
電動・エア工具を製造・販売する工機ホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は、電動工具ブランド HiKOKI(ハイコーキ)からHiKOKI コードレスインパクトドライバ WH3DAを2026年2月より全国の電動工具取扱販売店などを通じて発売する。新型のタブレス3.6V蓄電池の採用により25N・mの最大締め付けトルクを備え、ジョイスティックスイッチで精密作業でも安定した締付け作業を実現した。希望小売価格は13,400円(税抜)
目次
HiKOKI コードレスインパクトドライバ WH3DA
電動工具ブランド HiKOKI (ハイコーキ)を展開する工機ホールディングス株式会社は、コードレスインパクトドライバ WH3DAを発売します。

WH3DAは、3.6V動作のペンインパクトドライバです。
従来のペンインパクトドライバは7.2V蓄電池で動作する製品が広く使われていますが、今回のWH3DAはタブレスバッテリーを採用した新型のT-PWR採用のBCL350T蓄電池の採用によって、3.6V蓄電池ながらも最大25N・mの最大締め付けトルクを達成するペンインパクトドライバとなりました。
取り回しに優れた小型ボディに倒す動きで回転をコントロールするジョイスティックスイッチを採用しており、繊細な初期食い込みから仕上げまでゆっくり・じわっと・一定の丁寧な締付けを可能にします。
らに、2灯式 LEDライト(操作後 約10秒点灯)により暗所での視認性を確保。ピストル型/ストレート型の2WAYデザインと細径ハンドル を採用し、取り回しと作業姿勢の自由度を高めました。
販売仕様は、蓄電池と充電器が付属するWH3DA(2JS)と本体のみのWH3DA(NN)で販売します。

- WH3DA(2JS) 本体のみ 希望小売価格25,000円(税抜)
- WH3DA(NN) 本体のみ 希望小売価格13,400円(税抜)
WH3DL 製品仕様 (7.2Vモデル WH7DL比較)
| 製品名 | WH3DL | WH7DL |
|---|---|---|
| 外観 | ![]() |
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| 能力(小ねじ) | 3~8mm | 3~8mm |
| 能力(普通ボルト) | M3~M8 | M3~M8 |
| 能力(高力ボルト) | M3~M6 | M3~M6 |
| 能力(木ネジ) |
22~45mm | – |
| モータ方式 | ブラシモータ | ブラシモータ |
| 最大締付トルク | 25N・m | 25N・m |
| 無負荷回転数 | 0~2,700min-1 | 0~2,400min-1 |
| 打撃数 | 0~3,000min-1 | 0~3,000min-1 |
| 防水防じん | × | × |
| LED | 2灯 | 1灯 |
| 蓄電池 | 3.6V | 7.2V |
| 重量 | 0.58kg | 0.58kg |
| 寸法 | ピストル形状:233×158mm ストレート形状:306mm |
– |
| 本体価格 | 13,700円(税抜) | |
| 販売年月 | 2025年2月 | 2013年3月 |
製品の特徴
「3.6V蓄電池で動作する25N・mペンパクト」

WH3DAは、3.6V蓄電池で動作するペンインパクトドライバです。
動作電圧は3.6Vですが、新型のT-PWR(ティーパワー)バッテリーの採用によって7.2Vペンインパクトと同じ25N・mの最大締め付けトルクを実現しています。
従来のペンインパクトドライバは、7.2V蓄電池の搭載によって握り部分の周長が太くなっていましたが、3.6V蓄電池の採用によって握り部周長が細くなって握りやすくなっています。
専用のタブレス3.6V-5.0Ah蓄電池 BCL350Tも同時発売

WH3DAは、新型の3.6Vリチウムイオン電池のBCL350Tを使用します。
BCL350Tは、高出力に対応するタブレスセルを採用するT-PWRバッテリーであり、従来3.6V蓄電池のEBM315の約2.5倍の最大出力を実現することによって、今回のWH3DAの性能を実現しています。
残念ながら、WH3DAは従来3.6V蓄電池のEBM315には対応しておらず、今回同時発売するBCL350T蓄電池でしか動作しないため注意が必要です。

業界初のジョイスティックスイッチ採用で直感的な動作

持ち手の指1本でスピーディーな切替操作ができる、業界初のジョイスティックスイッチを採用。スイッチを押すとスローモードの回転数を変更できます。
スティックを前に倒すと回転数を調節してねじをゆっくりと一定速度で締付けることができるスローモードを搭載。カムアウトを防止し、仮止め作業にも便利です。

