工具の製造・販売を行う株式会社ベッセル(本社:大阪府大阪市)は、2022年5月からベッセルブランドのセーバソーブレードシリーズの販売を開始する。製品の性能・特長を動物で表現し、刃の形やイラストを用いて視覚的に判別を容易にしたデザインが特長。
目次
ベッセル セーバーソーブレード SBC/SBR/SBLシリーズ
工具を製造・販売する株式会社ベッセルは、2022年5月からベッセルブランドのセーバーソーブレードシリーズの販売を開始します。
ベッセルは2021年2月に、創業80年の動力工具用ソーブレードの専業メーカーである福知山興業株式会社(京都市福知山市)と資本業務提携を行い、レシプロソー用ブレードの開発を進めていました。
製品の性能・特長を動物で表現することで刃の形やイラストを用いて視覚的に判別可能にし、用途がわかるアイコンと製品情報にアクセスできるQRコードを消えにくいブレードの根元に印字することによって、使い勝手を大きく向上しています。
シリーズ展開では、金属向けの高速切断が可能な「チーターブレード」、解体作業向けの厚刃1.27mm仕様の「ライノブレード」、先端極細コンビ刃の「リザードブレード」の3種を展開し、それぞれ長さや山数毎に細かくラインナップしています。
製品の特徴
「明快なクラス分けとパッケージデザイン」
ベッセルのセーバーソーブレードシリーズは、白を基調に赤のアクセントを入れたデザインです。
発売直後のラインナップでも、全46種と種類が豊富なので販売スペースが十分にある販売店ならすぐに見つけることができそうです。
用途によって大きく3種にクラス分けされ、それぞれ「チーターブレード」「ライノブレード」「リザードブレード」と分けられています。
各種金属の切断に。水道管の改修、デッキプレートの切断、電線管の撤去などに | |
各種解体作業、ALC、塩ビ管、木材の切断などに | |
狭い箇所の解体作業に、金属、塩ビ管、木材の切断などに |
用途が判別できるアイコンとQRコード
セーバーソーブレードシリーズでは、ブレードの根元に用途を表すアイコンと製品情報のQRコードが印字されています。
ブレード選定も根元のアイコンを見れば一目瞭然で判別でき、摩耗したブレードもQRコードを読み込めば仕様を確認できるので、同じブレードを購入する際にも迷わなくなります。
木工用ブレードも近日発売予定
ベッセルのセーバーソーブレードシリーズは金属・解体用のブレードが中心ですが、木工用ブレードの近日発売も予定しています。
アニマルモチーフはかつてのキャラクター戦略の再来か
レシプロソーのブレードは複数のメーカーから販売されていますが、HiKOKIの湾曲ブレードを除いて各社ごとのブレードの差異はほとんど無く、店舗に並んでいるブレードから無造作に選んでいる方も多いと思います。
ベッセルはこの辺りに目を付けたようで「レシプロソーのブレードは定番製品や定番メーカーが存在しないので、当社のブレードを市場スタンダードにしていきたい」と語ります。
話は逸れますが、動物をモチーフとした今回のキャラクター展開は、過去にベッセルが展開したヒーローキャラクターもののビットシリーズ「スーパーヒーローズビット」を彷彿とさせます。
当時、スーパーヒーローズビットは個性的な製品仕様とキャラクターを前面に推し出した販売戦略で一部界隈の間で話題にはなったものの、キャラ設定の深堀りやメディアミックス展開が行われる訳でもなく、ベッセル販売戦略の迷走としてキワモノ扱いになった製品でした。
その後、スーパーヒーローズビットはキャラクターのみひっそりと削除され、リブトーションビットとして再販されています。今回のアニマルモチーフに関しては、当時の教訓を生かし、キャラクター性を前面に出しながらも違和感が無いように配慮した結果なのかもしれません。
ちなみにベッセルのセーバーソーブレードシリーズの販売展開は、最初にホームセンターから拡販から進め、一般層への目にする機会を少しずつ増やしながらプロユーザーへの認知度も高めていくとのことでした。