IoT・スマートホーム事業を手掛けるSWITCHBOT株式会社(本社 : 東京都渋谷区)は、5月15日(水)から全自動給排水システムおよびリアルタイムモップ洗浄機能を搭載した「SwitchBot お掃除ロボットS10」を発売する。世界初のデュアルステーション設計による水道直結で全自動給水と排水を実現する。希望小売価格は119,820円(税込)
本記事は、SwitchBot様よりレビュー用サンプル品の提供を受けて構成しております。
目次
SwitchBot お掃除ロボットS10
IoT・スマートホーム事業を手掛けるSWITCHBOT株式会社は、SwitchBot お掃除ロボットS10を発売します。
SwitchBot お掃除ロボットS10は、SwitchBotブランド4作目となるロボット掃除機です。
お掃除ロボットS10は、デュアルステーション設計によって集じんステーションと水交換ステーションに分けられており、水交換ステーションが直接給水する構造によってステーションへの水タンク給水を不要とするロボット掃除機です。
水拭きモップ洗浄には、回転式のRevoRoll™ローラーモップを採用しており、噴射、加圧、拭く、水切り、回収の5つのステップを繰り返すことでしつこい汚れも徹底的に除去します。
ロボット掃除機のハイエンドモデルとして、最大吸引力 6,500paの集じん仕様やモップ乾燥による悪臭防止機能、SwitchBotアプリによる機能連動など、充実な機能を搭載しています。
- SwitchBot お掃除ロボットS10 希望小売価格119,820円(税込)
お掃除ロボットS10 製品仕様
モデル | S10 |
---|---|
外観 | |
吸引力 | 6,500Pa |
ステーションボックス容量 | 4L |
水拭き | RevoRoll ローラーモップ |
バッテリー容量 | 4,000mAh |
最大稼働時間 | 140分 |
最大清掃面積 | 120m2 |
無線接続 | Wi-Fi(2.4GHz) |
音声アシスタント | Alexa, Google Assistant, Siri, IFTTT, SmartThings |
本体寸法 | φ365×115mm |
本体重量 | 5,500g |
ステーション寸法 | 412×260×207mm |
ステーション重量 | 4,600g |
水交換ステーション寸法 | 400×165×100mm |
水交換ステーション重量 | 2,200g |
販売年月 | 2024年5月 |
製品の特徴
「水道との直結構造で水交換の作業を不要にしたロボット掃除機」
お掃除ロボットS10は、 “全自動”を追求した革新的なロボット掃除機です。
ロボット掃除機の常識を覆すデュアルステーション設計で、集じんステーションとは別に給水を行う水交換ステーションを洗濯機の水道直結によって全自動給水と排水を実現します。
水交換ステーションは、高さ約10cmとコンパクトで、洗濯機や洗面台、シンクの周辺などに場所を選ばずに設置でき、同梱の配管付属品を使用して簡単に上下水道に取り付けができます。「水交換ステーション」への給電は、ロボット掃除機本体から行うため、コンセントが不要です。
拭き掃除を重視したRevoRool™ローラーモップを搭載
水拭きと同時にモップ洗浄を行うSwitchBot独自のRinseSyncテクノロジーを搭載。
従来のロボット掃除機のように、「水拭きをすればするほどモップが汚れていく」という悩みにアプローチし、SwitchBot S10では、水拭きしながらモップのセルフクリーニングを行います。
モップがずっと洗い立ての状態で最後までしっかり清掃ができ、噴射や加圧、拭く、水切り、回収の5つのステップを繰り返すことで、しつこい汚れも徹底的に掃除します。
SwitchBotアプリや製品との連携に対応するエコシステム
SwitchBotのスマートホームエコシステムの一部として、「SwitchBotハブ2」または「SwitchBotハブミニ」をつなぐことでMatter(マター)に対応し、ホームアプリから一括管理が可能です。
SwitchBot
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例えば、温湿度計とお掃除ロボットS10をSwitchBotアプリのオートメーションで組み合わせれば「湿度30%以下になったら水拭き清掃を開始する」のようなデバイス間で連動した動作なども設定できます。
ロボット掃除機から別の機器に給水&排水
さらに、お掃除ロボットS10特有の連動動作としては、今後発売予定の気化式加湿器 PlusとSwitchBot除湿器の連動動作にも対応が予定されています。
製品説明を見た時に目を疑いましたが、ロボット掃除機タンク内の水を活用する製品としては文句のつけようがありません。ラインナップを大量に揃えているSwitchBotならではの機能ではないでしょうか、コレ。
水交換ステーションのセッティングは比較的容易
今回、レビュー用のお掃除ロボットS10を頂いているので、水交換ステーションを設置してみます。
