電動・エア工具を製造・販売する工機ホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は、電動工具ブランド HiKOKI(ハイコーキ)からコードレスミニチェンソー CS1810DD/CS1210DDを全国の電動工具取扱販売店などを通じて発売する。小形・軽量のミニサイズでトップクラスの粘り強い切断で快適な作業を実現する。本体希望小売価格は29,800円(税抜)
目次
HiKOKI コードレスミニチェンソー CS1810DD/CS1210DD
電動工具ブランド HiKOKI (ハイコーキ)を展開する工機ホールディングス株式会社は、コードレスミニチェンソー CS1810DD/CS1210DDを発売します。
CS1810DD/CS1210DDはハイコーキ初のハンディーソーです。
ガイドバー長 100mm仕様にブラシレスモータを搭載し、小型軽量のコンパクトサイズながらもトップクラスの粘り強さで快適な切断作業を実現します。
別売のポールアタッチメント装着で最長2,095mmまで延長でき高枝切断作業にも対応できます。
製品仕様は、18Vバッテリー仕様のCS1810DDと10.8Vスライドバッテリー仕様のCS1210DDの2機種で展開します。販売仕様は、バッテリー充電器が付属するCS1810DD(XPZ)とCS1210DD(BS)、本体のみの(NN)で販売します。
- CS1810DD(XPZ) バッテリーBSL36A18X・充電器UC18YDL2付属 希望小売価格62,500円(税抜)
- CS1810DD(NN) 本体のみ 希望小売価格32,000円(税抜)
- CS1210DD(BS) バッテリーBSL1220M・充電器UC12SL付属 希望小売価格39,800円(税抜)
- CS1210DD(NN) 本体のみ 希望小売価格29,800円(税抜)
製品仕様
製品名 | CS1810DD | CS1210DD |
---|---|---|
外観 | ||
ガイドバー長 | 100mm | 100mm |
チェーンスピード | 8.0m/s | 8.0m/s |
チェーン形式 | SC11-34 | SC11-34 |
ハンドガード | 硬質樹脂 | 硬質樹脂 |
バッテリー | 18V | スライド10.8V |
振動3軸合成値 | 2.5m/s2 | 2.5m/s2 |
重量 | 1.9kg | 1.4kg |
寸法 | 441×228×80mm | 416×206×86mm |
本体価格 | 32,000円(税別) | 29,800円(税別) |
販売年月 | 2024年09月 | 2024年09月 |
製品の特徴
「ハイコーキ初のコードレスハンディーソーが登場」
CS1810DD/CS1210DDはハイコーキ初となる充電式のハンディーソーです。
ガイドバー100mm仕様のコンパクトサイズながらも、ハイパワーの高トルクモータ搭載により横挽き切断時の最大推力は約50N(CS1210DDは20N)と粘り強さを持ち、薄刃ソーチェン SC11-34 (1/4インチ)の採用により低振動・低反発を実現。細い枝もスムーズに切断できます。
1充電当たりの作業量は杉角材50×50mmで約380カット(CS1210DDは約88カット)で、十分な作業量も確保されています。
ソーチェンとガイドバーはツールレスでサッと交換
ソーチェンとガイドバーはツールレスで交換可能です。またソーチェンの張り調整もツールレスで可能です。
別売のポールアタッチメントで高枝の剪定作業にも対応
別売のポールアタッチメントに取付けることで、高所の切断作業が可能となります。
ポールの長さ調整を行うことにより全長1,525~2,095mmの範囲で切断作業が可能になり、低い枝から高所の枝まで幅広い切断作業に対応します。
携帯に便利なホルスターも同時発売
製品本体を装着してベルトに装着できるホルスターも同時発売。持ち歩き以外にも、製品の収納のためのアクセサリとしても活用できます。
スライド10.8Vモデル CS1210DDも発売
本体形状はそのままに、スライド10.8Vバッテリー仕様のCS1210DDも発売します。
本体重量 500g軽量化により取り回しに優れ使いやすくなっているのが特徴です。
