PC周辺機器を開発・製造するACASISは日本正規輸入代理店による10 in 1 USBハブの日本先行販売を開始します。SSDを内蔵できるUSB 3.1 Gen2対応のハブで、各種USBハブや有線LAN・SDカードスロット等を備えるほか、SSD内蔵による高速ストレージ機能を搭載する。
当記事はメーカー提供品によって構成されています。販売中の製品とは異なる場合があるのでご留意下さい。
目次
10 in 1の多機能USBハブ ACASISがMakuakeに登場
PC周辺機器を開発・製造するACASISはクラウドファンディングサイト Makuake上で10 in 1 USBハブ ACASICの日本先行販売を開始します。
ACASISは超コンパクトながら多機能USBハブとしての機能を搭載し、さらにM.2 NVMeとM.2 SATAの両方に対応するSSDスロットを備えたUSBハブです。読み書き共に超高速の約1000MB/sに対応し、大量のファイルでもストレスフリーに転送できます。
プロジェクト終了日は2021年10月30日まで。現在は1個あたり21%OFFの11,900円(税込)で購入できます。
ACASIS製品仕様
製品名 | CM073 |
外観 | |
USBポート | USB 3.0 5Gbps:Type-A×1 USB 3.1 Gen2 : Type-A×1, Type-C×1 |
イヤホンジャック | 3.5mmイヤホン(マイク対応) |
カードスロット | SD カードスロット(104Mbps) microSDカードスロット(104Mbps) |
LAN | 1,000/100/10Mbps |
映像出力 | HDMI (4K@60Hz) |
SSDスロット(M.2) | PCI-E NVMe 10Gbps, SATA |
対応サイズ | 22×30 /22×42/ 22×60/ 22×80 |
SSDスロット速度 (読出) | 1,050MB/秒 |
SSDスロット速度 (書込) | 1,000MB/秒 |
USB PD | 100W |
PC接続 | USB Type-C 3.1 |
カラー | シルバーグレー・ブラック |
重量 | 145g |
寸法 | 113×56×59mm |
製品の特徴「M.2 SSDに対応する10 in 1 USBハブ」
ACASISは、最大8TBの容量のSSDカードで動作し 、数千の1GB ファイルを保存するのに十分な大きさを備えています。
NVMeやSATAなど複数規格に対応し、4種類のM.2 SSDサイズに対応するので、状況に応じて柔軟な外付けストレージの構築が可能です。
4Kディスプレイ対応
ACASISはHDMI 4K@60Hzのディスプレイ出力に対応します
SD/TFカードの同時読み取り可
ACASISの SD / TF スロットはメモリカード内のファイルを同時に読み取ることができるため 、時間を節約して利便性を高めることができます。
100WのUSB PD給電
ACASISの USBポートは、Macbook等のデバイスに最大100ワットの電力を供給します。
早速、メインPCのM.2 SSD換装に活用してみる
丁度、メインPCの512GB SSDの容量が満タンになっていて1TB SSDへの換装を予定していたので、ACASISを使ってOSイメージの移行作業に使用してみることにしました。
OS移行はパーティション操作ソフトを使用すれば比較的楽なんですが、最近のパーティションツールは有料化が著しいので、SAMSUNGが提供するデータ移行ツール Data Migrationを使えるSamsung 980 1TBを使用します。
早速、SSDの装着から始めてみます。ACASISの側面にはOPENと刻印された爪部分があるので、その部分から蓋を外してSSD収納部を露出させます。ツールレスなのでドライバー等は必要ありません。
蓋を外すとSSDスロットが露出するので、SSDを差し込みます。
M.2 SSDを差し込むとこんな感じになります。
付属の固定用ゴムキャップをSSDの側面に差し込みます。
ゴムキャップをSSDケースの対応する穴にそのまま差し込めば作業完了です。完全ツールレスなので30秒とかかりません。
SSDを装着したACASISをPCに接続して、SAMSUNG Data Migrationを起動します。本来このツールはUSB接続のSSDケースでの使用を想定したツールではなさそうなので、正しく認識してくれるかな?と不安もありましたが、ちゃんとSAMSUNGのSSDであることを認識して移行作業に進むことができました。