差し込むだけのワンタッチビット装着

ビットを押し込むだけで装着できるワンプッシュビット装着を採用。
工具を構えたまま素早くビット交換ができ、作業の流れを中断しにくい構造です。片手でのビット交換が容易なため、高所作業や姿勢が安定しない場面でも安全かつ効率的に作業できます。
ピストル型とストレート型の2形状

奥まった場所ではストレート型でまっすぐ押し込み、通常作業ではピストル型で安定操作が可能です。
細径ハンドルにより握りやすくなり、長時間作業でも疲れにくい設計です。作業対象や姿勢に応じて形状そのものを変えられるため、ビットの入り角の安定化や押し付け力の最適化が図れます。
誤作動を防ぐロックボタン

持ち運び時の誤作動を防止し、ロック中は手回しドライバーとしての使用も可能です。
狭所での体勢変更時や工具収納時の不意な回転を抑え、現場での安全性と部材保護の両面で効果を発揮します。
2灯式LED ライト(約10秒点灯)で暗所の視認性を確保

2灯式 LED がビット影を抑え、作業位置を明るく照射します。
操作後も約10秒間点灯が続き、暗くて狭い現場でも正確な位置合わせが可能です。点灯は約10秒間維持されるので、姿勢を整える間も手元が暗くならず、ねじの頭や下地の状態を落ち着いて確認できます。
挑戦的な3.6Vペンパクトは新しいスタンダードになるか
WH3DAを一言でいえば、25N・mクラスのペンパクトながらも3.6Vバッテリーで動作するようにしたペンパクトです。従来モデルのHiKOKIペンパクト WH7DLの発売が2013年であり、約13年ぶりとなる本機はある意味で革新的とも言える製品仕様を備えたモデルと言えます。
WH3DAは新型蓄電池のT-PWR BCL350Tの専用バッテリー動作となっており、従来3.6VのEBM315で使用できなくなってしまった点は残念と言えますが、バッテリー容量的には7.2VのBCL715が10.8Whだったのに対し、BCL350Tは18Whになって容量が7.2V蓄電池より向上しているため、作業量的に問題を感じることは無いと考えられます。
唯一、不安を感じるのは動作電圧が低くなることによる高負荷・低残量時の挙動ですが、そのあたりはタブレスバッテリーの性能と電子制御によってある程度は緩和されているのではないかなと思っています。
あとは、実際の使い勝手なのですが、3.6V化によって握り部分の周長が小さくなって握りやすくなった点が利点となっているものの、正直なところ、WH7DLの握り部周長で困ることはほとんどないため、フィーリング的に「使いやすくなったね」程度のものだと思っています。それよりも、スイッチが左右対応だったWH7DLのトリガスイッチから片面だけのジョイスティックスイッチになってしまったので、原則として右手使用の製品となった印象が強く、実際の使い勝手などを展示品などで確認した方が良いかもしれません。
また、ジョイスティックスイッチは今回新しく採用したスイッチですが、ジョイスティックスイッチは昨今のゲーム機市場などで粉じんに弱い印象が強いため、そのあたりで接触不良などが起きないかが気になるところです。
ちなみに、この先7.2VもタブレスにしてWH7DLをより上位のモデルを出して欲しいとする要望もありそうなのですが、個人的に7.2Vのタブレス化は難しいのではないかと思っています。
T-PWRに使われているタブレスバッテリーは21700セルですが、これは従来の18650セルよりも太いバッテリーセルとなっています。BCL350Tは端子分の全長を長くすることで21700セルを納めているようですが、7.2V蓄電池は18650セルが入る太さギリギリの周長であり、WH7DLとの互換性の排除が必要になるため、7.2Vタブレス化は行わないと予想しています。
また、今回のWH3DAは7.2Vで動かしていたペンパクトの常識をタブレスバッテリーによって3.6Vで実現した型破りな製品な訳ですが、これまでのHiKOKIの製品開発の道理として、今回のWH3DAの登場によって高出力化に高電圧は必ずしも必要とするものではないとする考え方になり、マルチボルトによる36V化で高電圧化の利点を説いていたこれまでのHiKOKIの道理が覆されるような製品になってしまったとも言えます。
これが良いか悪いかは別の話として、この数年の間でHiKOKIは大きく組織再編されており、HiKOKIの方針や考え方も根本的に変わってきていることを象徴するような製品と言えるのかもしれません。






(4.5 / 5)