マキタ 充電式ハンディーソーMUC101Dとの違い
電動工具メーカーが販売するプロ向けの充電式ハンディーソーとしては、マキタ MUC101Dが該当します。
仕様的にはほぼ同一の製品ですが、ハイコーキのCS1810DDは後発製品なだけあって細かい部分に工夫を凝らしており、使い勝手の面ではCS1810DDの方が優れている印象があります。
販売店の動画を確認した限りの所感ですが、ソーチェンやガイドカバーの使い勝手に優れており、チェーンもSC11-34の独自チェーンの採用によって食いつきにも優れているようです。
製品の完成度の面ではハイコーキ CS1810DDの方が優れていそうですが、マキタの充電式ハンディーソーは、発売から2年経過しているため製品の入手性も良くなっており、製品アクセサリの展開も豊富でガイドバー長さ150mm仕様のMUC150Dや社外品のガイドバー、ソーチェンも発売されている状況です。
ユーザーの用途に応じたカスタム性や消耗品が揃えやすい点などを考慮すると、本格的な運用の面ではマキタの18V充電式ハンディーソーに軍配が上がるかもしれません。
製品名 | CS1810DD | MUC101D |
---|---|---|
外観 | ||
ガイドバー長 | 100mm | 100mm |
チェーンスピード | 8.0m/s | 8m/s |
チェーン形式 | SC11-34 | 80TXL-26E |
自動給油 | 〇 | 〇 |
オイルタンク | 55mL | 55mL |
ハンドガード | 硬質樹脂 | ゴム |
バッテリー | 18V | 18V |
振動3軸合成値 | 2.5m/s2 | 4.6m/s2 |
重量 | 1.9kg | 1.9kg |
寸法 | 441×228×80mm | 408×90×249mm |
本体価格 | 32,000円(税別) | 33,800円(税抜) |
販売年月 | 2024年09月 | 2022年10月 |
最後発だけあって完成度の高さは伺えるが市場周回遅れ感も
今回のCS1810DD/CS1210DDは最後発なだけあって他社品をよく研究しながら開発された製品のようで、細かい所の使い勝手の向上に工夫を凝らした製品のような印象を受ける製品です。箱出し状態で使うのであれば、最も優れている充電式ハンディーソーだと想定しています。
待望のハイコーキブランドから発売された充電式のハンディーソーですが、中国ブランドから遅れること約4年、マキタから遅れること約2年の製品なのが惜しい所です。ユーザーの需要的には求めていた人は既に他社品を購入しており、残っている需要は他社品を購入しなかったハイコーキユーザーに限られているのではないかと想定しています。
今回の製品で不安に思うのが、ソーチェンが独自形状のSC11-34であり、部品の手配がハイコーキ純正に限られている点です。昨今のハイコーキ製品は、人員削減や修理部品のリードタイムの長さによって一部の部品手配に難があるケースも多く、製品仕様で他社品に勝るポイントがあっても、実際の運用的な難点のために他社製品を選ばざるを得ない状況も少なからずあります。
実際、ネット販売店で予備ソーチェン 0038-1805を検索すると「11月下旬以降入荷予定」と記載している販売店があります。こういう消耗品の供給周りが甘そうなところを見ると、プロユース的な製品仕様にした割にサポート周りの想定の甘さが見え、製品を売ることしか考えておらず実際のユーザーを軽視しているのでは、と思う部分もあります。
この辺りは、長い目で見れば部品アクセサリの確実な在庫確保や、サードパーティ参入によるアクセサリの拡充などで対応されそうなのですが、少なくとも年内いっぱいは予備ソーチェンの入手に少し難がありそうな点に留意が必要です。
ポールアタッチメントに関しては、製品を写真で見る限り他の製品にも装着できそうに見えるのですが、装着はできても遠隔トリガーでの操作ができないのではないかと予想しています。ポテンシャルは高そうなアクセサリなので、今後のハイコーキ小型園芸製品の展開に期待です。
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