実際の手順としては、付属品の分岐チーズを洗濯機の給水と排水口に取り付けて、SwitchBot S10用のホース口を増設する形とななっています。
下図は、クイックガイドに記載している配管設置のイメージ図です。全自動洗濯機を使う築30年以内の住宅であれば、七割方この配管設置イメージに適合すると想定しています。
実際に適合するかどうかは、お掃除ロボットS10をわが家に置けるかチェック!|SwitchBot で確認できます。
チーズや配管周りのパーツは標準付属品で対応できるので、別途パイプやノズルを購入する必要はありません。
排水口に関しては、基本的に排水エルボを想定した装着構造になっています。賃貸物件などでトラップにエルボが付属していない場合は先にエルボを用意しておきましょう。→ 排水エルボ販売ページ|Amazon ちなみに、賃貸物件のエルボは基本的には貸主側が設置する設備なので、時間があれば大家や管理会社にエルボを用意してもらうことも可能です。
給水側は洗濯機の給水口から分岐水栓を使って接続
給水側の設置は洗濯機の給水口から分岐水栓を取り付ける方式で取り付けを行います。水栓を閉じて、一度洗濯機を動かしてホース内の水圧を抜いた状態にしてから給水ホースを取り外します。
全自動洗濯機を使用する場合であれば、付属している樹脂型の分岐水栓を取り付ければ完了するので、比較的容易に作業が行えます。
ちなみにこの分岐水栓にはOリングが付いていないので、装着口にOリングを装着してから取り付けしましょう。
こんな感じで分岐水栓を洗濯機に取り付けて、水交換ステーションの給水口を接続すれば作業完了です。
作業後には水栓を開閉して水漏れが無いかを確認します。
排水口は防水パン用排水トラップだが、今回は排水分岐チーズを使用
筆者の住宅は、洗濯機に防水パンを使用しているタイプです。この方式の場合、そのまま排水ホースを排水トラップに差し込むだけで作業完了ですが、水交換ステーションの排水ホースジョイント部を切らなければならないので、今後の引越しで排水口が変わることも考慮して、排水分岐チーズを使用する方法で設置してみました。
排水分岐チーズを使った接続には、チーズの挿入口を切り落として穴を空ける必要があります。のこぎりは付属してないので、無ければ100円ショップなどでのこぎりを買ってこなければいけません。
排水分岐チーズを排水ホースと排水トラップに繋げます。
バンドで固定して、S10の排水ノズルを接続すれば作業完了です。
筆者の環境は防水パンがあるので、ホースが外れてしまっても何とかなるのですが、床直結型の場合はホースバンドでしっかりと固定しましょう。不安な方は、付属品ではなく別売のホースバンドを使用した方が良いかもしれません。
作業自体は20分程度で完了できる、解説動画も充実
水交換ステーションの設置は、作業時間20分程度で完了しました。基本的に洗濯機のホースの間にチーズを噛ませるだけなので、洗濯機を自分で設置できる方であれば水交換ステーションの設置も容易にできると思います。
筆者の設置状態に関しては、排水口が洗濯機の真下であったため、掃除機を持ち上げながら作業しなければならないのが少し苦戦したポイントでした。この辺りは、排水分岐チーズを使わずに排水ホースを直接差し込んでおけば1分で終わった作業となります。
作業に不安がある方であれば、SwitchBot Supportチャンネル上で詳しい作業手順を公開しているので、そちらを見ながら作業すると良いでしょう。
ゴミ収集ステーションの設置
水交換ステーションの設置が終わったら集じんステーションを設置します。と言っても、集じんステーションは置くだけなので、簡単に終わります。
集じんステーションの集じん容量は4Lです。スペック上は90日分管理不要でゴミを集じんできる仕様を備えています。
集じん袋の取り付け部は樹脂製でした。他メーカーの製品では厚紙製が多いので、少し珍しい仕様です。
集じん口の上には、Bluetooth接続ボタンがあります。基本的にはロボット掃除機本体と接続していれば自動的にペアリングしてくれますが、手動で接続する時にはここにあるボタンを押します。
S10本体の外観構造を確認
本体正面にはAIカメラを搭載しており、障害物を検知すると、ローカル障害物回避アルゴリズムを使って自分で判断し、障害物を避ける制御を備えています。
S10は周囲検出にはLiDAR SLAMを採用しています。
上蓋を外すと、電源スイッチと集じんタンクにアクセスできます。
ダストボックスは簡単に取り外すことができます。
絡まった糸を切ったりフィルタを清掃するブラシも標準搭載です。
S10裏面はサイドブラシ×1、ゴムローラ×1、ローラーモップ×1の構成になっています。
SwitchBotのロボット掃除機は右サイドブラシの1本仕様になっています。
サイドブラシは基本的に壁際の清掃のために使われており、カメラ測定と動作制御によって右側から壁にアプローチすることで、サイドブラシ1本でも十分な清掃効率を持つようになっているそうです。
回転ブラシは純ゴム製になっています。毛が絡まり難くメンテナンスしやすいのが特徴ですが、フローリングの溝部分には少し物足りなさを感じます。
