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2020年12月29日

丸くて大きな穴を空ける「ホールソー」の使い方

丸くて大きな穴を空ける「ホールソー」の使い方

ホールソーとは、大きな穴を空けるための切削ビットです。DIYで綺麗に丸い穴を空けるための手軽に使用できます。

今回は、ホールソーの使い方や仕組みなどを紹介していきます。

ホールソーとは

ホールソーとは、筒形の本体に刃が付いた穴あけ専用の切削ビットです。ギザギザの刃を回転させて木材の切削を行い、綺麗な円形の穴を空けることができます。

大きな穴を空けられる木工用ドリルとしてはフラットドリルビットやボアビットなどがありますが、ホールソーはより大きい穴が簡単に開けられて、削りカスが少ない特徴があります。

ホールソーは木材以外にもバイメタルを使用した金属用のホールソーや、サイディング用超硬ホールソーなど、DIYから設備の施工まで幅広く使われるビットです。

ホールソーの最大切断深さは、通常の使い方でホールソーの深さと同じまでの厚さまで、両面から使用してもホールソーの深さの2倍までの厚みの穴あけにしか対応できません。分厚い材料に穴あけを行う場合には対応サイズに注意が必要です。

ホールソーの使い方

今回使用するホールソーは、BOSCH(ボッシュ)のPR-HS11です。ぱっと見、バイメタルを使用した金属用のホールソーにも見えますが、木工作業にしか対応していません。

PR-HS11は22/25/29/35/38/44/51/68mmのサイズが一式になったホールソーです。ケースも付属しているので、保管場所にも困りません。

木工用ホールソーは組み立て式になっているので、必要な穴のサイズに合わせて刃とマウントを組み合わせる必要があります。PR-HS11は六角ナットで締付ける方式になっているので、レンチを使用します。

ドライバドリルでホールソーを使う

ホールソーは穴あけ時の負荷が大きいので、ドリルによっては上部のレバーを低速側にします。今回使用するドリルはマキタのスライド10.8Vでパワーが若干不足するので、低速側で作業を行います。

また、トルクの大きいドリルでも回転速度が速いと摩擦で木材を焼いてしまう場合があるので、焼けないようにする場合には回転速度を遅くして押し付け荷重強めで作業します。

ホールソーは切削面が広く切削能力も低いので、通常のドリルビット程早く穴を空ける事ができません。

また、ホールソーは作業時の負荷も高いのでバッテリーの消耗も激しくなります。ホールソーで連続して穴を空ける場合には予備バッテリーを充電しておきましょう。

インパクトドライバでホールソーを使う場合の注意点

インパクトドライバーで大口径のドリルを装着する場合には、チャックアタッチメントを使用します。

インパクトドライバーでドリルを使用する時のポイントとしては「打撃させない」ようにトリガー操作と荷重を加える必要があります。打撃を行ってしまうと材料が割れてしまったり刃が消耗が速くなるので、トリガー操作と適切な荷重を加えるのがポイントとなります。

7,2Vや10.8Vなどのコンパクトサイズのインパクトは、ハンマースプリングが柔らかくて簡単に打撃を始めてしまうので、18Vのインパクトなど打撃開始タイミングが遅いインパクトが推奨されます。

また、ブラシモーターのインパクトでトリガー半引き操作を長時間行うと、変速スイッチが破損してしまいうので、出来るだけブラシレスモーターのインパクトで作業を行うようにしましょう。

回転速度が速いと焼けてしまうので注意

上の写真は左の穴がドライバドリル、右がインパクトドライバで開けた穴です。

ホールソーは切削中の木材とホールソーの側面部が触れてしまうので、穴あけ中は摩擦で熱が発生してしまいます。ホールソーに熱が加わると、刃が焼けて摩耗が速くなってしまうのであまり良くありません。

左の穴は綺麗に空けられましたが、右のインパクトでは少し回転速度が速すぎたためにホールソーとの摩擦熱で穴の側面が少し焼けてしまいました。

高回転のドリルを使用した場合でも同じように焼けてしまう場合があるので、温度を下げるために連続して穴あけを行わない、切削クズを小まめに除去するなどを心掛けるようにしましょう。

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