データの転送が完了したら、PC本体とACASISのSSDを入れ替えてOS移行は完了です。USB接続のM.2 SSDケースでOS移行できるのかなーと不安な部分もありましたが、ACASISはOSデータ移行のような少し特殊な用途にもちゃんと対応できるようです。
SSDケースの性能測定とその他いろいろ
ACASISにSamsung 970 EVO Plus (読出3,500MB/秒, 書込3,200MB/秒)を装着してベンチマークした結果がこちらです。
ACASISの製品仕様上の速度が読出1,050MB/秒, 書込1,000MB/秒なので、概ね仕様通りのスピードは出ています。ちなみにUSB経由でもS.M.A.R.Tは参照できるので、SSDの健康状態を確認できます。
残念ながら、SAMSUNG純正のSSD管理ツール Magicianには対応していませんでした。この辺りはUSB接続を介してしまうので仕方ないのかもしれません。
USB PDの出力仕様について
ACASISはUSB PDポートを搭載しているので、最大100Wの電源供給にも対応しています。Aukey PA-B5とAVHzY CT-3を使用してUSB PD周りの挙動を見てみましょう。
USB PDポートにはPA-B5を接続して100W給電し、パソコン側に接続するType-CポートにCT-3を接続してPDOを確認してみたところ、下記の写真のような出力が得られました。
一応、PA-B5は20V-5Aの出力に対応するUSB PD充電器なんですが、ACASISを経由するとPDOが書き換えられてしまいました。このPDOルールは厳密にはUSB PDが定める規格に違反するものですが、ケーブルやUSB PD充電器との相性が原因かもしれないので、細かい検証は避けてあまり気にしないことにします。
補足説明ですが、USB PDを使った100Wの電源供給にはeMarkerチップ搭載のUSB PD 100W対応ケーブルが必要です。ACASISへの受電とPCへの給電でUSB PD 100Wケーブルが計2本必要なので注意しましょう。(ACASIS付属のType-CケーブルはUSB PD 100Wでした)
ちなみに、ACASISのType-C 3.1ポートはUSB PDからの電源供給には対応していません。
PCがType-Cポート経由の充電に対応していなかったり、A to Cケーブルを使ってACASISとPCを接続する場合にはUSB PD充電器を接続する必要はありません。
持ち歩く時はラバーケースを付けておこう
ACASISにはラバーケースが付属しているので、装着することで衝撃やキズから本体を守ってくれます。
SSDケースの機能も備えるACASISですが、SSDはツールレスで簡単に装着できる反面、衝撃や振動で蓋が外れる可能性もあるので少し心配です。
公式サイトでは3mの落下にも耐えうる堅牢さが特徴とは書いてあるものの、SSDの固定方法などはゴムキャップを使った簡素な方式で外れやすいため、バッグなどに入れて持ち運ぶ場合には必ずシリコンラバーケースを装着するのがおすすめです。
デザインや使い勝手・安定性に文句なし
USB3.0になってから、その高速転送を生かした多機能USBハブが出回るようになりましたが、ついにSSDケースまで搭載するUSBハブが登場してしまいました。ある意味で高速転送を極めたPCアクセサリと言えるんじゃないでしょうか。
SSDケース機能については、USBメモリや外付けストレージを持ち歩く必要が無くなるので普通に便利な機能だと思います。SSDの換装にも対応するので、USBハブとして長く使えるのも良いポイントです。
USBハブそのものとしては、USB3.1 Gen2の10Gbpsに対応しているのも良いポイントです。とは言っても、最も高速転送を必要とする外部ストレージの用途をSSDケースの形で内包してしまったので、活躍できるシーンは無くなっているのですが、それでも転送速度が早いに越したことはありません。
個人的に最も嬉しいのが、PCとの接続ケーブルを取り外せるようになっている点でしょうか。ハブ本体から生えているケーブルは長さが中途半端で取り回しも悪いと思っていたので、ケーブルを全て外せるようになっている構造はかなり気に入っています。
まとめ
ACASIS 10 in 1 Hub
VOLTECHNO製品評価 (4.5 / 5)
M.2 SSDスロットを備えた多機能USBハブ
- SSD内蔵で高速外部ストレージ化に対応
- USB PD給電に対応
- USB 3.2 Gen2(10Gbps)に対応
- SDカードとmicroSDカード同時使用可能
- SDカードスロットはUHS-II非対応