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電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2024年秋に多口充電ケース BCC01/BCC02を発売する。最大8/12本の40Vmaxバッテリー装着に対応し、4本同時のバッテリ充電を実現する。本体標準小売価格は94,000円(税抜)から
目次
マキタ 多口充電ケース BCC01/BCC02
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2024年秋に多口充電ケース BCC01/BCC02を発売します。
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BCC01/BCC02は、最大8本または12本の40Vmaxバッテリ装着に対応する多口仕様の充電ケースです。
BCC01はBL4080Fサイズのバッテリを最大8本、BCC02はBL4040サイズのバッテリを最大12本装着でき、同時に4本のバッテリ充電を実現します。
充電ケースはスタックできる形状になっているので、マックパックと積み重ねてトローリやカートに積載して持ち運ぶこともできます。
販売仕様は、製品本体のみのBCC01 (A-78346)とBCC02 (A78352)で販売します。
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- BCC01 本体のみ 希望小売価格94,000円(税抜)
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- BCC02 本体のみ 希望小売価格95,000円(税抜)
製品仕様
製品名 | BCC01 | BCC02 |
---|---|---|
外観 | ![]() |
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充電口数 | 8本 | 12本 |
対応バッテリ | BL4020 BL4025 BL4040 BL4040F BL4050F BL4080F |
BL4020 BL4025 BL4040 BL4040F |
14.4V/18V対応 | ADP10 | × |
充電電流 | バッテリ1本あたり最大1.6A | |
重量 | 6.5kg | 6.8kg |
寸法 | 295×407×321mm | |
本体価格 | 94,000円(税別) | 95,000円(税別) |
販売年月 | 2024年秋ごろ |
製品の特徴
「複数の40Vmaxバッテリを充電できるケース」
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BCC01はBL4080Fサイズのバッテリを8個装着でき、BCC02はBL4040サイズのバッテリを最大12個の装着できる多口充電器です。
最大バッテリ容量の搭載となるBCC01のBL4080Fバッテリ8本装着状態においては、約9時間20分で全てのバッテリを満充電に出来るので、一日の終わりにバッテリを多口充電ケースに装着して翌朝満充電にするような使い方ができます。
「建設現場」「緑地管理」「ビルメンテナンス」「レスキュー」等、1つの作業でバッテリを複数使用する現場に最適です。
最大4本の1.6A 同時充電に対応
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BCC01/BCC02は、充電機能が縦列で独立しているため、横列に1個ずつ差し込むことで、バッテリを最大4個同時充電できます。
14.4V/18Vバッテリの充電にも対応(BCC01のみ)
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ADP10アダプタを装着すれば、14.4Vと18Vバッテリの充電にも対応します。
装着バッテリのサイズ制限から、BCC01のみ14.4V/18V充電機能に対応します。
縦置き横置きのどちらにも対応
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蓋は取り外せる構造になっているので、縦置き、横置き設置にどちらにも対応します。
工具保管棚に収納して、定置型の充電器としても活用できます。
マックパックとの連結で持ち運びもらくらく
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Systainerの連結構造を搭載しているので、マックパックシリーズとの連結に対応しており、トローリやカートに乗せれば運搬も容易です。
運搬しやすい両サイドハンドル
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稼働収納式のハンドルを搭載。BL4080Fバッテリ×8本装着時などの総重量20kg近い状態でも確実に持ち上げられます。
南京錠ホール付きで盗難対策
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蓋の開閉部には南京錠を取り付けられるホール付き。屋外の現場作業時にも高価なバッテリーの盗難防止として使用できます。
面白い製品ではあるのだが色々と惜しい部分も多い
今回のBCC01/BCC02は、2024年の初冬にアメリカの米国ロサンゼルスで開催されたWorld of Concrete 2024で展示された製品です。
4つ同時に充電できる充電仕様は魅力的ですが、充電電流は1.6Aと若干控えめな仕様であるため、基本的な使い方としては充電の設備として工具棚への据え付けや現場の出入りごとにバッテリーを持ち帰り装着して充電する、のような使い方になりそうです。
コスト面やバッテリ単体の充電速度を考えれば、普通にDC40RAで運用した方が良いのですが、短い時間で満充電状態のバッテリを大量に使用する用途などでは有効かもしれません。
残念だと思っているのが、電源仕様がACアダプタ接続になっている点です。この手の持ち運びを想定するような製品では大きなACアダプタの存在は煩わしく、付属の48V-6.8A仕様のACアダプタは恐らく30,000円くらいの高価なアクセサリになると想定されるので、持ち運ぶ際にも断線などの注意が必要になります。
また、BCC01/BCC02にはPDC01のような出力機能を搭載してくれたらなとも思ったのですが、逐次出力切替機能を積むとさらにコストアップになってしまうので、その辺りは放電機能を積んだ方が良かったのか、積まなくて良かったのか悩ましい所です。
マキタの開発陣はデザインで結構迷ったと思っているのですが、個人的にバッテリーの取り出し口は蓋側ではなく正面側面部につけてほしかったと思っています。スタックして上にマックパックを積んでいる時でも、スタックを崩すことなくバッテリーを着脱できる構造にしてほしかったのですが、強度やデザインや本体高さの関係で断念したのかもしれません。
現状で需要があるかは別の話なのですが、今後の40Vmaxシリーズに1kW越えの高出力充電式工具をさらに拡充していくロードマップがあるなら、コンプレッサのような運用を想定した1,500W入力仕様で4本同時に急速充電を行う強気な多口充電仕様の充電ケースを出しても良いのではないかなと思っています。