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2023年10月13日

マキタ CU600Dシリーズ 充電式運搬車を発売、4輪式の最大荷重300kg対応モデル

マキタ CU600Dシリーズ 充電式運搬車を発売、4輪式の最大荷重300kg対応モデル

電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2022年8月25~27日開催のJAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2022(会場:幕張メッセ)のマキタブース内で充電式運搬車 CUA600Dを発表した、発売開始は2022年9月。18Vバッテリー最大4本装着の構造を備え、最大運搬重量300kgに対応する。本体希望小売価格は520.000円。

マキタ 充電式運搬車 CU600D

電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2022年9月に充電式運搬車 CU600Dを発売します。

CU600Dは、マキタ18Vバッテリー×2で動作する充電式アシスト運搬車の大型モデルです。

本機は手で運搬車を押したときの力をモーターパワーでアシストする電動の運搬車で、最大積載量 300kg・最高速度 5km/hの仕様を備えています。バケットは3仕様を展開しており、機能ユニットと荷台を換装することで資材積載から飼料輸送まで幅広い運搬作業に対応します。

電源は18Vバッテリー2本装着で動作する36V動作で、バッテリー2本セットで最大4本の装着に対応します。

販売仕様は、パイプフレーム仕様CUA600DZM・ダンプバケット仕様CUA600DZL・フラットバケット仕様CUB600DZNで展開します。

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  • CUA600DZM パイプフレーム仕様 希望小売価格640,000円(税抜)
  • CUA600DZL ダンプバケット仕様 希望小売価格653,000円(税抜)
  • CUB600DZN フラットバケット仕様 希望小売価格611,000円(税抜)
  • CU600DZ 本体部のみ 希望小売価格520,000円(税抜)

製品仕様 (3輪モデル CUA180D比較)

製品名 CU600D CU180D
外観
動作電源 18V×2 18V
モータ DCブラシレスモータ インホイール型モータ
最高速度 前進:5.0km/h
後進:-
前進:3.5km/h
後進:1.0km/h
最小回転半径 1,150mm 1,075mm
最大積載量 300kg 130kg
最大登上能力 12° 12°
1充電走行距離 7.2km
(BL1860B×4)
7.2km
(BL1860B×2)
ブレーキ ハンドブレーキ+
サポートブレーキ
ワイヤ式ディスクブレーキ+
ペダル固定
タイヤ チューブ式 チューブレス
防じん防水 IPX4 APT
バケット仕様 パイプフレーム:CUA600DZM
ダンプバケット:CUA600DZL
フラットバケット:CUB600DZN
パイプフレーム
バケット
重量 パイプフレーム:119kg
ダンプバケット:122kg
フラットバケット:104kg
パイプフレーム時:45kg
バケット時:40kg
最大寸法 パイプフレーム:1,600×1,080×1030mm
ダンプバケット:1480×730×1030mm
フラットバケット:1440×730×1030mm
パイプフレーム時:1,535×1,035×915mm
バケット時:1,290×815×915mm
最小寸法 パイプフレーム:1,450×730×820mm
ダンプバケット:1480×730×820mm
フラットバケット:1440×730×820mm
パイプフレーム時:1,110×670×820mm
バケット時:1,110×590×820mm
本体価格 520,000円(税別) 105,100円(税別)
販売年月 2022年9月 2017年3月

製品の特徴
「最大300kg・速度5km/h・4輪仕様の充電式運搬車」

CU600Dは、最大積載量300kg・最大速度5km/hの運搬能力を持つ4輪仕様の充電式アシスト運搬車です。

従来モデル CU180Dの3輪仕様・最大積載130kgから約2倍近い性能向上を実現しており、1度の運搬で大量の荷物を効率よく運搬できる製品仕様を備えています。

登り坂での運搬能力も12度の傾斜で最大180kgの運搬を搭載しており、下り坂においては2種類のブレーキシステムにより穏やかに減速・停止するシステムを備えています。

ちなみに今回のCU600Dに関しては、2022年5月時点で類似する製品名が官報上で告知されており、近日発売が期待されているモデルでした。

出典:官報 第742号本紙 (2022年5月27日付)

バケット形状が異なる3仕様を展開

CU600Dは、搭載するバケットの形が異なる3仕様で展開します。それぞれ用途に応じたバケットを装着可能で、アクセサリを購入して付け替えることで別仕様にも換装できます。

  • パイプフレーム:箱・袋・コンテナの運搬(最大90°荷下ろし展開)
  • ダンプバケット:砂利・土・牧草の運搬(最大110°荷下ろし展開)
  • フラットバケット:飼料の運搬
各バケット仕様の用途イメージ図
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ダンプバケット CUA600DZMを正面から見た写真
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イベント展示品のパイプフレームとダンプバケットの外観比較。
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拡張可能なパイプフレーム仕様(CUA600DZM)

パイプフレーム仕様のCUA600DZMは、側面パイプをスライドさせることで積載体積を拡張可能。最小サイズ660×980mmから最大サイズ980×1,095mmまで拡張できます。

またパイプフレームは最大90度まで開口可能なダンプ機能や、パイプフレームを反転した収納スタイルでの装着も可能です。

200Lを超える大容量バケット容量(CUA600DZL/CUB600DZN)

