マキタは2019年11月に40Vmaxシリーズ対応の充電式レシプロソー JR001Gを販売する。
36Vバッテリーを搭載するJR001Gは、高い切断性能と耐久性、そして防じん防水構造IP56に対応するレシプロソーとなっている。
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マキタ 充電式レシプロソー JR001G
マキタが2019年11月に販売するレシプロソー『JR001G』は、同年10月に発表した40Vmaxシリーズの新製品だ。本製品は、40Vmax発表時の10月に近日販売が予告されていた8機種のうちの1製品となる。
切断性能も大幅向上、軽量スリムボディにより取り回しやすいモデルに
JR001Gの本体重量は、36VモデルのJR360Dの4.6kgと比較して0.4kg軽量化されて4.2kg(バッテリ含み)となっている。ちなみに、マキタ18Vバッテリーの重量は1つあたり500g~600gなので、本体重量そのものとしては若干増加しているものと考えらえる。
ちなみに、本体重量としては18VモデルのJR187Dの方が3.7kgと軽量であり、クラス最軽量とはあくまでも36VモデルのHiKOKI CR36DA(4.5kg)との比較となる。
切断性能は18V×2本シリーズ「JR360D」から鋼管切断時のスピードで約70%の向上となっている。電圧が同じでバッテリーセル本数を考えれば明らかにJR360Dの方が高出力性を確保できると考えられるのだが、この点については40Vmaxバッテリーの最適放電システムが関連しているものと予想される。
木材切断ではSPF材の2×10材の切断時で約40%の切断スピードアップとなっている。
作業量は18Vモデルから若干低下
40Vmaxシリーズで気になるのは作業量だが、18VモデルのJR187Dと比較すると、バッテリー容量の少ない分、作業量も若干低下してしまうようだ。
18Vモデルのバッテリーは18V 6.0Ahでありバッテリー容量108Whとなっているが、40Vmaxでは36V 2.5Ahとなるためバッテリー容量そのものが90Whと減少してしまっている。
40Vmaxの現時点の優位点は高負荷時の作業性となるため、1充電当たりの作業量が低下しても問題ないか、BL4040(144Wh)バッテリーを手配する必要はないか、などの判断が必要になるだろう。
防じん・防水保護等級「IP56」に対応
IP56に対応したレシプロソーとしてはPanasonicからEZ45A1が販売されている。そのためか、マキタはこの特徴をあまりアピールしていない。しかし、解体作業で屋外作業や粉じんの舞う環境下での作業が多い製品にとってIP56対応は非常に意義のある構造だと考えている。
特にバッテリーの防じん防水性能も合わせて、レシプロソー全体がIP56等級の保護性能を持つため、屋外で使用するユーザーにとってIP56対応は朗報となるだろう。
振動に強いラバージョイント構造でターミナルを保護
レシプロソーはハンマドリルと並び振動が大きな電動工具であるため、振動対策も必須となっている。仮にこの部分に問題があると、製品使用中にバッテリーレール部分が摩耗してガタツキが大きくなり、接点摩耗を引き起こす可能性がある。
40Vmaxバッテリーはターミナル接点面積が大きく通電も安定しており、さらにJR001Gに搭載されたラバージョイント構造は長期的な製品耐久性にも繋がると考えらえるため、他社にはない大きなアドバンテージとなるだろう。
縦クランクや工具レス構造など使いやすさも重視
レシプロソーの内部構造としては、マキタで採用されている縦クランク構造が搭載されている。縦クランクは本体内部のバランサの回転によって上下方向に荷重がかかる構造となっており、食い付きが良くなっているのが特徴だ。
また、ブレード交換やシュー位置調整なども工具レスに対応しており、実際の現場などでの調節も簡単に行うことができる。