きや部材の破損を低減します。
ドライバブレード交換機能でメンテナンス性が向上
ドライバブレードが破損・摩耗した際に、付属の六角棒スパナで、楽に交換が可能です。現場でも素早くドライバブレードを交換できるので、作業を止めません。
詰まった釘も簡単に除去
ボルトを抜かずに緩めるだけで詰まった釘を除去することができます。
照射部に影ができにくい2灯式LEDライト
左右両側に配置した2個のLEDライトにより、照射部に影ができにくく、暗い場所でも作業が可能です。
空打ち防止機構の釘残数が7本に
釘の残り本数が約7本以下になると空打ち防止機構が作動します。従来モデルのNP18DSALは約20本からだったので、釘種交換時の余剰分を減らすことができます。
10.8Vモデル NP1235DAも登場
NP3635DAの発表に伴い、スライド10.8Vバッテリーで動作するNP1235DAも発表されました。
NP1235DAは充電式モデルながらも、バッテリー装着時の重量1.9kgで取り回しに優れているのが特徴です。
他社製充電式ピンネイラとの比較
充電式のピンネイラは主要各社が販売しており、今回のHiKOKI NP3635DAは、その中で最も新しいモデルとなります。
ピンネイラなどの充電式釘打ち機は、カタログスペックによる仕様差がほとんど無く、むしろ実際の使用感やフィーリングが重要となる製品です。そのため正直に言えば、実際に手に取り使ってみなければ製品の良し悪しは分からないと言える製品です。
この観点では、10.8VモデルのHiKOKI NP1235DAとマキタ PT354Dも同様で、製品仕様上はほぼ同じですが、実際の使用感は若干異なると予想されます。
このような状況下では、急いで購入する必要がなければ、展示会で試射を行うなどして製品の感触を確認したり、販売店から販売後の評判を聞いてから選ぶと良いでしょう。
36Vピンネイラの売りとなる動作レスポンスについてですが、従来モデル比で約35%の短縮を謳うHiKOKI NP3635DAですが、マキタ PT001Gも18Vモデル比で20%短縮を謳っています。ピンネイラは実用途的にそこまでの打ち込みレスポンスを求められる製品ではないため、実用的にそこまでの差異はないものと予想しています。
製品名 | HiKOKI NP3635DA | マキタ PT001G | マックス TJ35P4 |
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外観 |
|||
装てん数 | 100本 | 100本 | 100本 |
対応ピン釘 | 15・19・25・30・35mm | 15・18・25・30・35mm | 15・18・25・30・35mm |
動作電圧 | 36V | 36V | 18V |
塔載モータ | ブラシレスモータ | ブラシレスモータ | ブラシモータ |
防水防じん | – | IP56 | – |
1充電作業量 | 約8,500本 (BL4025 使用時) |
約6,000本 (BL4025 使用時) |
約5,000本 (JP-L91850A 使用時) |
重量 | 2.3kg | 2.3kg | 2.1kg |
寸法 | 227×270mm | 265×86×226mm | 264×80×226mm |
販売年月 | 2023年7月 | 2021年12月 | 2018年7月 |
本体価格 | 59,300円(税抜) | 57,800円(税別) | 52,000円(税別) |
日立工機から続く充電式ピンネイラ3世代目はどうなるか
今回のコードレスピンネイラは、日立工機時代に発売した40mm釘対応のNP14DSLを1世代目とし、反動低減機構を搭載した2世代目のNP18DSALを経て、3世代目となるモデルです。
ブラシレスモータの搭載やマルチボルトバッテリーの搭載で高性能化はしているものの、耐久性や釘詰まり、打ち込みフィーリングについては実際に使用しなければわからないため、「見」に回るのが無難と言える製品です。
個人的に評価できるポイントはメンテナンス性の向上です。ピンネイラはピン釘が細いのでドライバブレードの摩耗も早く、釘詰まりなどのトラブルも多い釘なので、現場で簡単にメンテナンスできるようにした点は評価できると言えそうです。
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2021年10月発売