CUA600DZLおよびCUB600DZNは、それぞれ積載容量200Lを超える大容量バケットを搭載。土木作業の運搬から飼料の配膳まで幅広い作業に対応します。

3速切り替えの速度調整

スピード調整は3段階の切り替え調整が可能で、荷物の重量や走行環境に応じて切り替えが可能です。

最大登坂能力12度と下り坂でも安心なブレーキシステム

ハイパワーブラシレスモータを採用しているため傾斜のある登り坂でも、力強く運搬することができます。最大12度の登り坂では最大180kg の運搬が可能です。

荷物の重さにより加速してしまうような下り坂では、搭載している2 種類のブレーキシステムにより、穏やかに減速・停止するため安心して運搬することができます。走行中はレバーブレーキで減速します。

また、車速0km時には電磁的なサポートブレーキで強力なロックをかけることができ、使い勝手を向上させています。

オプションタイヤで様々な作業現場に対応

CU600Dは、別売のタイヤオプション装着で物流倉庫から芝生地など、幅広い場所での運用に対応します。

上下可動式ダブルリヤタイヤで凸凹道も安定して運搬

後輪をダブルタイヤとすることで、高い耐荷重をかなえながらも小径を維持しており、後輪の旋回性に優れています。また、後輪が上下に可動するため路面の凹凸があるところでも、左右の前輪を安定して接地させて駆動することができます。

防水IPX4適合で雨天運用・水洗いにも対応

防水規格IPX4適合と防水設計WGに対応し、急な雨天時での運転や水洗いにも対応します。

操作部・バッテリー挿入部・タイヤ駆動部 外観

ハンドル操作部の外観。電源は18V×2本で動作し、前面のダイヤルで動作バッテリーを切り替える方式。ほかにも前面パネルにはライトON/OFFやバッテリー残量確認ボタンを備えている。
左ハンドルにはブレーキを搭載する。
右ハンドルの操作ボタンには電源・アシスト方向・速度調整の3ボタンを搭載。
右ハンドル部にはブザーレバーを搭載。
ハンドル高さは7段階で調節できる。作業者の体格に合わせて柔軟な調整が可能
モータは底面に実装されている。前輪駆動方式
後輪は2連キャスターを搭載。

特許では追加のバケット仕様の構想も

CU600Dのバケットは3種類で展開されていますが、特許出願上では計5種類のバケット仕様が考案されています。

特許上のアイデアでは、台の高さを変えられるリフトフレームや板だけのシンプルなフラットフレームなどが存在しています。売れ行きやユーザーの要望次第では、新しいバケットの仕様として仕様追加も期待できるかもしれません。

またバケット自体の拡張構造として、電動モーターによるパワー荷下ろし機能なども考案されているようです。

隠れた人気モデルらしいマキタの充電式運搬車

マキタと言えば現場作業向けの充電式電動工具の印象が強いメーカーですが、昨今は充電式園芸機器も精力的に拡販を続けており、園芸・農業・林業用途でも存在感を増してきています。昨今は、農林業機器の充電式化が一つのトレンドでこの10年の新規ユーザー囲い込みが進む分野です。

マキタの充電式運搬車に関しては、従来モデルCU180Dを展開しており、店舗販売やマキタ展示会での取り扱いが少ないことから知る人ぞ知るマキタ製品な印象があったのですが、地域や用途によっては意外と隠れた人気モデルのようで、製品の評判も良く、意外と普及しているモデルのようです。

昨今は農業分野の省力化として、AGV(無人搬送車)やドローンなどの開発が進んでいますが、導入コストや操作が複雑なこともあり、手軽に導入したいユーザーとしてはアシスト運搬車くらいが導入にちょうどいいとの声も聞きます。

CU600Dシリーズに関しては、8月の先行展示で販売予告はされていたものの、大型製品で昨今の原価高騰の影響もあることから、発売は年末~年明けまでずれ込むと予想していましたが、僅か半月程度で正式販売に至ったのは筆者の予想を大きく超えていました。

個人的に気になるところとしては、元が高価な大型製品なので、農業用途で普及の進む40Vmaxシリーズの戦略の都合を考慮すれば40Vmaxバッテリー共用仕様にしても市場は受け入れてくれたのではないか?と考えてしまう点です。サイズ的にも営業所の保管・販売店在庫のスペースや配送能力を圧迫しやすい商材なので、18V×2バッテリー専用仕様にして展開したのは売り方として非効率に感じます。

またこのような大型製品であれば、40Vmax対応のついでにADP11を活用したアプリによるメンテナンス・サポートに対応するソフトウェア的な付加価値を付けて、アフターサポートや用途調査の強化などを図ってもよかったと思いますが、この辺りの付加価値の考え方は、産業構造やマキタの技術力・開発方針そのものの限界と言えるのかもしれません。

まとめ

マキタ 充電式運搬車 CU600Dシリーズ

VOLTECHNO製品評価 4.5 out of 5 stars (4.5 / 5)

最大積載量300kg対応の充電式運搬車

良い点
  • 最大積載量300kg
  • 最大速度5km/h
  • 3種類のバケット仕様
悪い点
  • 40Vmax非対応

よく比較される工具

関連アクセサリ・別販売品・消耗品

荷台

オプションタイヤ

マキタ 18Vバッテリー

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