マルチポート充電器とは【工具の特徴・選び方解説】

2～4個のバッテリーを同時装着できるマルチポート充電器

マルチポート充電器とは電動工具用のバッテリーを同時に装着できる充電器です。

一般的な電動工具用バッテリー充電器は充電器1台に対して1個のバッテリーの装着にしか対応していませんが、マルチポート充電器であれば複数個のバッテリー装着に対応できます。

マルチポート充電器はメーカー間で呼び方が異なり、マキタの場合は充電口の数に応じて「2口充電器」「4口充電器」、HiKOKIは「マルチポート充電器」、ミルウォーキーでは「デュアルベイ充電器」と呼ばれています。

当記事ではマルチポート充電器で名称を統一して解説します。

バッテリーを複数個充電する時の差替え作業が減る

マルチポート充電器は複数の充電口を備えているので、複数個のバッテリーを同時に装着して充電が可能です。

充電完了毎に1個ずつバッテリーを差し替える充電器と異なり、2個以上同時装着が可能で矢継ぎ早にバッテリーを差替えできるので、バッテリー残量が追い付かなくなる心配も減ります。

同時充電を行わないタイプのマルチポート充電器もあるので注意

マルチポート充電器は複数の充電口を備える充電器ですが、マルチポート充電器の中には同時充電を行わないタイプの製品もあります。

例えばマキタ DC18SFやHiKOKI UC18YTSLなどは4つの装着口を備える充電器ですが、それぞれ2個ずつまたは1個ずつ充電を行い、充電完了後に残りのバッテリーの充電を始める仕様になっています。

充電器としてはコストパフォーマンスが悪い場合も

マルチポート充電器の利点は充電器を1つにまとめられる利便性が大きな利点ですが、普通の急速充電器を数台用意した方が良い場合もあります。

マルチポート充電器は複数個あるバッテリーの充電の手間を減らすことのできる便利な充電器ですが、単純に複数個のバッテリーを考えた場合、充電スピードやコストパフォーマンスの点で優れていると言い難い製品です。

マキタ DC18RFやHiKOKI UC18YDL2などは電動工具に付属した状態で販売している関係上、市場にはセットから充電器を抜いて別にした「バラシ品」が低価格で販売されていることがあります。

複数個のバッテリーを充電するだけであれば、バラシ品の安く売られている充電器を複数用意した方が出費が安く済み、充電スピードも速くなる場合があります。

例えばHiKOKIの場合、Amazonでは急速充電器のHiKOKI UC18YDL2が1台 5千円程度で販売されています(2022年5月時点)。4個装着のマルチポート充電器UC18YTSLの販売価格が約20,000円なので、単純に4つのバッテリーを充電する場合、UC18YDL2を4台買った方が4個同時充電できる分、お徳と考えることもできます。