電動・エア工具を製造・販売する工機ホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は、電動工具ブランド HiKOKI(ハイコーキ)から急速充電器 UC36YSL2を全国の電動工具取扱販売店などを通じて発売する。36V充電器ながらも14.4V/18V充電時の最大12A充電に対応する。本体希望小売価格は30,200円(税抜)
目次
HiKOKI 充電器 UC36YSL2
電動工具ブランド HiKOKIを展開する工機ホールディングス株式会社は、充電器 UC36YSL2を発売します。
UC36YSL2は、36Vバッテリーの充電に対応する急速充電器です。
36Vの充電機能を備えながらも14.4V/18Vバッテリー充電時には最大12A充電が可能な仕様となっており、素早い充電スピードに対応します。
販売仕様は本体のみのUC36YSL2で販売され、発売時点でスターターキットや付属販売製品などはありません。
- UC36YSL2 本体のみ 希望小売価格30,200円(税抜)
製品仕様 (従来モデル UC36YSL比較)
製品名 | UC36YSL2 | UC36YSL |
---|---|---|
外観 | ||
対応バッテリー | 14.4Vシリーズ 18Vシリーズ マルチボルトシリーズ 36Vシリーズ |
14.4Vシリーズ 18Vシリーズ マルチボルトシリーズ 36Vシリーズ |
最大充電電流 | 14.4V/18V:12.0A 36V:6.0A |
6.0A |
USB出力 | × | × |
重量 | 0.8kg | 0.8kg |
本体価格 | 30,200円(税別) | 30,200円(税別) |
販売年月 | 2024年10月 | 2017年 |
製品の特徴
「14.4V/18Vの最大充電電流が12Aに向上」
UC36YSL2は、36Vバッテリー対応充電器ながらも、14.4V/18Vバッテリー充電時の最大充電電流12Aに対応する急速充電器です。
従来モデルのUC36YSL2では14.4V/18V/36Vバッテリーの最大充電電流6.0Aの仕様でしたが、UC36YSL2では14.4V/18V充電時には12A充電となり急速充電が可能となります。
12A充電はマルチボルトバッテリー製品に付属する充電器 UC18YDLシリーズと同等の充電仕様となります。
国内で販売する意図が良くわからない新型充電器
さて、製品の特長説明で気付いた方もいると思いますが、今回の新型充電器 UC36YSL2は大半の国内ユーザーにとっては関係のない製品です。
UC36YSL2は14.4V/18Vバッテリーの充電能力を12Aに向上させた充電器な訳ですが、マルチボルトバッテリー製品に付属している充電器 UC18YDLシリーズは元々12A充電なので、今回のUC36YSL3を新たに購入する必要はありません。マルチボルトバッテリーを使用している方の場合は従来通りUC18YDLシリーズを使い続けてOKです。
一応、念のため補足すると、マルチボルトバッテリーは36Vで放電する仕組みを持つバッテリーですが、充電時には18Vバッテリーとして充電される仕様になっているため、今回のUC18YSL2でもUC18YDLシリーズでもマルチボルトバッテリーでは全く同じ条件で充電されることになります。
UC36YSL2が対応する本来の36Vバッテリーは、背負式電源 BL36200と2017年に発売したハンマドリル DH36DBL用バッテリーのBSL3660、あとは旧36VのBSL3626とBSL3020の4種類のみとなっています。背負式電源 BL36200以外は既に廃盤となっており、BL36200(SA)も前モデルのUC36YSLが標準付属となっているため、UC36YSL2を単体で購入する理由はほとんどありません。
一応、海外地域では充電速度を抑えたUC18YSL3を販売している地域もあるので、そういう地域であれば12A充電できる充電器としての利点はあるようです。とは言え、今回のUC36YDL2は国内市場的にほとんど意味のない製品であり、なぜ今更になって36V充電器を新しく販売するのか理解に苦しむ製品です。
初めから海外地域でUC18YDLシリーズを展開していれば良かった話だとは思うのですが、HiKOKIは日立工機の時代から何故か不必要な充電器を作りたがる傾向が強く、今回のUC36YSL2に関しても、そういう色々と複雑な企業文化の意図で作られた充電器なのかもしれません。