電動・エア工具を製造・販売する工機ホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は、電動工具ブランド HiKOKI(ハイコーキ)からコードレス空気入れ UP18DAを全国の電動工具取扱販売店などを通じて発売する。最大圧力1,100kPa仕様で自動車からレジャーアイテムまで幅広い空気入れに対応する。本体希望小売価格は19,800円(税抜)
目次
HiKOKI コードレス空気入れ UP18DA
電動工具ブランド HiKOKIを展開する工機ホールディングス株式会社は、コードレス空気入れ UP18DAを発売します。
UP18DAはHiKOKI 初のコードレス空気入れです。
最高圧力1,110kPaの仕様により自動車や小型トラック、高圧を必要とするロードバイクのタイヤなど幅広い空気入れ作業に対応します。
高容量モードでは430L/minのレジャー用品向けの空気入れ機能を搭載しており、浮き輪やエア別途など大量の空気を充填する用途でも活用できます。
販売仕様は、本体のみのUP18DA(NN)で発売します。
- UP18DA(NN) 本体のみ 希望小売価格24,600円(税抜)
UP18DA 製品仕様
製品名 | UP18DA |
---|---|
外観 | |
最高圧力 | 160PSI / 11Bar / 1,100kPa |
吐出量 | 高圧モード:14L/min (200kPa時) 高容量モード:430L/min |
動作電源 | 14.4V / 18V / シガーソケット12V |
重量 | 2.4kg (本体のみ) |
寸法 | 328×259×185mm |
本体価格 | 19,800円(税別) |
販売年月 | 2024年01月 |
製品の特徴
「最大圧力1,100kPaに対応する電動空気入れ」
UP18DAは、最大圧力1,100kPaまでの空気入れ作業に対応する仕様を備えています。
自動車からトラクター、高圧を必要とするロードバイク用のタイヤへの空気入れ作業にも対応できるので、幅広い乗り物のタイヤ空気入れ作業に対応できます。
高容量モードで大風量の空気入れに対応
高容量モードに切り替えると、最大430L/minの大風量の空気入れ作業にも対応します。
レジャーに使う大型浮き輪やエアベッドの空気を素早く充填できます。
シガーソケットDC12Vに対応で車載道具としても活用
電源はHiKOKIバッテリーのほか、標準付属のDCコードを使用すれば車のシガーソケット12Vからも動作できます。
標準付属品は全て本体に収納可能
アダプタや車載用DCコード、ホースは全て本体に収納可能。細かいアクセサリも散らばること無く本体と一緒に運搬できます。
適正空気圧で停止する自動停止機能搭載
指定の空気圧で自動的に動作が止まる自動停止機能を搭載。適正空気圧の設定でパンクや破裂などのトラブルも防げます。
マキタ 充電式空気入れ MP001G/MP181Dとの違い
電動工具ブランドが販売する1,000kPaクラスの空気入れとしては、マキタ MP001G/MP181Dが競合モデルになります。
空気入れの基本的な仕様となる最高圧力はほぼ同等であるため、使用用途としてはほぼ同じです。
製品として異なる点は、吐出量と高容量モードの有無、サイズ感になります。
吐出量に関しては、マキタコードレス空気入れの方が若干高く、大きなタイヤの空気入れ作業にはマキタ空気入れの方が優位となります。ただし、HiKOKI UP18DAは高容量モードがあるため、浮き輪やエアーマットのような空気の量を必要とするレジャー的な用途ではHiKOKI空気入れの方が良さそうです。
取り回しに関しては、付加機能がある分HiKOKI UP18DAが優れているものの、小さく軽量で吐出量の大きいマキタ空気入れの方が優位と言えるでしょう。個人的な比較としては、HiKOKI UP18DAは家庭やレジャー用途に向いたモデル、マキタ空気入れは業務向けモデルと言えそうです。
製品名 | UP18DA | MP001G MP181D |
---|---|---|
外観 | ||
最高圧力 | 1,100kPa 160PSI 11Bar |
1,110kPa 161PSI 11.1Bar |
吐出量 | 高圧モード:14L/min (200kPa時) 高容量モード:430L/min |
MP001G:24L/min MP181D:22L/min |
動作電源 | 14.4V / 18V / シガーソケット12V | MP001G : 40Vmax MP181D : 18V |
重量 | 3.5kg (BSL36A18X装着時) |
MP001G:2.8kg(BL1860B装着時) MP181d:2.7kg(BL4025装着時) |
寸法 | 328×259×185mm | MP001G:320×108×231mm MP181G:316×108×231mm |
本体価格 | 19,800円(税別) | MP001G:20,000円(税別) MP181G:18,900円(税別) |
販売年月 | 2024年01月 | 2021年07月 |
ベースはmetaboブランド品、周辺機器分野はメタボの影響増
充電式タイプの空気入れは、2017年にダイレクトテレショップがテレビ通販で発売を始めたエアホークプロを皮切りに普及が進んだ製品です。エアホークプロの発売以降、中国ブランドの輸入品やマキタなど数多くのメーカーが参入し、 2020年に発売したマキタ MP180Dの発売以降はHiKOKIユーザーも長く望んでいた分野の製品です。
今回の製品は、工機HD子会社のメタボブランドの製品AK 18 Multiをベースに日本向けにローカライズした製品です。以前紹介したコードレス集じん機 RP18DAもメタボ製品であったことから、電動工具以外の製品はメタボ製品のローカライズが主流になるものと予想しています。
さて、今回のUP18DAに関しては、遂に発売が行われたHiKOKIユーザー念願の製品と言えるでしょう。
ただし、エアホークプロから遅れること7年、マキタから遅れること4年の製品であり、通販サイトやディスカントショップでは中華ブランドのバッテリー搭載空気入れが大量に販売されていることもあり、潜在的な市場の需要はほぼ満たされている状態での製品投入となります。
製品仕様的には付加価値も含めて優秀な製品ではあるものの、全体的な外観デザインが家庭向けやレジャー・アウトドア向けのイメージが浮かび、業務用途としては少し敬遠されてしまいそうな点、そして製品投入が遅すぎた点が少し残念と言えるのかもしれません。
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2021年7月発売