
株式会社イチネンTASCO(本社:大阪府東大阪市)は2025年2月にデュアル型ウルトラミニ真空ポンプ TA150ZMを発売する。ルームエアコンの設置に対応する25.8L/minの排気速度と18Paの到達真空度を備えており、マキタ18VバッテリとACアダプタの2電源動作に対応する。希望小売価格は37,000円
目次
イチネンTASCO デュアル型ウルトラミニ真空ポンプ TA150ZM
株式会社イチネンTASCOは、2025年2月にデュアル型ウルトラミニ真空ポンプ TA150ZMを発売します。

TA150ZMは、マキタ18VバッテリとACアダプタの動作に対応する軽量タイプのエアコン設置作業用真空ポンプです。
排気速度25.3L/minと到達真空度18Paのシングルステージ仕様によってルームエアコンの設置作業に対応しており、新冷媒対応の逆流防止機構の標準搭載によって幅広い冷媒での作業に対応します。
満充電の18V-5.0Ahバッテリの装着時でルームエアコン8台分(約120分)の作業量に対応します。
販売仕様は、本体のみのTA150ZM-1とケース(TA150CS-21)が付属するTA150ZMで販売します。
- TA150ZM ケース付属 希望小売価格44,600円
- TA150ZM-1 本体のみ 希望小売価格37,000円
TA150ZM 製品仕様
製品名 | TA150ZM |
---|---|
外観 | ![]() |
排気速度 | 25.8L/min |
ロータ方式 | シングルステージ |
到達真空度 | 18Pa |
オイル量 | 80 ml |
吸気口 | 5/16″オスフレア |
動作電源 | マキタ18V / ACアダプタ |
重量 | 2.9kg |
寸法 | 224×120×156mm |
本体価格 | 37,000円(税別) |
販売年月 | 2025年2月 |
製品の特徴
「マキタバッテリとAC電源の2電源に対応」

TA150ZMは、マキタ18VバッテリとAC電源の2電源に対応する真空ポンプです。
電源が取れない環境ではマキタ18Vバッテリで動作し、電源が取れる場所ではバッテリ装着口の裏側にあるDCジャックによってACアダプタ動作ができるので、作業シーンに応じて真空引き作業を行えます。
18V-5.0Ahバッテリ装着時では約120分の長時間運転が可能で、ルームエアコンの真空引き約8台分の運転に対応します。
小型軽量の2.9kgボディで高いポータビリティを実現

本体重量2.9kgの軽量ボディ高いポータビリティを実現し、作業現場の邪魔になりません。
新冷媒対応の逆流防止機構が標準装備

新冷媒に対応する逆流防止機構が標準装備で、幅広いエアコンの設置作業に対応します。
対応可能冷媒:
R22/R410A/R1234yf/R32/R404A/R407C/R134a/R1234ze/R448A/R449A/R452A/R463A-J
およびFC1, FC2, FC3類のフロン系冷媒
マキタ 充電式真空ポンプ VP180D(アサダ 1.5CFM)との違い
バッテリーで動作する充電式の50L/minクラスの真空ポンプとしては、マキタ VP180Dなど競合モデルとなります。

製品仕様としてはどちらの製品もシングルステージの真空ポンプであり、どちらもマキタ18Vバッテリで動作するので実用途的にはほとんど変わらないのですが、これらの製品は排気速度分の製品サイズや重量の違いがあるため、そのあたりの好みの差によって製品を選ぶことになりそうです。
基本的な選ぶ目安としては、取り回し重視でAC電源も欲しいのであればTA150ZM、ある程度の大きさがあっても排気速度が欲しいのであればASADA 1.5CFM、マキタブランドの製品として価格の安さよりもサポート面を重視したいのであればVP180D、のように選ぶことになるでしょう。
製品名 | TA150ZM | VP180D |
---|---|---|
外観 | ![]() |
![]() |
排気速度 | 25.8L/min | 50L/min |
ロータ方式 | シングルステージ | シングルステージ |
到達真空度 | 18Pa | 20Pa |
オイル量 | 80 ml | 100~115ml |
吸気口 | 5/16″ | 5/16″ |
動作電源 | マキタ18V / ACアダプタ | マキタ18V |
重量 | 2.9kg | 3.5g |
寸法 | 224×120×156mm | 263×93×172mm |
本体価格 | 37,000円(税別) | マキタ UP180D 52,000円(税別) ASADA 1.5CFM 38,800円(税別) |
販売年月 | 2025年2月 | 2021年5月 |
排気速度は控えめだが電源の自由度とコンパクトサイズが強み
今回のTA150AMは、以前からTASCOが販売しているパナソニックバッテリ対応モデルのTA150ZPのマキタ対応版であり、真空ポンプそのものとしては従来品とあまり変わり映えのしない製品となります。一応、ACアダプタでの動作にも対応する利点はありますが、18V-5.0Ahバッテリで120分動作するようなので、ACアダプタでも動作できる利点はそこまで強みが無いものと考えています。
バッテリーの動作時間的に定格の消費電力は45W程度のようなので、USB PDが接続できて、最大出力45WクラスのSUBモバイルバッテリーでも動作できるようにした方が、外部電源で動作席る強みを活かせたのではないかなと思ってしまうのが少し残念なところです。とは言え、USB PDを積極的に採用する国内工具メーカーは現状で皆無なので、この辺りは高望みしすぎかもしれません。
さて、最近の国内電動工具市場の印象なのですが、パナソニックバッテリー対応の機器を展開しているのは、カクタス(配線関連機器)、マクセルイズミ(配線関連機器)、TASCO(真空ポンプ)の3社が印象的だったのですが、このうちマクセルイズミとTASCOの2社がマキタ18Vバッテリ対応製品も展開するようになりました。
電気工事系の電動工具としてはパナソニックブランドの電動工具が強みを持っていましたが、昨今の市場の動向としては必ずしもそうではなくなってきているようです。この辺りはマキタが国内有数の製品ラインナップを揃え、電動工具の販路も多様化が進んできた効果がユーザーやメーカーに影響され、マキタへの移行やマキタ対応機器の開発に追従する動きになりつつあるのかもしれません。
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