
記事内で紹介する製品は海外地域の情報を元に構成しております。記事公開時点で国内向けの正式情報は開示されておりません。当記事の内容によるマキタ日本法人及びマキタ取扱店へのお問い合わせはお控え下さい。
目次
Makita HIGH-OUTPUT BATTERY BL4080H
海外地域のMakitalは、40Vmaxシリーズの新型バッテリ BL4080Hを発表しました。

BL4080Hは、40Vmaxバッテリの8.0Ahモデル BL4080Fバッテリと同じサイズのケースにタブレスセルを採用した40Vmaxバッテリで、最大出力がBL4080Fの2.8kWから3.7kWまで向上しているのが特徴です。
本バッテリの装着により充電式チェンソー UC030G (未発売製品)ではエンジン式50mL相当の出力性能を実現しており、バッテリ動作の製品ながらもACコード式やエンジン式を凌駕する性能を実現します。
2025年8月時点では、一部の海外makitaでのみ販売予告が行われており、日本発売に関する情報は今後の続報待ちとなります。
製品の特徴
「タブレスセル採用の40Vmax 8.0Ahバッテリ」

BL4080Hは、40Vmaxバッテリの8.0Ahモデル BL4080Fバッテリと同じサイズのケースにタブレスセルを採用した40Vmaxバッテリです。
BL4080Fバッテリの最大出力性能は2.8kWと電動工具用バッテリーとしては高い水準の出力性能を持つバッテリですが、今回のBL4080Hバッテリーはそれよりもさらに35%高い3.7kWの高出力性能を実現しています。

無茶な製品だがそれでも通してしまう所はマキタらしさ
マキタの40Vmaxバッテリーシリーズに関しては、最大出力によって接尾辞が変わる仕様のようです。たとえば、2kW以下は無印、2.0~3.0kWになると「F」が付き、3kW以上で今回の「H」が付く──という法則になるのかもしれません。このあたり、将来的に4kWや5kWといった区切りに到達したとき、どんな接尾辞を使うのかと考えると、ユーザーが混乱しないようなネーミング戦略という点では、あまり深く考えていない印象もあります。
さて、今回のBL4080Hに関してですが、性能向上としては順当ですが、正直やり過ぎとも思っているバッテリーだと思っています。というのも、BL4080Fの2.8kWですら持て余し気味なところがあるのに、さらに上の3.7kWまで引き上げてどうするのかと言う気もしてします。ただ、こういう無茶を通してしまうところが、マキタのどこか憎めない魅力なのかもしれません。
一応、BL4080Hは同時発売予定の「エンジン式50mL相当 充電式チェンソー UC030G」のために開発されたバッテリーという立ち位置のようです。BL4080F(2.8kW)では出力が足りなかったため、タブレスセルを採用して出力性能を底上げする必要があった、というのが背景にあると考えられます。
電動工具用バッテリーそのものとしては、出力性能は高ければ高いほど良いのは間違いありません。ただし、それが明確な効果として現れるのは、業務用クラスのチェンソーやパワーカッター、大径ディスクグラインダーなどのハイパワー機種に限られます。インパクトドライバーや丸ノコといった一般的な工具では、その恩恵を実感しにくいのが現実です。そういう意味でも、BL4080Hは多くの電動工具ユーザーにとっては縁のない、特殊な用途に向けたバッテリーと言えるかもしれません。
BL4080Hの発売日に関しては、ULで既に本製品名が登録されていたので、実際の発売もそう遠くはないと予想しています。実際の発売はMUC030Gと同時期になり、先日解説したBL1890/BL18120よりも早く発売するのではないかと考えられます。

ちなみに、日本のマキタ公式ページ上の充電式クリーナ CL121Dに本バッテリの記述がありますが、本製品はスライド10.8Vシリーズで40Vmax対応製品では無いので誤記と考えられます。

まとめ

Makita HIGH-OUTPUT BATTERY BL4080H
VOLTECHNO製品評価 (4 / 5)
BL4080Fバッテリと同サイズの超高出力バッテリ
- 最大出力が3.7kWに向上
- 高価格
未発売製品