今回は、QPADのハイエンドゲーミングマウス 8K Laser Pro Gaming Mouseを紹介していきます。
QPADは聞きなれないデバイスメーカーですが北欧スウェーデンのゲーミングデバイスメーカーです。日本ではあまり聞きなれないデバイスメーカーですが、数々のプロゲームチームのスポンサーにもなっているデバイスメーカーです。
目次
QPAD 8K Laser Pro Gaming Mouseの概要
QPAD 8K Laser Pro Gaming Mouseは、8200CPIのレーザーセンサー、確実なトラッキングを実現する32ビットARM M3プロセッサ、プロファイルや感度・マクロを管理できる強力なソフトウェアなどを備えたゲーミングマウスです。
8K Laserは、ゲーミングマウスにありがちな特殊なギミックを搭載していない7ボタンのシンプルなマウスになっています。余分なギミックがない代わりに、ARMプロセッサやレーザーセンサーなどを搭載しているため、基本的なスペックを高めたゲーミングマウスと言った印象を受けます
8K Laserは人間工学に基づいた左右非対称デザインになっていて、右利き用の形状をしています。この形状は個人的に非常に持ちやすい形状になっています。
側面部分に配置されている2ボタンは、他社のゲーミングマウスと比べ前面上部に側に配置されています。
前面は特筆すべき内容はありません。見る限りコードアーマーは汎用品のようです。
本体右側の形状は左右非対称マウスでよく見かける形状ですが、他社のマウスよりもエッジとRが強くなっています。一見ありがちな形状でありながら、薬指と小指のフィット感が特に素晴らしく、非常に持ちやすい素晴らしいデザインになっています。
裏面にはシリアルナンバーが刻印されたシールが貼られています。ソールの面積は標準くらいでしょうか。
8K Laser Pro Gaming Mouseの仕様
センサー技術 | ゲーミンググレードレーザーセンサー |
感度 | 200 – 8200 CPI (カウント/インチ) |
最大アクセラレーション | 30 G |
最大速度 | 3,8m/秒 | 150 IPS (インチ/秒) |
イメージプロセッシング | 10.8 MPS (メガピクセル/秒) |
USBレポートレート | 125, 250, 500, 1000 Hz |
USBデータフォーマット | 16ビット/軸 |
ボタン数 | 7 |
設定ピクセル | 30×30ピクセル |
サンプリングレート | 12.000 FPS (フレーム/秒) |
ケーブル | 編組ケーブル2メートル |
USBプラグ | 金メッキUSB |
レスポンスタイム | 1 ms |
MCUコントローラーユニット | 32ビットARM M3 72Mhzプロセッサ |
バックライト | RGB LED 1670万色 |
インストール | プラグ&プレイ |
オンボードメモリ | 128 kb |
メインボタン | オムロンスイッチ/ 左右/2000万回クリック可能 |
形状 | 右利き用/エルゴノミック形状/5フィンガーグリップ |
ソフトウェア | より高度な機能が使えます |
梱包形態や付属品
梱包箱は厚紙でできた箱をスリーブで囲んだ作りになっていて、スリーブを横にずらすと個装箱を取り出すことができます。最近の海外製デバイスはみんなスリーブを使用しますね。
付属品は少なく、ポーチと替えのソール、QPADのロゴシール2種類が付属しています。
ゲーミングマウスにポーチが付属しているのはなかなか珍しいです。大会などで持ち歩くことも想定しているのでしょう。ポーチはメッシュ素材になっていてマウス本体を傷つけないような厚手の生地になっています。
持った時の質感や使用感
8K Laser Pro Gaming Mouseの表面は、肌が吸いつくような非常に丁寧なラバーコーティングが施されています。LogicoolやMicrosoftのマウスよりもしっかりしたコーティングで手に馴染む感じがします。
また、ハウジングの剛性は非常に高く、マウス本体を強く握っても本体のきしむ音が全くがしません。前回紹介したGXT155はなどは少しだけハウジングの歪む音がしていましたが、それと比べると堅牢なハウジング構造になっているようです。
8K Laserは非常に軽く底面の滑りもいいため、フットワークに優れた機敏なマウスと言った印象を受けます。
実際に振り回してみると、マウス本体右側の薬指と小指を置く部分の形状のフィット感が素晴らしく、ラバーコーティングの滑り止めと合わせて、軽い力のつまみ持ちでもしっかりとマウスを保持することが出来ます。
マウス本体重量やクリック加重の測定