S10最大の特徴が、この回転するローラーモップです。一般的な円型モップと異なり、水吹きによる汚れの残留が少ないのが特徴だそうです。
このローラーモップは、S10側面部の蓋を開けると取り出せるようになっています。
モップを掴んでラッチを外して持ち上げると簡単に外せます。普段は自動洗浄で綺麗にしてくれるのでここを開くことはめったにありませんが、汚れてしまった時の交換も簡単に行えます。
実際にお掃除ロボットS10で清掃を試す
最後に、実際にお掃除ロボットS10を動かして清掃性能がどのようなものか試してみます。
初めて水拭きを行う時には、アプリ上で水交換ステーションの位置を指定しなければならないので、あらかじめマッピングされた図上から、水交換ステーションの位置を指定します。
位置を指示すると、水を給水するために水交換ステーションに移動します。
水交換ステーションの位置を検出すると自動的に給水モードに移行します。位置を定めながらノズル位置に合わせてバックします。
ちなみに、この動画の設置時には前方80cmしかないためか、3回に1回は位置が合わず失敗してしまいました。今はちゃんと前方1mの余裕がある場所に移して運用しています。
給水が終わるとローラーモップによる清掃が始まります。S10の水ぶき清掃に関しては、水拭き時の接触面積が円型モップに比べて小さいことから、清掃能力は低いものと思っていましたが、実際に見てみると十分に清掃できていることがわかります。
円型モップは濡らして回転させる仕様ですが、その分外周部に汚れが堆積しやすく、清掃時間が長いと汚れがモップから取れてしまうケースもあり微妙に汚れが残ってしまうことがあります。
しかし、S10の円筒モップは接地面積が少ない分、効率的に給水と汚水タンクへの回収が行われるため、モップに残留する汚れが少なく、長く水拭きしても綺麗な状態を保てるのだと思います。
位置検出については、カメラによる検知とSRAM LiDERでカーテンも器用に避けてくれるほどの高い精度がありました。複雑に配置された障害物もよけながら掃除できるギリギリの部分までアプローチしてくれます。
個人的に嬉しいのが、カーペットを検知して自動的にモップをリフトアップしてくれる構造があることです。
回転式モップでこの機能を搭載しているロボット掃除機は、基本的に10万円超のハイエンドモデルがほとんどなので、セール期間中とは言え9万円を切る価格でこの機能を搭載しているのは驚異的です。
ちなみに、清掃開始直後に給水が始まるのは初回だけで、基本的に排水と同時に給水も行うので、次回の清掃からはS10タンク内の水を使って清掃が始まる仕様となっています。
ロボット掃除機の到達点、完全自動化に偽りなしの完成形
筆者は過去、水拭きモップ機能を搭載するロボット掃除機を何度かレビューしてきましたが、今回のSwitchBot S10に関しては、ロボット掃除機を運用する楽さが別格の製品だと思っています。
人は便利なものを用意されるとどこまでも怠惰になる生き物で、最近のロボット掃除機は床の水拭きまでしてくれるというのに、水タンクの交換やモップの取り外しさえ面倒に思ってしまいます。そういう意味で、今回の自動給水&汚水処理とモップリフトアップはロボット掃除機の一つの到達点と断言できる製品です。
SwitchBotのロボット掃除機に対するイメージとしては、正直なところ「SwitchBotアプリで制御できるのが利点かな」くらいに思っていたのですが、今回のS10に関しては、他社ハイエンドモデルとも遜色がない製品仕様であり、度肝を抜かれています。
とは言え、集じん性能面においては他社ハイエンドモデルと比較してしまえば、ロボット掃除機で高いシェアを持つiRobotやECOVACSが勝る製品もあるのですが、今回のS10に関しては、コストパフォーマンスの部分で圧倒定な優位さがあります。セール中とは言え、9万円を切る価格でステーション集じん+自動給水+モップリフトアップ+AIカメラ制御+SwitchBotアプリ連携搭載で販売しているのは、色々と吹っ飛んでいる価格だと思っています。
少し気になる点と言えば、ロボット掃除機としての機能が全部入りであるため、本体の全高が他社品ハイエンドモデルと比較して高くなっている点です。筆者の自宅では困らなかったのですが、ロータイプテレビ台のような床との隙間が少ない家具を置いている場合には注意が必要かもしれません。
あと、水交換ステーションの給水排水時には、数滴だけ水が垂れてしまう場合があります。木材床では水濡れの跡が残る可能性があるので、マットを敷いておくのが無難かもしれません。
製品や機能面での要望としては、ドアの開閉も自動でしてくれる周辺機器が欲しくなってしまうところでしょうか。集じんステーションの設置場所はリビングに置くとしても、水交換ステーションは洗面所周りに設置することになるため、ドアで仕切られたところも自動で開けてくれるような新製品が欲しいところです。
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