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2024年7月7日

誘導加熱ボルトリムーバーとは【工具の特徴・選び方解説】

誘導加熱ボルトリムーバーとは【工具の特徴・選び方解説】

誘導加熱で固着ボルトナットを外す工具

誘導加熱ボルトリムーバーとは、ナットやボルトに熱を加えて固着したボルトを外しやすくするための工具です。

固着したボルトをそのまま無理に外そうとすると、ナットを舐めてしまったり締結材ごと破壊してしまったりと、より大きなトラブルに繋がるケースがあります。電磁誘導ボルトリムーバーは先端コイルに交流電源を加え、ボルトナット自体を誘導加熱することで固着したボルトを緩めやすくする工具です。

この工具は名称が統一されておらず、「磁器誘導加熱器」「磁器誘導ヒーター」「ミニインダクター」「無炎加熱ツール」「ミニダクター」など多種多様な名称で販売されています。

先端コイルにナットを通して電源を入れるだけ

誘導加熱ボルトリムーバーの使い方はシンプルで、径の合ったコイルに通して電源を入れるだけです。

ナットサイズや座面と接触している部品の大きさにもよるものの、条件さえ良ければ赤熱化するほどの熱を短時間で加えられます。

バーナーが不要、狭所に対しても手軽に使えるヒーター

誘導加熱ボルトリムーバーは、加熱に直火を使用していないので安全性が高く、先端コイルが入る隙間さえ確保できれば狭所に対しても使用できる利点があります。

誘導加熱で発熱する原理は電磁調理器のIHヒーターと同じ方式です。コイル内に交流電源による磁場で金属内部の電流を誘起してボルトナット自体を発熱させるので、バーナーのような直火を必要としません。

誘導加熱ボルトリムーバー ピックアップ

誘導加熱ボルトリムーバーは通販サイトを中心に複数のブランドが販売していますが、そのほとんどは中国ブランドの製品なので購入の際には注意が必要です。

個人輸入扱いや満足なサポートを受けられない場合もあるので、販売・出荷元情報を確認してから購入するようにしましょう。

SMT ミニダクターII MD-700

誘導加熱ボルトリムーバーの代表的な製品が米インダクション・インターナショナル社のミニダクターⅡです。

中国ブランド品と比べ数倍の価格設定ではあるものの、日本正規代理店による販売が行われているモデルなので、産業・業務用途で使用するならミニダクターⅡ一択です。

別売で予備コイルキットや金属板金向けのミニパッドも販売しているので保守性も高く、長く使用できます。

誘導加熱ボルトリムーバーまとめ

誘導加熱ボルトリムーバー

先端コイルの誘導加熱でボルトナットを取り外しやすくする工具

良い点
  • 直火を使わない
  • 狭所でも使いやすい
  • パッドコイルでフィルム剥がし作業もOK
悪い点
  • 消費電力に注意
  • ペースメーカやICDを近づけないように配慮が必要
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