マキタは2019年10月に40Vmaxシリーズの充電式スライドマルノコ『LS001G』を販売する。36Vバッテリーとブラシレスモーターを搭載する本製品は、18Vのスライドマルノコ「LS610D」と比べて安定した「低回転制御」と、100V電源のスライドマルノコよりも早い切断スピードを実現。
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40Vmaxバッテリー「定回転制御」が特徴のLS001G
マキタが2019年10月に販売する充電式スライドマルノコ『LS001G』は、同年10月に発表した40Vmaxシリーズの新製品となる。
LS001Gは40Vmaxバッテリーによる36V動作によって切断性能が大きく向上し、ブラシレスモーターの搭載によってAC100Vで動作するスライドマルノコよりも切断スピードが約2.3倍も上昇している。
LS610Dで搭載された新スライド構造も搭載しているのも特徴で、「奥行きが変化しないスライド構造」「各部の剛性を上げた高精度切断」など、165mmのチップソーを使用する充電式スライドマルノコとしては業界トップクラスの多様性と耐久性を搭載した製品となっている。
無線連動AWSや左右両傾斜などサポート機能も搭載
LS001Gでは、マキタが開発するスライドマルノコの集大成とも言える製品になっており、「左右両傾斜」「墨線レーザー」「剛性の向上」などスライドマルノコに搭載できる機能をほぼ全て搭載した製品となっている。
特に、日立工機の強力なパテントであった奥行きの変化しない「新スライド構造」を搭載できるようになった点は大きく、精度や設置位置などでマキタのスライドマルノコを見送っていたユーザーにとっては待望の製品と言えるだろう。
また無線連動AWSにも対応しているため、屋内リフォームなど切りくずを飛散させたくない作業などにも活用できるのがマキタマルノコの大きな利点となる。ただ、40Vmaxシリーズに集じん機はまだ展開されていないため、早急な開発が望まれる所だ。
18VシリーズのLS610Dとの競合が気になるが
性能比較として気になるのは、2019年の8月に販売されたばかりの18Vシリーズ「LS610D」になるだろう。大きな違いは回転数だけだが、「定回転制御」による4,200回転/分はAC電源のスライドマルノコと同等のスペックとなっているため、充電式の切断フィーリングに違和感のあるユーザーはLS001Gを一度試してみると良いかもしれない。
切断能力そのものとしては、他社競合となるHiKOKIのC3606DRAに合わせた仕様となっている。ただ、C3606DRAは左傾斜のみの構造となっており、LS001Gは両傾斜に加え日立工機の強みだったスライド構造を採用している点もあるため、左右両傾斜の36Vスライドマルノコが必要な場合であればLS001G一択となるだろう。
本製品の販売は、本体のみ仕様となる「LS001GZ」のみで展開される。この仕様ではバッテリーや充電器が付属しないため、他の40Vmaxシリーズとの購入やパワーソースキットXGT1(A-69727)と同時購入しなければならないため注意が必要となる。