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2026年10月7日

14.4Vの電動工具に18Vバッテリーを接続するとどうなるか

14.4Vの電動工具に18Vバッテリーを接続するとどうなるか

マキタなどの14.4V専用工具に18Vバッテリーを流用する使い方は、メーカーの指定条件から外れます。使えるのは、本体が14.4Vと18Vの両方に対応し、その型番で指定されたバッテリーを使う場合です。装着できるかどうかではなく、本体型番と指定バッテリーの組み合わせで判断します。

例えばマキタのTD160Dは14.4VでBL1460Bなど、TD170Dは18VでBL1860Bなどのバッテリーを指定しています。同じメーカーで外観が似ていても、使用できる電圧とバッテリー型番は本体ごとに決まっています。

電動工具の主流バッテリーは18Vですが、14.4Vの電動工具と併用しているユーザーも多く、現場では18Vと14.4Vのバッテリーが混在している現場も多いと思います。

電動工具の性能は上がるが、リスクは大きくなる

14.4Vと18Vの電動工具はバッテリー端子の形状がほとんど同じなので、ハウジングやバッテリーケースの少しの改造で互いに装着できるようになっています。それぞれの電圧が異なっていても、改造してしまえばバッテリーの装着はできるので装着して電源を入れれば普通に動き出してしまうケースがほとんどです。

対応電圧の低い電動工具に高い電圧のバッテリーを装着すると、モーターの出力が上がって快適に作業できそうに思えますが、実際には仕様の想定以上の出力となってしまい電動工具を故障させるリスクが高くなります。

また、マキタの取扱説明書では、指定された専用バッテリー以外の使用や、工具本体・バッテリーの改造を禁止しています。

14.4Vと18V両対応の電動工具もあります

電動工具の中にはパナソニックのDual対応機種のように、14.4Vと18Vの両方に対応する製品もあります。

両電圧対応の製品でも、使えるバッテリーは本体の型番ごとに決まっています。パナソニックのEZ1DD1・EZ1DD2も14.4Vと18Vに対応しますが、一部の14.4V電池パックは使用できません。

Dual以外でも、取扱説明書に14.4V・18Vの両対応と記載され、使用可能なバッテリー型番に含まれる組み合わせなら使用できます。これはメーカー指定の使用条件内の組み合わせであり、14.4V専用工具に18Vバッテリーを流用する場合とは異なります。

14.4Vと18Vの特徴や、工具を選ぶときの違いは「14.4Vと18Vの違いを考えてみる」で解説しています。

電圧が上がると電流が減るのは、対応する電動工具のみ

最近の電動工具は、36V化などの高電圧化が進み「電流が減って連続稼働量が増える」とアピールしています。最近はこれに影響を受けてか「14.4Vを改造した電動工具でも同じ効果がある」と紹介する動画配信者の方いるようです。これが適用されるのは、あくまでも高い電圧に対応した製品に対してのみとなります。

HiKOKI WH36DAのカタログに記載された高電圧化の優位点。この特性は、電圧が高いだけではなく「高電圧用モーター」と「専用の制御」を搭載して始めて有効となる。

例えば、14.4Vの電動工具に18Vのバッテリーを接続したらどうなるのかを考えてみます。

モーターの回転速度は電圧に比例するので、14.4Vのモーターに18Vのバッテリーを装着すると出力は大きくなります。この時点でディスクグラインダーや丸のこなどは製品仕様の回転数を超えてしまう可能性があるため、作業的に危険な状態となってしまいます。

また、電圧を高くすると電流も増えてモータートルクが増加するため、モーター出力が全体的に向上して電動工具としての性能は向上します。しかし、モーターの発熱や機械的な部品の耐久性などは14.4Vバッテリー装着時の仕様で設計されています。そのため、製品は常に定格を超えた50%増しの状態で動作することとなり、部品の寿命は加速度的に進んでモーター焼損などのリスクも高くなります。

電動工具に異なる電圧のバッテリーを取り付けると性能は大きく変わってしまう。定格外の動作となってしまうため、用途外のバッテリーの接続は非常に危険な行為となる。なお、表の計算は理想的な条件下の計算であり実際とは異なる。

電圧を上げると電流が下がるのは、対応する電圧のモーターを搭載した場合や、電子制御によって出力が抑えられる製品のみに限られます。改造して電圧を上げただけでは連続稼働時間が増えたりモーターの焼損が抑えられることはありません。性能が上がるメリットこそありますが、それによるリスクも大きいので対応していないバッテリーの装着は避けるようにしましょう。

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