QPAD 8K Laser Pro Gaming Mouseの本体重量は、ゲーミングマウスの中では比較的軽い110g程でした。左右非対称の大型マウスの中では軽量な部類です。ちなみに、重量調整のウェイトなどはなく重量調整はできません。
なにか他にマウスの特徴を数値的に表すことが出来ないかなと言うことで、スイッチ加重量を測ってみることにしました。テンションゲージでクリック部分を押し付けて、スイッチが押された時の加重を測定します。
測定結果は左クリックが約24gで、右クリックが約12gでした。これは非常に少ない力でクリックできることを示しています。ちなみに通常のOAマウスで40g、オムロンのスイッチを採用したゲーミングマウスなどは30gが平均値です。
この軽さは、スイッチの位置とハウジング構造による影響だと考えられます。実際に使用してみた感じでもクリックの軽さを感じることができます。また、左クリックと右クリックで重量が違いますが、これはスイッチの影響ではなくボタン部分の微妙なハウジング形状の違いによるものでしょう。
※クリック加重については、スイッチやハウジングの経年変化などにより変化します。参考値としてご覧ください。
QPAD 8K Laser Pro Gaming Mouse ユーティリティ
8K Laser Pro Gaming MouseにドライバCDは付属しておらず代理店HPや公式サイトのサポートHPからダウンロードすることが出来ます。ドライバインストールを行わなくても標準マウスドライバが適応されますが、その場合はCPIやキーコンフィグの設定することができなくなります。
ソフトウェアは英語、中国語のみの対応になっており日本語は未対応となっているようです。
ゲーミングマウスの管理ソフトは、凝ったデザインのゴテゴテな管理理画の使いにくい印象が強いのですが、このQPADのユーティリティは非常にシンプルで使いやすいインターフェスになっています。
ボタンコンフィグ
BUTTON ASSIGNMENTではボタン機能の割り当てを行うことが出来ます。QPADのマウスは左クリックを含めた全てのボタン割り当てを変更することが出来ます。
マウス基本設定
BASIC SETTINGはWindows上のマウス設定と同じ管理を行うことが出来ます。マウスの加速やホイールのスクロール量など、基本的な設定はこの画面で行います。
8K Laser Pro Gaming Mouse設定
ADVANCED SETTINGではマウス本体のCPIや加速度を設定することが出来ます。ここの設定はマウス本体に書き込まれるようです。
マクロ設定
MACRO RECORDINGではキーに割り当てるマクロを記録することが出来ます。
今まで何個かゲーミングデバイスを使ってきましたが、個人的にはQPADのマクロ設定画面が一番使いやすいと思っています。QPADのマクロ設定は非常にシンプルなインターフェースながら基本的な機能を全て備えており、マウスだけではなくキーボードのキー入力も記録できるのは嬉しいポイントになっています。
非常に強力で使いやすいマクロ機能を備えてはいる8kマウスですが、マウス本体にボタンが7つしかないのは少し残念です。
ちなみに、マクロの記録を行うには先にマクロの名前を入力してからでないとSTART RECODINGボタンが押せないので注意しましょう。
LED点灯色の設定
LIGHT SETTINGSではマウスに搭載したLEDライトの色を調節することが出来ます。ゲーミングマウスではおなじみの機能ですね。
LEDの設定をColorFlowにすると下の動画のように様々な色がランダムに点灯するようになります。
フィット感に優れた操作感の軽さがウリの良いマウス
1万円付近のミドルレンジのゲーミングマウスは、非常に製品が多くゲーミングマウス各社で様々な特徴を備えたマウスが販売されています。その中でもQPAD 8K Laser Pro Gaming Mouseは1万円付近の価格ながら、シンプルでいてフィット感に優れたデザイン、マクロを始めとした充実の機能、レーザーセンサによる確実な追従性など、ゲーミングマウスとして高い基本性能を備えつつも、コストパフォーマンス性に優れた非常に優秀なマウスと言えます。
まだ、このサイズのゲーミングマウスとしては軽量なのも見逃せません。本体重量が軽いのも特徴になりますが、特筆すべきはクリック加重の軽さでしょう。その軽さを生かした操作性の良さはゲーミングマウスとして8k Leserに他のマウスには無い特徴を与えています。
少し心配なのが、ラバーコーティングの耐久性です。ラバーコーティング自体はしっかりとしたものなのですが、マウスの宿命と言うかコーティングの宿命と言うか、この手のコーティングは遅かれ早かれ剥がれてきてしまいます。どれくらい持つかはこの先も使用を継続して検証していきたいと思います。