京セラインダストリアルツールズ株式会社(社長:鈴木 健二郎)は、2023年11月に充電式スクリュードライバー BDX-4Vを発売する。USBコネクタを備えドライバー本体に充電でき、電動動作時に2.5N・m、手動動作時に5.0N・mの締め付けトルクを実現する。希望小売価格は5,800円(税別)
目次
京セラ 充電式スクリュードライバー BDX-4V
京セラインダストリアルツールズ株式会社は、2023年11月に充電式スクリュードライバー BDX-4Vを発売します。
BDX-4Vは、USB充電式の電動ドライバーです。USB Type-Cコネクタを備えUSB充電器から充電でき、電動動作時に最大2.5N・m、手締め動作時には5.0N・mの締付け作業に対応できます。
電動動作時には3段階の締め付けトルク切り替え機能が可能で、LEDライト搭載で薄暗い場所でも使用できます。
販売仕様は本体のみのBDX-4Vで販売します。
- BDX-4V 本体のみ 希望小売価格5,800円(税抜)
BDX-4V 製品仕様
製品名 | BDX-4V |
---|---|
外観 | |
ビット | 六角6.35mm |
最大締付トルク(電動) | 高:2.5N・m 中:1.2N・m 低:0.6N・m |
最大締付トルク(手動) | 5N・m |
充電端子 | USB Type-C |
バッテリー電圧 | 3.7V |
重量 | 0.28kg |
寸法 | 135×35×34mm |
本体価格 | 25,500円(税別) |
販売年月 | 2023年11月 |
製品の特徴
「電動と手動で両方使える電動ドライバー」
BDX-4Vは、モータによる電動動作と手動動作の両方で締付け作業ができる電動ドライバーです。
電動動作時に最大2.5N・m、手締め動作時には5.0N・mの締付け作業に対応できるので、日常のちょっとしたDIY作業に活躍できます。
3段階のトルク調節機能を搭載
電動動作時の締付けトルクを調整できる3段階のトルク調節スイッチを搭載。素早い締付けから精密な作業まで幅広く対応できます。
USB Type-C端子搭載でUSB充電対応
本体後方にUSB Type-C端子を搭載しており、USB充電器から充電できます。
ただし、製品カタログでは従来のUSB Type-A端子のみ対応としており、USB PD充電器に対する動作保証はなさそうです。
薄暗い場所でも使えるLEDライトを搭載
本体先端には白色LEDライトを2基搭載。薄暗い場所でも確実にネジ頭を捉えることができます。
中国Chervon社 DEVONブランドのOEM品
今回のBDX-4Vに関しては、中国メーカーChervon社の電動工具ブランド DEVONが販売する5616-Li-4に京セラロゴ印刷したOEM品です。
製品仕様としては悪くない製品と言えるものの、もともとこのクラスの製品はDIY向けの製品として昔から数多く販売されている製品で、2018年のベッセル電ドラボール発売以降は、より取り回しに優れるボールグリップ式電動ドライバーの方が主流となったため、色々と周回遅れな印象の強い製品です。
もともと京セラインダストリアルツールズは企業規模の大きい電動工具ブランドではなく、国内強豪のマキタ、ハイコーキと比較すると吹けば飛ぶほどの小さいブランドです。
京セラ的には、2022年に鳴り物入りで開発したDPバッテリーを京セラ工具ブランド世界展開の肝としたかったと思いますが、筆者の印象として市場に浸透しているイメージは一切無く、電池パックの構造的に最も発展の余地の少ない仕様であり、良くてこの数年で対応製品が2~3品が出たのちにひっそり終了するシリーズになるだろうと予想しています
そんな状態でありながらも京セラグループの一員に加わったために、世界戦略を余儀なくされている状態であり、少ない開発人員でも製品開発ペースを上げるためにOEM品を活用せざる得ない状態にあるのかもしれません。
実際、ここ最近の傾向として、新製品のポータブル電源は日本主導の開発は事実上不可能な製品のためどこかのOEM品である可能性が高く、先日発売した溶接機もSUZUKIDのOEMです。
この傾向から、今後の京セラインダストリアルツールズの方針は工具メーカーと言うより、京セラのブランドを振り回した工具商社のような事業体になっていくのではないか?と予想しています。